2013年6月23日日曜日

虫歯の話

今回の記事では、ちょっとだけ虫歯の話をさせて頂きたいと思います。

虫歯というと、「いざとなれば削ってもらえば済むんでしょ?歯医者さんのドリルの方が怖いわ!」と思って放置している話を聞いたりしますが、実のところ、虫歯は歯医者さんのドリルなんか到底太刀打ち出来ないくらいの怖さなので、どっちをとるかという話でパッと歯医者さんに行った方が良いです。

虫歯は、いったんかかると自然治癒しないんです。

だから削るわけですが、実のところ、削って済むならまだまだ本当にラッキーと言わざるを得ません。

歯の中には、歯髄といって、神経や血管の塊が入っている場所があります。

虫歯によってここがやられると、削るレベルではなくなり、歯にとんでもない大穴を開けてから、この歯髄をすっかり取ってしまって空洞にして「ガッタパーチャ」と呼ばれるゴム製の薬を詰めて蓋をする事になります。

これは所謂「神経を抜く」という治療になりますが、これで済んでもなおまだまだ幸運だというのが虫歯の怖さ。

ここから先は、さすがにやばいです。

私も誤解していましたが、歯の痛みというのは、歯単体だけの問題じゃないんですね。

歯とあごの骨の間には「歯根膜」という歯を支える組織があって、ここにも神経があるというのが大きな問題になって来ます。

歯の神経を抜いても痛みが消えないという、ホラーを越えたホラーが、この歯根膜が虫歯菌にやられちゃった状態です。

歯医者さんは、大抵、レントゲンまでしか見ませんけれど、歯根膜はよほどの事が無いとレントゲンでは分からないので、へたすると謎の痛みがずっとおさまらないという暗黒状態に陥ってしまいます。

神経を抜いた時に、その過程で歯根膜が刺激されて痛くなったりして、炎症が引くまで最悪一ヶ月くらいは痛みが続く事もありますが、それ以上になるともっとマズイ原因があるかも・・・という話になって来ます。

たとえば、歯にヒビが入っていて、ここから虫歯が歯根膜に飛んでって暴れた場合なんかだと、レントゲンには映らないので「痛いって言うけど、何ともないよ」という絶望の診断が下る事があるわけです。

じゃあいいや、抜歯すればいいや、と思うでしようが、虫歯は抜歯してもさらに襲撃の手を緩めないという信じられない攻撃力を発揮する場合があります。

絶対に放置してたらいけない理由が、まさにこの(歯医者さんにおける)最終段階です。

歯根膜っていうのは、歯の外側なんで、ここがやられてしまうと、抜歯してもなお痛みが続く事になります。

こうなると、抗生物質を飲んでひたすら耐えるしかなくなります。

この先は顎の骨がやられて歯医者さんではもう何も出来なくなってしまいます(違う病院になってしまう)

虫歯を放置すると、放置しただけダメージが来るので、とにかく放置はいけませんです。