2012年8月9日木曜日

ついにEOS 7D2が来た日(2) (IMAGE MONSTER 2.0編)

いよいよキヤノンが公開したファームウェア2.0.0によって、まさかの無償アップグレードによるEOS 7D2誕生!!のその日がやって来ました。

製品としてのEOS 7D Mark2は別途出るかも知れませんが、個人的にはもうこれで御の字です。

前回は、CFカードリーダーを持っていないばっかりにファームウェア書き換えに苦戦した話を書かせて頂きました(苦闘編の記事はこちらになります)が、今回はいよいよEOS 7D2実用編です。

色々パワーアップ要素はあるのですが、個人的に気になっていた点「カメラ内RAW現像」「EOSムービー時のISOオート上限設定」「マイクレベルの64段階マニュアルコントロール」に絞ってお伝えしたく、本日もよろしくお願いいたします。

■ファームウェア・アップデート■
※ロンドンオリンピックもちょっと関係?


ファームウェアのファイルをルートに書き込んだCFカードをセットし、メニューのファームウェアバージョン番号の項目で「SETボタン」を押すと、ちょっと長めのロード時間を経ていよいよアップグレード開始です。

私は、これが初めての7Dアップグレード。
今朝になってCFカードにファイルどうやって書き込もうとバタバタしてた事から分かる通り、現状のバージョンは購入時のままの1.2.1でした。


7Dにちなんで、7%の状態で写真撮りました(ちなみにHDR-XR500Vで撮ってます)。
ファームアップは初期の認識時間も含めてそれなりに時間がかかるので、あわててやらない方が良いですね。
特に途中で電源が切れたりすると「カメラが使えなくなるぞ」って、キヤノンも口を酸っぱくして言っているので、そこまで言われてやらかした場合は精神的にヤバイ・・・

それはそれとしてEOS 7Dの液晶って唖然となるくらい綺麗ですよね。 92万画素のスペックは今や普通ですが、破格と言っていい色の美しさや、光学弾性体入りだからかな? いつ、どこでも視認性が抜群に良いのに脱帽。
美しさと言ったら、世界で一番美しい(ガチ)携帯ゲーム機「プレイステーション・ヴィータの有機EL」に近い驚きがありますね。


ファームアップすると、日付・時刻の設定が求められますが、初期の国.地域設定がロンドンなんですね。
ロンドンオリンピック開催中だからなのかな、キヤノンお茶目ですよねー。
いや、お茶目とかじゃないかも知れない。
実際、キヤノンは、オリンピックでプロカメラマンさん達に自社の機材を使ってもらう戦いをしているわけで、遊び心というよりは気合の証明かも知れない。

EOSムービーでついにISOオート上限設定可能!


EOS KISS X4から搭載されているのに、何故かEOS 7Dではかたくなに搭載されて来なかった「EOSムービー撮影時のISOオート上限設定」。
EOS 7D2になって、ようやく搭載です。
ただ、ステップ数が粗いんですねぇ!!

ISO 1000やISO 640が欲しかったんですが、400、800、1600、3200、6400って1段刻みかぁ。
あと6400は元々だから必要ないと思うんですが、一応入れてみたのかな・・・

私はISO 800を上限にしてみました。

(2012/08/15追記) 本格撮影に行って来ましたが、そこで判明したのですが、ISOオート上限設定は写真撮影のみでEOSムービーには適用されませんでした。出来ると思い込んでいたら駄目でした。早とちりして申し訳ありませんでした。EOSムービーにすると、ISO上限設定の設定がメニューから消滅してしまっていじれません。写真側で設定してもEOSムービーには効果がありません。

■便利なカメラ内RAW現像■


すぐJPEG使いたいのにRAWで撮っちゃったよ!という時でも安心のカメラ内RAW現像、ついにEOS 7D2にて搭載です。
早速使ってみましたよー。

ちなみにファームアップ前に撮影してたRAWは、そんなの関係ねぇ!って感じで拒否されてしまった
ファームアップ後の撮影じゃないと駄目みたいですね。


気を取り直して、HDR-XR500Vを被写体にして撮影してみました。
単に現像するだけでなく、ホワイトバランスやノイズリダクション、レンズの色収差、歪曲収差、周辺光量まで補正出来て現像時間もほぼ一瞬

レンズの色収差まで補正できちゃっていいの!? 名玉EF 20mm F2.8 USMがますます魅惑度アップだし、Lレンズ版が出ても絶対に買わないと思うけど・・・。

処理は簡略化されているのだろうけど、さすがDiGiC-4チップを2個も搭載しているEOS 7Dと言ったところでしょうか。

■カメラ内リサイズも可能に!■


EOS 7D2では、撮影または現像して上がったJPEG写真をリサイズ可能です。
1800万画素なら、800万と450万にリサイズ可能って・・・微妙な線ですねー。
おそらく、プロカメラマンさんが報道とかで新聞や雑誌にすぐに掲載出来るサイズって事なんでしょうけど、Web利用のためにVGAサイズも欲しかったかなっ。

実際にRAW撮影(ISO1600)、現像、450万画素にリサイズした写真です。
巨大過ぎてまさかそのまま掲載できないので、等倍での一部切り出しを掲載させて頂きます。
ううーむ。さすが本職の写真機たるEOS 7D・・・ISO 1600でもきめ細かい表現力だのぅ・・・。

■マイクレベル64段階調整!!■


最近のハイビジョン撮影は、HDR-PJ760Vばかりになっていますが、映画カメラ並の広帯域表現力を誇るEOS 7D+EOSムービーもどんどん撮りたいなぁと思っています。
可能になったマイクレベル64段階マニュアル調整。
普段はオートで良いんですが、演奏会とか「音メインの撮影」になるとキツくなるかな。
音が小さい、大きい、イメージと違う、色々出てきてしまうからマニュアルの出番。
人様の苦労話を聞かせて頂くと、行着く先はリニアPCMのレコーダーを別に買って音を別収録し、後から編集で音声差し替えというパターンが多いみたいです。

そうなると、最初からリニアPCM収録の上に、今回から64段階のマニュアル調整可能となったEOS 7Dは素のままでもいける可能性が高まりますね。

ただ、HDR-PJ760Vでやってみて分かったんですが、音ってヘッドホン(イヤホン)でモニタしてないと良いか駄目かその場では分からないのでは?

HDR-PJ760Vはマイクレベル調整は「忠実な"低"(ありのまま周囲の音を収録する)」か「声や歌をコンピュータが識別してボリュームアップ収録する"標準"」の2種類のオートしか無いですが、イヤホンでモニタしてると、どっちにするかの判断がしやすくて助かりました
EOS 7Dは、そりゃ本来は写真機ですから、さすがに音声を聞き出すラインが無いわけで、調整が出来るのは良いが判断材料が難しいのかな?という予感はします。

何はともあれ、EOS 7D2は嬉しいキヤノンのプレゼント、ありがたいですね。