2013年3月20日水曜日

花の都パリからの春伝える麗しい便り!!「ウォーターマン・メトロポリタン・シィメリーグレー・ペンシル」

今回の記事では、世界有数の高級筆記具ブランド、フランスはウォーターマン社の「メトロポリタン・シィメリーグレー・ペンシル」について書かせて頂きたいと思います。


胸が高鳴る開封の時。
白色が眩しい保護シールドにつつまれた、ブルー塗装の化粧箱はまさにあのウォーターマン。

塗料でズッシリ重みのある紙箱は、ちょっと尋常ならざる雰囲気を演出してくれますね。


化粧箱を開くと、パリっ(PARISの駄洒落ではないです)という心地良い音と共に、起毛処理された土台に優しく包まれたメトロポリタン・シィメリーグレー・ペンシルが姿を現してくれます。

舶来筆記具は、化粧箱を開ける瞬間の喜びまでとても大切にしてくれている感がありますね。


真珠のような輝きと言われる、"シィメリー・ラッカー仕上げ"を施された金属製ボディは、全身から気品が溢れ出ています。

ちなみに、クリップや中間リングは、ニッケル・パラジウム加工されています。
これは、貴金属の(Pd)パラジウムによる星のような輝きに、(Ni)ニッケルによる高い耐久力を与えた、ハイクラス・ライティングマテリアルズに相応しい贅沢かつ合理的なコーティングなのでありますね。

舶来高級筆記具は、さすがにお値段も立派で、私なんかじゃ、定価ではちょっと手が出ない。

けれども、今ならまだ円高時代のラストスパートがあるのかな? オンラインでは掛け値なしに驚異的な出物にめぐり逢えるチャンスがあって、いつまで続くか分からないですが、憧れの高級筆記具オーナーへの道は閉ざされていない気がしています。


天冠部分はスッパリと斜めにカッティングされていて、物腰柔らかいメトロポリタンが主張する強いデザインポイントになっています。


芯の繰り出しは、中間リング部分を捻る「軸ツイスト」方式になっています。

舶来筆記具では、効率優先を棄てて、優雅に両手を使って芯の繰り出しを楽しむこの方式は、"高級グレードの証"という考え方があるようです。

ただし、他の方式が高級ではないと言うわけではなく(カランダッシュのエクリドールや、ペリカンのスーベレーンD400など、ずば抜けた超高級筆記具でも普通にペン尻ノック方式です)、軸ツイストのような余裕は、ちょいと普及型にゃ展開出来ないよー、という意味でしょうね。


ペン先は、リード・スリーブ(パイプ)格納式です。

初回は思いっきりツイストして、格納されているリード・スリーブをノーズ・コーン(口金)から繰り出し、その後は軽くツイストして芯を調整する感じですね。

格納式だと、固定式より剛性に不安があるようなイメージがあると思いますが、さすがメトロポリタンくらいコストをかけて作られた筆記具ともなると、そういうシャープペンシルの基本構造に関わる心配はしなくて大丈夫です。


実際に筆記してみると、オール・メタルのボディですが、シィメリー・ラッカー仕上げの軸は華美なだけでなく滑り止め効果も生み出しており、細身が指にも優しく非常に書きやすい。

香り立つ高級筆記具で身を飾りたい向きから、筆記性能・書き味だけ良ければ何でもいいぜって言うストイックな向きまで、メトロポリタン・シィメリーグレー・ペンシルのストライクゾーンの広さは衝撃的なものがあります。

軸ツイスト方式を「面倒だなぁ」と捉えるか、「高級筆記具は違うよなぁ」と捉えるかで運命が変わるかも知れませんが、間違いなく言えるのはこのペンは「 tres bien (トレビアン)!!