2018年9月24日月曜日

EOS KISS M撮影開始(その2) 溢れる新時代感!! 個人的に最高の感動カメラ

その(1) ※設定編はこちらです

今までEOS Mにかなり冷たかった私ですが、EOS KISS Mには完全に脱帽で、本当に土下座して謝ります。

本当にすみませんでした。

一眼レフの良さは厳然としてあり、決して一眼レフの時代が終わったとかそういう事を言いたいわけではなく、とにかくEOS KISS Mは、一眼レフどうこうじゃない新世代感に溢れていて目がくらむようです。

なにしろ、たったの一日や二日でノックアウトされ、今まで本当に多くのカメラを買い続けて来た私ですが、その多士済々の中ですら一番、EOS KISS Mは、今まで買って来たカメラの中で断トツに一番感動した!!と早くも言えてしまうほどのカメラになってます。


さて、今回の記事では、EOS KISS M溢れる新時代感について書かせて頂きたいと思います。


EOS KISS Mの新世代感は、まず、とにもかくにも「小さくて凄いこと」から生み出されています。

私は小さくて良いものに惹かれる性質のため、そりゃー今まで、小さくて良いカメラって真剣に選んで手にしていたわけですが、たとえば、最高の操作性・小ささだけどもレンズ交換式ではないとか、小さくてフィーリングも最高なのだけど、パンケーキレンズを付けていれば小さい、とか、何らかの制約はつく・・・という事で、100%の納得感は得られないし、そんな都合のよいカメラは無いのであきらめてました。

しかし、EOS KISS Mは、初めてオールスターで欲しい要素が全部入りで来た、信じられないようなドリームカメラになってたわけです。


ターニングポイントとなったのが、「EF-M 55-200mm F4.5-6.3 IS STMレンズ」です。

ちょっとまったあああーーーーーーーー!!

小さなセンサー用のレンズじゃねーんですよ!

でっかい、APS-Cセンサーの、それも200mm望遠レンズというスタミナもりもりのレンズなんやよ!?

それが、小さな手提げ袋にしれっと入る小ささ軽さ。

これはまさにブレイクスルーというやつだと思う!

しかもEOS KISS Mのシンプルで清潔なデザインの流れと、EF-Mレンズはまさに梅に鶯と言っても過言ではない似合いっぷり・・・!


まてまてまてまて、新しい時代が来たーーーー。

今まで、全然マークしてなかった自分が恥ずかしい!

今まで、どんな小さなカメラでも、200mm望遠の時は覚悟が要りました。

EOS KISS Mは、標準レンズくらいの感覚で持ち歩ける!!


片手でずーーーっと持って、5kmくらい歩いてても、全く苦にならない200mmレンズ。

望遠レンズという重さ大仰さが全くない、ドリームレンズじゃねーかこれ。

ショック大きい。


このEF-M 55-200mm F4.5-6.3 IS STMですが、小さい言うばかりのレンズではないのです。

なんと、EOS KISS Mは、レンズ固定式だからこそのパワーと思われた、PowerShot Gシリーズの能力をレンズ交換式カメラにもどんどん取り入れています。

手振れ補正能力が強化される「デュアルセンシングIS」に対応。

リアルタイムで、電算によって光学系を補正する「リアルタイムDLO」対応。

さらに、EOS KISS M(DiGiC-8)が誇る、測距点が最大143点対応。

その上で小さく軽くて、しかも、1インチセンサーではなくて、APS-Cセンサーというビッグセンサー用なのだからもう信じられない事だらけです。


ただ、これで、実際に撮影してみたらあんまり・・・とか、そういう事なら意味は薄いんですが、EOS KISS Mは、実際に撮影してみると本当に顔の周りに磁界が発生してビリビリくるような、そんな感動に包まれました。

このカメラ、なんでもっと早く買わなかった!!困ったなぁ!!という最大級の賛辞です。

EVFがとてつもなく見やすい!

しかも、タッチ&ドラッグAFが、快適過ぎてもうそのまま倒れてしまいそう。

ツボ押しで、コリにヒットして「きくーーーーーー!」って感じ。

しかも、PowerShot G5Xの有機ELファインダーだと、いつも鮮やかな色でしたが、それはそれで楽しんでいるものの、EOS KISS Mのファインダーは、ホワイトバランスが反映されて仕上がりの通り。

しとやかな色で、光学ファインダーみたい。


あと、光学ファインダーでは絶対不可能なのが、AFからのMF移行。

AFの後で、レンズのピントリングをちょいっと動かすと、ファインダーに像が5倍とかに拡大され、厳密なピント合わせが可能。

この拡大系とか、光学ファインダーでは不可能な挙動が次から次に来るので、確かに一眼レフの良さはこれからも失われる事はないとはいえ、全然違う!これ買わなかったらやばかった!と震えが来るくらい色々と凄い。


あと光学ファインダーで不可能なのは、見た目。

強烈過ぎる日光が差し、肉眼でも「眩しい!!」って目を伏せてしまうシーンだったんですが、EVFは、露出が反映される特長を応用すれば、眩しくない状態に持ち込めるので、見ることが出来る。

今までは、そのまま風景が見える光学ファインダーが正義で、電子映像は代替品、みたいに優劣論では済まない部分であります。

今回のように、むしろ光学では用をなさないシーンも多々あるのだなぁと反省しています。


極端な場合だけでなく、とにかくEVFは、良くも悪くも写真の露出が見たまま反映されるため、肉眼や光学ファインダーではいまいち識別しにくいシーンも、見えるように出来る=撮影の幅が広がるという事にもなります。

すごいぞ・・・EVF・・・。

どちらかが一方的に優れているというわけではなく、まさに長所を知ろう!という教訓を学びました。

今までミラーレスに冷たくしていて、重ね重ねすみませんでした。

ちなみに、池を泳ぐ鯉に、かもちゃんがくちばしアタック。

というように、シャッターのレスポンスもバッチリです。

ただし、一眼レフと違い、「コシッ!」という、一眼レフとは異質なメカ音がした後で、ほんの一瞬だけファインダー像がフリーズします。

これにより、撮影したよ、というのを伝える役目があると思うのですが、撮影直後にカメラを振ると、一瞬だけ前のファインダー像が(一瞬だけですよ)貼り付いて残るので若干慣れないうちは気持ち悪いかも知れないです。

フィーリングは、ごくごく自然で気持ち良い一方な一眼レフとは違い、悪いというのではなく、癖があるので慣れましょうという所です。


動体撮影は、まず、言いたいのが「EOS 7Dと比べて騒いだり、ガッカリしてはいけない」という事です。

はっきり言ってEOS 7Dには勝てるわけもないですが、じゃあEOS 7Dに勝てなければダメってなるのか? なりません、という話です。

まず、最新鋭・最強の処理能力を誇る「DiGiC-8」初搭載のEOS KISS Mですが、起動時間や、EVFの消灯状態から再点灯までは僅かながらタイムラグがあります。

ところが、EOS 7Dを求めるような、ハイエンド・カメラマンにとっては致命傷になります。

素早く動く被写体の一瞬の表情を捉えるといいますが、人間はそんなに集中してられません。

ふっと気を抜いてカメラから神経を外した瞬間! 被写体が良い動きを始めるのを察知!

さぁ大変だ! こんな時、EOS 7Dは、カメラマンの神経にリンクして、瞬発的に撮影可能状態になり、シャッターチャンス喪失の危機をかなりの高い確率でリカバリーする事が可能です。

しかし、EOS KISS Mは、さすがにそこまでの緊急事態をリカバリーするようにはできていない。

ここなんです!!

カメラを評価しようと意気込むほどのユーザーなれば、こういう部分に引っ掛かってしまう。

だけど、EOS KISS Mがもしもそれほどのカメラなら、歴史は終わってしまいますよ。

これしかいらなくなってしまう世の中の出現だ、さぁどうだ!

というわけで、私は、EOS KISS Mは、そこまでやれなくとも満点のカメラだと考えます。

「そこまでは」やれなくて当然、もう十分にすごい、こういうカメラだと判断します。


それで、動体撮影ですが、必要十分に凄い。

やはり、当代最高のミラーレス技術の一つである、キヤノン・デュアルピクセルCMOS AFに合わせた開発されたEF-Mレンズ群は、AIサーボでも粘りつくように被写体を追尾してくれます。

EOS KISS Mだと、ワンショット、ゾーン、顔認識+追尾の三種類を素早く切り替えられる(カーソルキーの左にAF方式を割り当て、左>方式選択で最速?)ので、意外に強い。

EOS 7D Mark2のような「プロカメラマンの厳しい要望に応えてバリエーション多数な選択が可能」とはいかないですが、数の少なさが奏功して、EOS KISS Mの操作体系でも素早く切り替えが可能となっています。

基本は、顔認識+追尾で、追尾カーソルを、タッチ&ドラッグAFで指でキープしておいて、被写体にブチ当てて追尾する間はする、どうにもならなくなったらゾーンAF、それでも思うようにいかないなら1点AF・・・と、3種類とは言え、結構なアタックが可能というのを実体験しました。


あと、EOS KISS Mは、C-RAWで撮りましょう。

ファイルサイズがかなり小さくなるので、カメラのレスポンスやバッファ効率が目に見えて向上します。

それでも、EOS 7Dのような調子でバンバン行くとバッファフルになり、メモリカード書き出し時間に引っ掛かりますが、いやーこれはしょうがない。

2400万画素というすさまじい画素数でよく頑張っているという気はします。


◎あとバッテリーが想像を超えてもつ!!!!

びっくりもびっくり。

あんまり持たないというのを聞いていたし、実際、PowerShot G5Xはあっという間にスタミナ切れ起こすので、EOS KISS Mもそうだろうなぁと思ってましたが、一眼レフのような使い方が出来るし、節電の工夫が色々出来るので(PowerShot Gはレンズ収納でモーター用電気も食っていたが、EOS KISS Mにそれは無い)、さすがに一眼レフほどでは無いにしても、もちますね。

実は、この記事は、色々な場所で撮影した後に書かせて頂いているのですが、新品の本体付属バッテリーはまだ使った事がなく、かなり酷使した、EOS KISS X7用バッテリーをずっと使用してるんですが、それでもまだ一回もバッテリー切れしてません。

新品がまるまる温存されたままになってます。

とにかく、EOS KISS Mは、設定と使い方で、本当に劇的に良くなります。

正直、どんな良いカメラ買っても、確かに感動はするものの、新世代感ってのはなかったです。

このEOS KISS Mは、最初にオリンパスのC-820Lというデジカメを買った時、初めてPowerShot G3(G3Xではない初代のG3)買った時、EOS 20Dで一眼レフ初入門した時、小さくて完璧な操作性を持つPowerShot G5X手にした時、どれをも超える大感動が押し寄せています。

システムが小さくて(比較的)安く済むというのも、夢が形になったなぁと。

新しいレンズが欲しいとなった時、そこにあるのが、今はもうない、昔のタムロン90mmや、シグマ15mmのように、安くて軽くて良いレンズばかり、ずらり勢ぞろい!というのは、今だからこそ大変な幸福だと思い知ります。