2010年8月22日日曜日

EOSムービーの24pと60p撮影を遠刈田で試してみました








今回の記事では、EOS 7DのEOSムービーが持つ複数のモードのうち、映画用にジャストとされる1080/24pモードと、非常に滑らかな動きを誇る720/60pモードを試してみましたので、これについて書かせて頂きたいと思います。

[全体的な画質について:追記]
暦の上では秋とはいえ、この日は、まさにカンカン照りの夏の太陽に直撃された朝。
まず驚くのは、EOS 7Dの映像のダイナミックレンジのバカっ広さ
家庭用ビデオカメラのレベルでは、到底考えられない広さです。
ビデオカメラの、長い長い長い、白飛びと黒つぶれとの戦いの歴史を考えると、EOSムービーはどうでしょう。生まれたて、たかが1世代の短い歴史で、最初から全部解決しまくり。

家庭用のビデオカメラでは、仮に精密なマニュアルモードを搭載したとしても、最近の極めて優秀な映像エンジンが指示するオートに逆らえばどうなるか分からない。結局はすぐに狭い性能の許容範囲を超えて破綻しやすく、「ところがどっこいオートの方がマシだった!?」という始末になりかねません。

最初からフルマニュアル前提のEOSですが、この性能の懐の深さあってこそ、マニュアル撮影が成り立つし、さらに楽しさを感じられるのだなぁ・・・とあらためて感心させられます。


■思ったものと違う24p■

映画用に使われる1080/24pモードは、期待したものとは違い、単に30pよりも動きが間引かれた、ともすれば昔の携帯電話のワンセグ動画なんじゃないかと思えてしまうガタガタした動きで、想像したものとは随分違う、あくまでも個人的にはですが期待はずれなモードでした。

映画撮影に使い、フィルムに焼いて上映するとかなら、きっと素晴らしいのでしょうけれど、撮影したファイルをそのまま家庭のプラズマテレビや液晶で再生してしまうと、ガタガタの動きに戦慄してしまうかも知れません。

映画は24コマ/秒というけれど、家庭用の24pは、そういうのとは違う・・・。
バラエティ番組などで、昔のフィルムを意識した映像でもって再現シーンとかを流す場合がありますが、あの感じで、わざとらしすぎて逆に映画とは思えないというのが正直な感想。
1080/24pの映像は、そういった殊効果としては有用でしょうけれど、あくまでも通常の撮影にはちょっと使う意味が無いのではないかと思われました。

■素晴らしい動きの720/60p■

逆に、1280x720/60pは、想像以上に素晴らしいものでした。
とにかく動きが滑らか
ほとんど家庭用ビデオカメラに匹敵するスムーズなもので、花火や川の流れ、滝の流れといった、動きをありのままで見たいような場合は、とてつもなく強力な味方になると思います。
60フレーム/秒とは言っても、家庭用のインターレースと違って、最初から最後までプログレッシブの撮影であるため、30pが持っている独特の重みというか、質感を奥に残したまま、動きが滑らかになっているというのも面白いです。
ただし、解像度は1920x1080と比較すると、細部が目で見てすぐに分かるほど落ちるのが難点。
髪の毛や草花の密集部分など、とにかく周波数の高そうな被写体は、ギザギザになりがちです。
これは、ハーフHDの私の家のプラズマテレビ「ビエラTH-P37X1」で見ても分かってしまいます。
ただ、動きの滑らかさ、ファイルサイズが小さくなるというメリットは重要ですね。

■ベストバランスの1080/30p■


EOS 7DのEOSムービーメインモードとも言える1920x1080/30pですが、こちらは、24pのような過剰なわざとらしさはなく、ほどよく映画的で、明らかに家庭用ビデオとは違う質感を出しながら、素晴らしい映像を見せてくれます。
激しい動きは、60pと比較してしまうと厳しいですが、通常はやはりこのモードで撮影する意味を感じました。
ただ、60pの動きを見てしまうと、花火などは60pで撮影したいという欲求にかられますね。
今後のEOSには、1920x1080/60pモードは何としても搭載して来ると思われます。
一眼レフのスタイルで、動画を求めすぎるのも厳しいものがあります(HD品質のEVFが無いのは地獄的にツライ!!!)から、EOS 7Dを所有しているのにもかかわらず、なお買うのだとすれば、それは、EOSのビデオカメラスタイル製品が出てからかなぁと思っています。
まぁ、普通なら作らないでしょうが、ソニーNEX-VG10が、キヤノンを刺激してくれる事を祈るのみ。

■格安レンズでもすごい!シグマAPO MACRO SUPER II 70-300mm F4-5.6■

今回は、1万円ちょいで新品購入できたシグマ「APO MACRO SUPER II 70-300mm F4-5.6レンズも使っていますが、このレンズはなかなか馬鹿にできない高画質です。写真用途なら70-200mm域はかなりのものですし、200万画素になるHD映像ならば、写真用ではやや力不足かなと感じる300mm端でも高画質。
ここまでのズームであれば、家庭用ビデオカメラではさすがに心配になる色収差も、シグマでは気になりません。キヤノンで言うところのUDレンズを三枚使用しているおかげかなと思います。

[追記]
1800万画素の写真の世界はともかくとして、こと200万画素で話が済むHD映像の世界では、この70-300mmは相当な実力者となるのかなぁと。
12倍のGズームレンズを備える「HDR-XR500V」にも迫るテレ端の長さは、EOSムービー撮影にはもってこい。手ぶれ補正が備わっていないけれど、どの道三脚前提の撮影なれば、そう恐れる事もありますまい。EF-S 18-55mm F3.5-5.6 ISとのコンビネーションは、フットワークも良くて楽しみではあります。

嬉しい収穫でありましたよ。