2012年11月4日日曜日

ついに辿り着いた「三菱鉛筆ピュアモルト・オークウッド・プレミアム・エディション・シャープペンシルM5-5015」

ついに、三菱鉛筆の木軸シャープペンの頂点「ピュアモルト・オークウッド・プレミアム・エディションM5-5015」に辿り着く事が出来ました!!

実は、母に感謝の気持ちとして、予想金額の約10倍をかけて修理した18金の腕時計をプレゼントしたのですが、そのお返しとして? いつもは私の目的では使えないヨドバシカメラのポイントを、今回のみ好きに使っても良いとなって、あらら嬉しい購入となったのでした。

ヨドバシカメラ仙台の文房具売場に駆けつけ、ショーケースにうやうやしく展示してあった品をお願いすると、店員さんが実に丁寧に手際よく化粧箱に詰めてくれて、待望の手渡し。

ピュアモルトの化粧箱は、化粧箱を守るためのシールドに包まれています。
ラミー・スクリブルもそうだったし、高級ペンシルというのは違うもんだなぁ・・・

箱は筆記には関係無いとは言うけれど、手厚い扱いをしてくれれば心の潤いが違うし、どうでもいいような扱いをされた気分とは、まるで蒔かれた種が大違いだから、後々育つモノも大違いになるでしょうね。


化粧箱を守るシールドを外すと、ピュアモルト・オークウッド・プレミアム・エディションの化粧箱が姿を現します。
飾りっ気の無い黒紙が、こと日本となると、逆に「墨汁を思わせて幽玄の趣だ」などと言ったら贔屓でしょうか。


化粧箱を開けると、上蓋への激突からM5-5015を守るスポンジがありますね。
そして何より素敵なのは、そのまま展示に使える立派な木製台座と、そこに横臥するM5-5015の姿です。 ちなみに、添付されている説明書には、シャープペンシルそのものの各部分名称が丁寧に解説されていて、非常に勉強になりました。

私が今まで単に「ペン先」と呼んでいた部分ですが・・・
円錐部分が「口金(ノーズ・コーン)」
先端は「パイプ(リード・スリーブ)」
ペン軸は「バレル」

と呼ぶんですね。


M5-5015は、シリーズ最高級品の証という事なのか、メタル製のキャップが付いているんですよね。

シャープペンシルにキャップ!! って、実用上は面倒なだけなんでしょうが、そこが効率最優先の世の中から離れた高級品ならではの度量なんだなぁと理解。
私にとって、この形態はもちろん人生初でもあるし新鮮そのものです。

写真は、メタル・キャップを外しペン尻に装着した「筆記状態」のM5-5015です。

キャップは筆記中に脱落しないようにという配慮かな、結構固めで、着脱時にはちょっと壊しそうで神経使いますね。
強度や摩耗は平気かも知れないけれど、心理的に・・・ちょっと怖いかな。


この威風堂々とした姿!! 小説家の書斎に置いてあっても違和感が無いほどの貫禄を感じますね。

ただし、この存在感にしてはサイズは思ったよりも大分小さいですね。
キャップをペン尻に付けない状態ともなると、全長が13cmしかなくて、これはスリム・タイプの範疇かも。

また、キャップ付きの構造になっている安心感からか、先端のパイプ(リード・スリーブ)を本体収納するようなギミックは与えられていません。


キャップをペン尻に装着すると、キャップの先端がポン!と飛び出してノック部になります。
ああ、このギミックはいいなぁ!凝っていて面白い!


付属している立派な木製台座ですが、何とリバーシブル構造になっておりまして、裏返すと2本のペンを並べられるようになりますぞ! 日本のペンは、機能から離れた部分のエモーショナルな演出は下手だなぁと思っていましたが、これは見事にやられたぁっ。
三菱鉛筆、うまいの!!

せっかくなので、手持ちの「ピュアモルト・オークウッド・プレミアム・エディションM5-2005」と並べてみました。

むぅ。ハイエンドのM5-5015が圧倒的貫禄を見せつけるかと思いきや、どちらも優れた質感のオーク材が鷹揚に構えているものだから、それぞれ甲乙つけがたい魅力がありますねー。


そもそも、最初に「立派なペンが欲しい」という思いで探し当てたのがこの「ピュアモルト」シリーズでした。
実際にも大変気に入り、短期間にシリーズ複数本を手にするに至った次第であります。
M5-5015が我が家に来てくれた記念の意味も込めて、手持ちのピュアモルト・シリーズ揃い踏みで写真を撮ってみました。


ちょっと紹介させて頂くと、写真手前から・・・

ジェットストリーム・インサイド
※感動インクのジェットストリームを有した唯一のピュアモルト・プレミアム。
多機能ペンですが、鬼門のシャープペン・モードも芯先のブレなく盤石。
ペン軸(バレル)もラバー調加工されてしっとりしています。

M5-2005
※すっきりズバリの砲弾型フォルムが心地良いですね。
高級ラインだけあり、筆記時の芯ブレなどまるでなく安心していられます。

M5-5015
※今回の主役、押しも押されもしないシリーズ最高級。
M5-2005でも十分と言われるかも知れませんが、手間のかかった曲面加工は、見た目の好ましさだけにとどまらず確かに優れたホールド性をも生み出しています。

M5-1025
※唯一のノーマル・エディションですが、マット仕上げのメタルパーツが落ち着いている上に、筆記のしやすさも特筆モノで、十分に主力ペンになれると思います。
確かにオーク材の表面仕上げはプレミアムより明らかに粗いのですが、そこが転じて美味しい味になっている感じもします。


さて、いよいよ筆記してみました。
ただし、芯はぺんてる社のアイン・シュタイン0.5mm 硬度B芯に入れ替えました。

最近の当ブログ記事では恒例の、へっぽこな自己流のペン字練習で必死に何文字も書きつめてみました。

おおおー!!!
M5-5015と硬度Bの組み合わせは私の想像以上に快刀の切れ味。
シャープペンシルなのにスイッ、スパッと、滑らかに紙の上を芯先が走ってくれて気持ちが良いのです。実にイイ。

思ったよりも小ぶりなボディではありますが、握り場所のペン軸の曲面を巧みに造形してあって、握り心地はシリーズ随一に感じられました。

ちなみに、M5-5015の内部には、最初から合計7本もの芯が入れてあるサービスっぷりでしたが、「硬度B」芯を使いたかったので、心苦しかったけれど全て取り外してしまいました。
もちろん、ちゃんと大切に保管させて頂いておりますよ。


替え芯と言えば、ピュアモルトは三菱鉛筆だし、本当は替え芯も三菱鉛筆のナノダイヤ配合替え芯を使えば良かったのかも知れませんが、そこはごめんなさいです。
まずは、ぺんてるの「アイン・シュタイン(0.5mm)硬度B」でやってみたいのです。

実際に、まだ初日ですけれどもM5-5015との相性は良好と感じられましたし、書き味も個人的には喝采でしたものね。

さて、世の中にはまだまだ欲しいシャープペンシルは数多く存在しますが、こと書き味に関しては、さすがにもうこのM5-5015が上限でも文句無しだろう、というステージまで来たかも知れないですね。