2009年6月19日金曜日

PSPでプレイする「街/運命の交差点」




妙にサウンドノベルがプレイしたくなり、数ある中でも個人的に最も気に入っている作品の一つにして名作「街/運命の交差点」をPSPでプレイしてみました。
画面は16:9にアレンジされ、PSPに合わせて色々と調整してあります。
サウンドプレイヤーもあって充実してますよ。

■このゲームでしか味わえない数々のおいしさ■


このゲームは、実写取り込みで描かれる渋谷の街を舞台にして、登場する8人の人物の物語を追いかける形式になっています。8人のシナリオはそれぞれ独立しているのですが、時間が平行しているため、ある人物のとった行動が他の人物のシナリオに影響を与え合うという、極めて有名で立体的なゲームシステムを採用してます。

基本的には、8人分のシナリオをまんべんなく進めて行く中で、ある人物のシナリオが行き詰った時に、「誰の行動を、どう選択したら、シナリオが先に進めるようになるんだろう?」という事を考えるのが楽しいシステムなわけです。イージーモードならヒントも出てくるので、肩肘張らずに存分にプレイできますね。

このゲームは、舞台となる渋谷の街はもちろん、登場人物に至るまで全て実写取り込みです。
特に驚くのは、このゲーム、有名な俳優さんが大量に登場してくるんです。
このゲームが作られた当時は無名だったけど、今や・・・って方も大勢います。
そのパターンで有名なのは、窪塚洋介さんや、北陽の伊藤さおりさん、でしょうか。

■独特の味と毒のあるシナリオ群■

このゲームは、サウンドノベルの命綱であるシナリオが実にうまい仕上がりだと思います。
これでしかお目にかかれないような、そんな独特の味のあるシナリオで、しかも、今なら家庭用ゲーム機向けとしては企画が通らないんじゃないか?と思われる毒も含まれています。
他では味わえないという意味において、かなり貴重品じゃないかなーと思うんです。

このシナリオ群、プレイ当初は、なんか気に食わないなぁ・・・と渋々進めていたとしても、いつの間にか引き込まれてしまって、いつしか「早く先を知りたい!」って気持ちになってくるタイプ。

「七曜会」
人を脅迫して1万円だけ脅し取る組織「七曜会」に巻き込まれた「篠田正志」のお話。
次々と襲い掛かるピンチを乗り越えていく篠田正志は、このゲームの中で、もっとも主人公らしい主人公という感じで、シナリオそのものも、少し膨らませれば単独でも成り立つかも?と思わせるものがあります。
個人的には一番好きなシナリオで、篠田正志も好きな人物ですねぇ・・・。

「やせる思い」
デブデブに太ったせいで恋人に捨てられる寸前になった「細井美子」が、恋人に命じられた5日で17キロのダイエットに挑む、むちゃくちゃな話。元の体重が250キロくらいなら5日でもいけるかも知れないですが、64キロからはムリでは・・・。しかし、美子の扱いがかなりヒドイ。トドとかカバ呼ばわりは普通で、もはやバケモノ的な扱い。かつてプレイしたゲームの中では記憶のない、プレイしてて爆笑をしてしまったですよ。でも、美子って、そんなに言われるほど太ってないと思いますが。

「で・き・ちゃっ・た」
イケメンが、次々と妊娠させた女の子に振り回される話。おいおい・・・いいのかこんなシナリオ書いて。
しかし、これほどオチが心配になるシナリオも珍しいです。主人公の飛沢陽平は、嫌いな人はとことん合わないだろうし・・・てか良く家庭用ゲーム機でこのシナリオを出せたなぁ・・・。

「オタク刑事走る!」
「シュレディンガーの手」
「迷える外人部隊」
「THE WRONG MAN 牛」
「THE WRONG MAN馬」

などなど、どれも最初は合わなくても進めているうちにやめられなくなりました。

なんかPSPもう一台くらい欲しいです・・・。