2019年10月14日月曜日

愛車のアイちゃん日記 Mark2 台風後の掃除と、フロント部分の話

台風通過後、近所の漂流物などの掃除等をして、愛車のアイも掃除しました。


■台風一過後のアイの掃除

↑しかし、私のアイに限らず、日本車の全てにあてはまると思いますが、日本車は本気で大したものですね。

今回、もはや雨じゃなくて、大量の水を10時間くらいは上からドザドザとブチ巻かれ続け、下手するとメーカーの耐久テストを超える状態だったのではないでしょうか。

耐久テスト級の水量というのは、私の人生でも初でしたので、どうなるか心配でした。

しかし、室内はもちろんのこと、ヘッドランプ、テールランプ、ウインカーランプ、ランプ類への浸水も全く見られず、安心しました。

高速走行に耐えるのだから当たり前だろうと言われればそうなんですが、実際に目の当たりにしてみると感慨が違いますね。

掃除に関しては、あれだけの雨量後でも、通常時と同じくらいでした。

ただし、駐車状態なのに、下回りはまるで走行後のような汚れでして、理由は地面からの汚れや泥はねが酷かったからのですが、いかに水量が多かったのかを思い出させてゾッとします。


今までに見たこともないような量と時間の水を浴び続けたアイなので、かわいそうになり、全身フッ素コートとガラコのコーティングをかけました。

日差しが強いのと、色々作業があって寝るのを忘れたため、ちょい少しふらふらしましたが・・・。

うちは青空駐車なので、屋根なしの分は、まめなコーティングなど人力の努力でクルマを守って行くしかないですね。


■アイのフロントの話

↑いつも私がアイの話をすると、センター部分やリア部分中心になってしまってました。

それは、自慢の3B20 MIVECターボエンジンや、3リンク・ド・ディオンアクスルサスペンションがあるからですが、今回は、フロント部分について話をさせて頂けたらと思います。

アイのフロントですが、実のところは、クルマに詳しい方ならば、むしろ一番話題が多い部分なのかも知れないです。

アイのフロントは、単純にエンジンが無い事だけが特徴ではなくて、「エンジンが無い事」を最大限に生かしていて驚かされます。


↑最も先鋭なのは、フロントのマクファーソン・ストラットサスペンションです。

形式だけを聞くと平凡と感じるのですが、アイは、フロントにエンジンが無いクルマでしか出来ない事をやっていて、単純な話ではなくなっています。

すなわち、エンジンが邪魔をしないため、ハの字に大きく角度をつける事が可能となっていて、サスペンションの長さも十分以上確保されています。

また、これもエンジンがあると簡単には実現できない、頑強な井桁フレームになっていて、高価なスポーツカーでなければペイしようもない構造が与えられているんです。

よく軽自動車をバカにする意見がありますが、アイは、その軽自動車の小ささを逆手にとって、小さいからこそ実現可能だったという限界に挑戦しています。

アイにとっては、軽自動車規格は、制限ではなくて、無くてはならない大前提条件だったと言えるでしょうね。

たらればは無いと言いますが、もしも普通車でアイと同等の事をやろうとしたらどうなったか。

それこそ各部分がエスカレーションして行って、三菱ブランドでは誰も手出ししようと思えない、単なる値段の高いクルマになってしまって「いやーこの値段ならドイツ車買うし」で斬られて終わってた気がしますね・・・(涙)。


↑アイのフロントは、オンリーワンと言って良い、繭型クーペルック、ワンモーションデザインのため、一見してとてもノーズが短いのですが、エンジンが存在しない分、乗員を守るクラッシャブルゾーンそのものには余裕があります。

バッテリーの配置も重量バランスを計算していますし、エアコンのコンデンサー、エンジンのラジエーターも、十分な容量のものをフロントに設置しています。

特にラジエーターは、高コストを厭わずに、長大な配管をミッドシップエンジンに回すなど、コンセプトカーみたいな偉い事をやったままでロールアウトされているのが驚異です。


↑ラジエーターを冷却するファンですが、ただ規定の位置に設置されているだけでなく、効果を高めるためか、カバーが作られて装着されております。

バッテリーにもカバーがかけられており、カバーを外すと、バッテリーが露出するわけですが、その端子にもラバー製のカバーがかけられています。

アイのフロントは、意外にぎっしりと詰まっており、他のミッドシップカーのような、ラゲッジスペースは設けられておりません。

もっとも、アイは立派な荷室と後部座席と、荷物を積む場所は完全に用意されているため、フロントに小さなラゲッジスペースを設けたとしても、ヘソクリを隠すくらいにしか利用されないかも知れませんね。

ちなみに、フロント内部の汚れ方ですが、バッテリーカバーが集中的に汚れるのが分かっているので、カバーは必須だったと思います。

あと、アイの構造上、ボンネットはとても小さくて軽いので、支柱は油圧シリンダーなどではなく、カバーを上げている間に小さな支柱金具を手ではめ込んで固定するオール手動式です。

アイは、軽自動車の規格が無ければ作るのは不可能だったクルマだと思われ、実際、その小ささが走りの面白さに直結しているクルマです。

あの小さな名車パジェロミニもそうなのですが、軽自動車の規格を制約と考えず、逆にそこに乗っかって、普通車では大仰過ぎて作れない夢のマシンを実現して行くスピリットはこれからも継承して行って欲しいですね。