2009年5月23日土曜日

デジタル一眼レフの前に腰が引けるビデオカメラ業界?

昨日は急に体調を崩してダウンしてしまいましたが、休息したら持ち直しました・・・。仕事でご迷惑をおかけしてしまった皆様に、まずはこの場もお借りしてお詫び申し上げます。

さて、今回は、デジタル一眼レフによって追い込まれるビデオカメラ、という、ちょっと物騒なテーマについて書かせて頂きたいと思います。

デジタル一眼レフによるハイビジョン動画撮影ですが、あいかわらずキヤノンEOS 5D Mark2のそれは大変な評判で、海外なんかでは「映画の撮影機材」と同等の評価を与えられているようです
EOS 5D Mark2は、キヤノンとしては本当に久しぶりのカメラグランプリを受賞しましたが、かなりの割合でフルハイビジョン動画の表現力への評価が含まれているのではないかと思います。

EOS 5D Mark2の大成功によって、デジタル一眼レフによるハイビジョン撮影は一気に「常識化」へ流れを変え、それによって、予想通り煽りを食ったのは、やはりビデオカメラ業界でした。
その動揺たるやすさまじく、まさに震撼という言葉しか見つかりません。

特に、ビデオ専門誌の「ビデオサロン」では、家庭用ビデオカメラの最高峰「HDR-FX1000」と一眼レフ軍団を比較・検証していましたが、その結論はビデオカメラ側にとっては、極めて寂しいものでした

もともと一眼レフは、ビデオカメラでは到底考えられない巨大センサーに裏打ちされた画質を持っており、映像製作の視点から見れば、最初から勝負にはならないと言ったところでしょうか。

誌面では、確かにHDR-FX1000が優位だとは結論づけていましたが、それは、カメラ本体の性能というよりも、あくまでもHDR-FX1000が採用しているHDVフォーマット(MPEG2 TS)が、その画質安定性において、小型カメラやEOS 5D Mark2などで使われる高圧縮なAVCHD(H.264/MPEG4 AVC)よりも上回るという「フォーマットの再確認」の意味合いが強かった印象を受けました。

興味深い流れとしては、長年、ガンコなまでに性能に一定の壁を設けて崩さなかった家庭用ビデオカメラが、一眼レフがハイビジョン動画を撮影可能とした途端に、それまでの歴史は何だったんだろうと思うくらいの勢いで「喝」入れしているという事でしょうね。

特に、愛用しているHDR-XR500Vは、まさにその「喝」入れの賜物という印象もあります。

もちろん、個人的に、一眼レフのハイビジョン動画の進化への期待は大きいのですが、それよりもむしろ、一眼レフという強敵を前にして、ハイビジョンビデオカメラがどう立ち向かっていくのだろうか?という事の方が気になります。
HDR-XR500Vは、数年に一度の革命と賞賛されましたが、短期間でさらなる革命的カメラが登場しそうな勢いを感じます。

憎らしいのは、全てを縛りつける大迷惑な金融危機ブーム。この迷惑なやつは、さっさと地球から出ていけ!!(笑)