2010年7月25日日曜日

HDR-XR500Vのデジカメモードで撮る、真夏の早朝の蔵王









真夏の早朝の蔵王を、HDR-XR500Vのデジカメモードで撮影して来ました。
HD映像撮影がメインでしたけれど、モード切り替えスイッチ一つで、素早く4:3比率のデジカメモードにも切り替わってくれるのがありがたい。

前の記事の繰り返しになって恐縮ですけれど、HDR-XR500Vのデジカメモードは、従来までよくあった「ビデオカメラのおまけの静止画モード」とは一線を画しておりまして、きっちり写真として撮影出来るクオリティが確保されているのに感心させられます。
画素数は663万画素。一年前の機種とは言え、画素数少ないじゃないかと思われるでしょうけれど、センサーサイズは1/2.88インチしか無いわけで、感度を考慮しての英断だと思います。

663万画素と言いますが、キヤノンEOS 60Dなど、以前の主力級一眼レフが採用していた画素数クラスなのだから、そうそう不足は感じますまい。A4プリントにもそこそこ耐えます。

ただし、HDR-XR500Vの「エクスモアR」センサーは、クリアビッド配列という、解像度が上がる構造を採用しているため、記録は1200万画素になりますのでファイルサイズは663万画素にしては大きいものとなります。物理的に1200万画素センサーの解像力には及ばないので注意が必要です。

これも以前の記事の繰り返しで恐縮ですが、HDR-XR500Vをデジカメとして捉えれば・・・

(1)12倍の「Gズームレンズ」による自由自在な構図
(2)ビューファインダーや液晶は、動体を完全に追尾出来るビデオカメラ用
(3)超強力手振れ補正装置付き
(4)裏面照射センサーである程度の暗所でも安心
(5)従来までのビデオカメラをデジカメとして使おうとすると、あきらめざるを得なかった「ぼけ」の汚さは、虹彩絞りで綺麗に解決!!

などなど、カメラボディとしては相当に魅力的なフルスペック・デジカメと言えるでしょうね。

欠点としては、元々のキャラクターが、映像エンジンBIONZ(ビオンズ)の能力を信頼した、フルオート撮影推奨機種だけあって、オートが外れ出した場合には、途端に難しいカメラに変貌してしまう怖さ

特に、本来の姿である「HD映像撮影カメラ」でも抱える問題点である、「ファインダーや液晶の表示が甘くてフォーカスが全然分からない」という欠点もあって、マニュアルでのピント合わせは非常に困難です。
露出はフルオートで良いかも知れないけれど、ピントに関しては、あのキヤノンでさえも苦労してたりするわけで、ソニーの、マニュアル操作は無くても大丈夫と言わんばかりの設計思想、その溢れる自信の源泉とは何だろうと追求したくなるくらい、大きな疑問を感じる点はあります。

まぁ、最初からフルマニュアルで撮影する一眼レフと比べてしまうと、良くも悪くも世界の違うカメラではありますが、間違いなく、HDR-XR500Vは、常備していると色々と助かるファイン・デジタルカメラではありましょう。

デジカメとして考えるならば、レンズも頑張っています。
ソニーの高性能ブランドである「G」レンズだけあって、こんなちっぽけサイズの、しかも12倍もの高倍率ズームとして考えると、粗もあるとは言え、目を見張る描写をする時も多々あります。
色収差がそれなりに出るのは確か。
しかし、特殊低分散ガラスや非球面レンズなどの高コストな部材を採用することによって、懸命な補正を試みているのは分かります。

以前の小型ビデオのように、高性能と宣伝だけしておいて、露骨な赤の縁取りが出るような色ズレを放置し、消費者をもてあそぶようなものとは次元(時代?)の違う性能ではあります。

虹彩絞りによる美しいぼけ味もあって、HDR-XR500Vは、今後とも使用シーンが増えていくのだろうなと感じております。