贈り物して頂けたシャープペンシル「ステッドラーtriplus micro(トリプラス・マイクロ)0.5mm」は、数々の衝撃を与えてくれました。
ステッドラーというと、個人的にはですが、あのロットリングとも五分に組み合える製図用シャープペンシルメーカーという印象が強くて、普通のシャープペンシルが存在していた事にまず大きな衝撃を受けました。
おいっ、そんな事言ったら、最初に貴様に1.3mmの太芯ペンシルの魅力を最初に伝えてくれた「ステッドラー771」はどうなるんだ、と怒られそうですが、その通りであります。
全く面目ありません。
とにかく、このトリプラス・マイクロは、スラッと長い軸に、程よい重量感、そして決め手の三角軸が手に馴染みかなりの筆記性能を見せてくれます。
一見してボールペンのようなペン先ですが、ペン尻をノックすると、リード・スリーブ(パイプ)ごと0.5mm芯が繰り出されて来ます。
リード・スリーブ格納式というのは、破損の可能性を低くする意味でもやっぱり嬉しいものですね。
また、軸のカラーリングについては、ダーク・グレーの単色ではなくて、ストライプの柄が細かく入っているのも目を惹きつけてくれますねー。
ペン先から正面を見ると、三角軸の形状が分かりやすいと思います。
多角形軸や三角軸って、どうにも製造技術的に難しいのか、丸軸と比べるとずっと数が少なくて出会うだけで気力が漲ってくるようですね。
三角軸と言えば、ファーバーカステル・グリップ2011という、極上の使用感を誇る三角軸シャープペンシルがありますが、あの0.7mmの優しく頼もしい筆記感と使い分けるのもまた楽しいかも知れませんね。
ステッドラー925-65-05を見た後だと、アレっていうくらい、おとなしめに感じてしまうリード・スリーブ。
製図用シャープペンシルの長いリード・スリーブを見続けていると、どうしてもそうなっちゃいますね。
ただ、さすがはステッドラーの作品だけあって、もちろん、もちろん、剛性等の基本性能に抜かりなどはありません。
クリップは樹脂製で、ちょっと破損が怖いかなという気はしますね。
ただ、製図用シャープペンシルの金属クリップ同様に、しかと刻印されたステッドラーマーク!! よしっ、と、心を熱くしてくれます。
また、ペン尻のノック部分がかなり長く作られていて、全体のデザイン・バランスをうまくとってるし、また、ノック部分の付け根の蛇腹が凝っているなぁ!と色々と感心ポイントが多い印象です。
ペン尻方向からトリプラス・マイクロを見ると、長いノック部分も特徴あるなぁと思われるでしょうが、天冠部分が白い色をしている事に「ややっ?」となるのではないでしょうか。
これって、カラーリング的にワンポイントとして目を楽しませてくれる役割もありますが、実は繰り出し式の消しゴムなのです!。
実は、長いペン尻ノック部分は左右に回す事が出来て、消しゴムの繰り出しと収納を実現しています!!
こんなに長く繰り出す事も出来るんですよ。
収納する時は、本体の中に完全に隠す事が出来るので、ノック時に消しゴムを破損する心配もそうありません。
ちなみに、私は、ペン尻の天冠部分は押さずに、長いノック部分を親指と人差し指でつまんで押し下げてノックをしています。
ステッドラー771もそうですが、消しゴムを本体軸の1パーツと考えて、汚損しないように気遣って行く方針なのでありました。
実際に筆記してみると、製図用のシャープペンシルでは毎回毎回「さすがステッドラー」と言うしかありませんでしたが、一般シャープペンシルでも「お、同じく!」と言うしかありません。
芯先はしっかりと紙に食い込み、筆跡を作り出すのにふらつきもイラつきもない。
三角軸もまだまだ私にとっては新鮮で、次から次に素晴らしいシャープペンシルが目の前に現れてくれる幸せを噛み締める冬の東北の一夜でありました。