2010年3月19日金曜日

映画「魔法にかけられて」観ました

ディズニーのアニメから登場人物が抜け出してきて、現実のニューヨークの人間と恋に落ちる・・・という、ディズニー自身を揺るがすような映画をDVDで観ました。

アニメの世界と現実が、実は、ごく普通に?地続きの世界だというアイディアは秀逸。
音声は日本語吹き替えで観たのですが、ミュージカルの歌までしっかりと吹き替えてあって、かなりキャストに自信ありって感じですね。

ヒロインのジゼルは、王子様と出会って一日で結婚を決め、それが王位簒奪を恐れる女王の怒りにふれて、むりやり現実世界に追放されるという、ジャック・バウアーもかくや、という24時間(以上)を過ごす羽目に。
実はジゼル本人が、そういう悲劇を自覚してないのが奮っている点ですが。

ジゼルは、アニメから抜け出して現実の姿になっても、ほとんどアニメの神秘性を失わずにおり、驚異的。
これは、ドレス、髪型、化粧など、計算し尽くしたスタッフの仕事に脱帽です。

それと、吹き替えの声優さんの声質がピッタリ。アニメと現実というテーマは、吹き替えがベストかも知れませんね。

さて、このままジゼルがニューヨークで暮らしましたとさ、めでたし、めでたし・・・とならないのが、追っかけてきた王子のせい。

ジゼルを追い出した意味が無くなる女王は、ジゼル抹殺指令を部下に出します。

部下ったって、24のように多数のテロリストや裏切り者じゃなくて、なんか女王に惚れてる頼りない部下一人だけ、ってのがホッとしますね。

こういう敵の持つ甘さって、決して嫌いでは無いです。
むしろ映画ならではの良さと捉えたいです。
現実なら、どれだけ汚い手で来るか。
いや、24なんかだと、その学習になりますが。

ラストは、まぁこういう話であるし、結構早い段階で想像がつくのはしょうがない。
でも、ディズニー渾身のセルフパロディとして、滅多にない価値の高い作品になっています。


まさに余計なトゲを気にせずに、存分にディズニーの用意したアトラクションにはまれます。