2013年6月6日木曜日

当初の予想を超えるか、E3の期待株「プレイステーション4」!!

いよいよ米国にて、コンピュータゲーム関連見本市「エレクトロニック エンターテイメント エキスポ」通称「E3」の開催が、現地時間2013年6月11日に迫って来ましたね。

気になるのはやはり「PS4」こと「プレイステーション4」ですね。

プレイステーション4は、圧倒的な高性能の据え置き機の性質と、先行して発売されているPSVITA(プレイステーション・ヴィータ)によるモバイル機の性質を統合する事により、初代のプレイステーションとセガサターンから見て、ようやくスペックアップ新型機ではない、「次世代ゲーム機」の登場を実感出来るマシンになると思われます。

まだ詳細は明かされていませんが、現在のところ、PS4は、実際にPS4の詳細を知り尽くし、プログラミングを開発しているソフト会社の開発者サイドから、これ以上無いのではないかと思えるくらい極めて高い評価を受けているのが印象的です。


■PCはあまり参考にならない高性能!?

当初、プレイステーション4は、コストダウンのためにPCパーツをそのまま流用するのだから、さらに上のグレードのパーツを使ったPCには劣るのではないか?と思われていました。

しかし、ソニーが「そのまま流用」をよしとしなかったか、AMDと協力してチップに独自のパワーアップを施している上に、「ハードウェア性能を引き出せる度合い」が、Windowsが介在するPCよりも高く、しかも、PS3で培ったCellプロセッサの技術をハード面・ソフト面で活用していて、もはやPCの基準は参考にならないかも知れない勢いになっています。


■PS3のCellが活きているPS4!!

プレイステーション4で興味深いのは、当初「PS3のCellを捨てた」と揶揄される事もあったプロセッサの選択でしたが、結局はハイパワー新型Cellのような位置づけになりつつある事だと思います。

PS4のグラフィックプロセッサ(GPU)は、何と18基もの演算ユニットを持っていますが、これらは、汎用処理とグラフィックスの両方に自由自在に振り分けて使えるよう、独自に作り込まれています。

GPGPUと呼称しますが、これを自在に使えるとなれば、言うなれば、まさにPS3のCellプロセッサの再来に近いものです。

このGPGPUですが、将来の伸びしろとしてあるよって話だけなのかな?と思っていたら、PS4用に複数あるゲームエンジンは、既にGPGPUを前提として作りこまれているようで、もはや今までの常識では性能を簡単に推測するのは難しい情勢です。


■8コアCPUと18演算ユニットの大パワー!!

プレイステーション4は、18演算ユニットのGPUを汎用処理に使えるだけでなく、ここに本来の処理の主役たる8コアCPUの高い処理能力が加わってきます。

従来の常識から考えると、異なるチップが一斉に処理をかけても、数だけあって結果が出せない「烏合の衆」と成り下がってしまうのではないか?と心配してしまうところですが、プレイステーション4には、当初「捨てた」と思われたPS3の経験が随所に活きています。

CPUとGPUは、広大(8GB)かつ超高速(176GB/秒)なメモリを綺麗に共有出来ていて、処理を妨げるどころか協力してより大きな事を成し遂げられる設計になっています。

出し抜けに「急に出来たよー」と言われたって「えーうそだぁ」って思いそうですが、これらは一朝一夕に出来たわけではなく、フルスクラッチのPS2とPS3で知識と経験を積み重ね、ポイントを絞込みながら地道に努力した結果であるため、やはり重みが違います。


■無条件でこれをモバイル!!

プレイステーション4が次世代機と言うのは、これらの超絶性能を、無条件で全て「プレイステーション・ヴィータ」でモバイル出来てしまう事です。

SCEの吉田氏によって、「全てのソフト」が、ヴィータさんで遊べる事が明言されています。

無理に外に出なくとも良いんです。
家の中だけでも、遊ぶ場所をテレビの前やコンセントのある場所に拘束されないという自由さが保証されるわけで、これが大きい。

プレイステーション4の話は、何もしなくともヴィータさんの話にもなるって事も大きい。

しかも、モバイルと言っても、当代随一の美しい画面と操作性を誇るヴィータさんですから、個人的にはプレイステーション4最大の楽しみだったりします。


■ライバルはXbox one

プレイステーション4にとって幸運なのは、マイクロソフト社がXbox oneという強力なライバルをぶつけてくれる事です。

ライバルがいないと、どんな分野でもそうですが、必死さがなくなって青く腐ってゆくものなのです。

Xbox oneは、キネクトというモーションコントローラーを標準搭載し、新しいステージへ挑戦しようとしています。

高い処理能力から生み出されるモーションコントローラーの世界とは一体どのようなものなのか?興味をそそられますね。

プレイステーション4も、別売りとなる見込みですが、モーションコントローラーは正式に発表済みで、あとはXbox oneがその分野で成功したら考えるという感じなんでしょうか。


プレイステーション4の最大の心配事は、やはり価格と、発売日に何台が供給されるのか?という入手性の問題でしょうね。

価格は、中身を考えたらそんなに安く出来るわけないとは思うのですが、いかんせんゲーム機は高いと売れません。
今までだと「最初は一部の人だけに売れればOK。後からゆっくり売る」と言えましたが、スマホの台頭で、ゲーム機そのものに黄信号が出ている現状で、そんなに鷹揚に構えていられるかどうか、あらゆる意味で勝負のE3になりそうですね。