待望のレンズ「EF 24mm F2.8 IS USM」発表の衝撃が記憶に新しいうちに、それを上回るような衝撃的なレンズが発表になりました。
パンケーキタイプのEF 40mm F2.8 STMレンズ発表、それも6月下旬に即発売の光速パンチです。
このレンズ、どう考えても、しのごの言わないで即予約しておかないと、大人気で入手困難になってしまうんじゃないかと思います。
(追記 EF40mm F2.8 STMをレンズ注文しました)
フルサイズでも使えて、40mmという使いやすい焦点距離、さらにパンケーキというキヤノンEFレンズ初のスタイル、とどめは純正なのに定価ベースで2万円台という安さ。
STMというのは、ステッピングモーターを使用して、速度よりも静かさを重視した設計らしいです。
動画撮影時に、AF作動音をマイクが拾いにくくする配慮という訳ですが、確かに改めて開発する意図は分かります。
写真用途では「静音」と言われる超音波モーターUSMでさえ、動画では「スコーっ」とか「シュー」とか音を出してしまって、結局はうるさいレンズの範疇になってしまってますからね。
私は全てのカメラとレンズをヨドバシカメラで購入しているので、今回もヨドバシカメラの値段をあわてて調べたら、現時点で20,530円。
キヤノンの良心と言われるEF50mm F1.8 IIに続く、定番の良心レンズ確定じゃないでしょうか。
さらに、EF 35mm F2レンズを購入検討する層も一斉に流れそうに思われます。
ちなみに、絞り羽根は7枚の円形絞り採用 + フルタイムMFも可能!! と、基本性能にも抜かりはありません。
■EF 40mm F2.8 STMを引き立てるEOS KISS X6i■
キヤノンがうまいのは、EF 40mm F2.8 STMレンズを引き立てるように、EOS KISS X6iを準備して来た事です。
動画なんていらないと思う写真家の層でさえも、小型のパンケーキレンズの小ささを引き立てるために、EOS KISS X6iとの組み合わせで買ってもいいかな、性能も相当に高いし・・・という流れで買わせてしまうでしょうし、このあたりのうまさはキヤノンにかなうメーカーなし。
(追記)
EOS KISS X6iは、最近の流行である「小ささばかり追求して、ホールド性や撮影そのものを楽しめる一眼レフの美点を捨てる」方向を憂い、生み出された重要なモデルかも知れませんね。
何かが流行すると、考えなしに従来の美点を捨てて、結果としてそれが後にアダとなって跳ね返り自分自身を傷つける。
カメラに限りませんが、その事を熟知しているメーカーと、していないメーカーの差は、今後さらに大きくなると思います。
キヤノンもミラーレスを投入すると明言していますが、一眼レフの揺ぎ無い美点を捨てる事なく、次世代のステージに進む事を高らかに宣言しているようで、未来は明るい気がします。
■一眼スタイルで手持ち動画撮影の限度■
しかし、HDR-PJ760Vや、NEX-VG20を触ると、個人的にどうしても思うのが「動画撮影するには明らかに不自然な一眼スタイルで、そこまでして手持ち動画撮影に固執する流れは良いのだろうか?」という事です。
従来までのEOSムービーであれば、手持ちはメインにせず三脚前提のプロスペック方向に振っていたため、ハイビジョンカメラとはうまく棲み分けしたなとしか思わなかったのですが・・・。
手持ちとか、手軽にとかをキーワードに、そんなに手軽に動画撮影メインにするならば、やはり「ビデオシューティングスタイル」でなければ限度があるような気がしてならないのです。
もちろん個人的な感想ではありますが。
そこまでして大センサーサイズカメラでの動画重視に振るならば、最適解はソニーのNEX-VG20であり、キヤノンも、ミラーレス採用するかしないかの論議を飛び越えて、いよいよ「ビデオシューティングスタイルのEOS KISSを出すべき時が来た」のではないでしょうか。
ビデオシューティングスタイル!!