2014年12月13日土曜日

コンデジ視点で見た、東芝dynabook tab VT484の800万画素カメラ

最近の写真撮影は、EOS KISS X7がメインなのですが、タブレット・カメラでの撮影もかなり多くなっています。

今回の記事では、タブレットをコンデジの視点で見て、カメラとして色々思うところを書かせて頂きたいと思います。


具体的な機種名は、「東芝dynabook tab VT484」です。
小さな800万画素センサーを持っているのですが、メーカーの東芝も、このカメラの画質については特に何のコメントもなく、まぁ、ただ付いてますよってだけの、地味で無関心な扱いを受けています。

その割には画質はなかなか良かったりするのですが、普通のコンデジと違い、タブレットをコンデジとして考えるならば、まさにここから(カメラモジュールで撮影した後)が本領発揮と言えるでしょう。


タブレットの本領は、多彩なアプリでもって、色々な事がやれる事。

東芝dynabook tab VT484には、全てのモデルではないですが、「Paint Shop Pro X5」という、非常に立派な画像処理ソフトがプリインストールされて来ます。

撮影した写真を、手軽に調整出来てしまいます。

難しい事はなく、単純に「自動調整」やるだけでも全然違います。

それどころか、レンズの歪曲補正や、色収差補正、ノイズ除去などといった、RAW現像ソフトかという勢いの事が一通り出来るようになっています。

この段階においては、普通のコンデジならば、いわゆるカメラを離れた話。
俗に言う後処理工程に属する話なのですが、ところがどっこい、東芝dynabook tab VT484などのタブレットは、本体内部にこの環境が仕込まれているため、カメラ本体の「機能」となるわけなのです。

カメラ本体の機能として、Paint Shot Pro X5が含まれているというこの状態が、タブレット・カメラの良い意味での恐ろしさを表していると思います。

もちろん、特に何もせずとも、東芝dynabook tab VT484のカメラは結構写りが良いのですが、Paint Shop Pro X5で自動調整かけるだけでかなり変わってきます。

普通なら、ただのレタッチじゃないかという話で終わるのですが、これがカメラ本体(タブレット本体)の機能なのです。

タブレットのカメラは、コストや薄さの問題で、コンデジに比べてかなり不利な状況を押し付けられているのですから、これくらいのプラス要素はしてあげたい。


ちなみに、自動補正に加えて、レンズのたる型歪曲補正もかけてみました。

買ってポンで、これが使えるのは大きい。

デスクトップアプリなので、操作そのものはチマチマしてますが、へたに指タッチに特化して回りくどくなるより、従来のPC方式の方がかえって分かりやすい気がします。

Paint Shop Pro X5を使うと、東芝dynabook tab VT484のタッチパネルの優秀さが際立ちます。

指でもこのチマチマした操作が、ある程度やっていけるというのは、このアプリをカメラ本体機能として捉えるとやはり大きい。

操作と言っても大した事はなく、自動調整くらいなら、メニューから選んでタップするだけなので、大きな問題はありますまい。


十分な光量のとれない屋内での撮影でも、ノイズの除去などどうにでもなります。

そりゃレタッチなんだから・・・という話がループするでしょうが、カメラ本体機能としてこの機能を持てるタブレットカメラは、その場でやってのけられるから実感する内容がまるで違うものになります。


タブレットやスマホのカメラは、その厳しい、スペース的、コスト的な制限から、かなりバカにされた存在になってたりしますが、このような総合力こそが真のパワーであると、そういう思いを強くしました。

タブレットのカメラはカメラモジュール本体だけでなく、こういう、とんでもない総合力による展開の広さも楽しい。

これから先も、タブレットをコンパクトデジタルカメラとして考えて、カメラ的な部分でも、大きく期待して行きたいと思います。