2015年2月28日土曜日

ヴィータの「朧村正(おぼろむらまさ)」は、2D最高峰の美麗グラフィック!!ゲームも楽しい!!

今回の記事では、最近とてもお気に入りのヴィータ用の時代劇アクションRPG「朧村正(おぼろむらまさ)」について書かせて頂きたいと思います。

このゲーム、私にとって、ヴィータやPS4ゲームの常になりつつある「まさかここまで素晴らしいとは思わなかった!!」の一本。

主人公を選べるのですが、私が選んだのは「百姫(ももひめ)」

百姫は、その名の通りのお姫様なのですが、なんと、剣豪の陣九朗が行った邪法「魂の移し変え」時のミス(!!)により、その陣九朗の魂が体に入ってしまい、体は華奢な姫様、しかして剣の腕は鬼のごときという身となり、壮絶なストーリー展開が始まります。


まず、このゲームは、ゲームそのものも楽しいのですが、2Dグラフィックがとにかく素晴らしいの一言。

ヴィータの960x544ドット有機ELモニタをフル活用したドット絵は、もはや芸術の領域に到達しています。

ザ・ラスト・オブ・アスや、インファマス・ファーストライトがそうであったように、感動が大海原の波のように尽きることなく押し寄せてきます。


確かに、購入時に、そのグラフィックの美しさには大騒ぎしましたが、本格的に先に進めてみると、どんどんその勢いを増して行くのが分かり、もうちょっと落ち着いていられません。

2Dグラフィックとして、最高峰と呼べるレベルなのではないか!?と思わされます。


足場が突然壊れる!!などという、まるでアンチャーテッドか!?と言わんばかりの豪快なステージギミックも用意されていて、やるもんだのぅ。


朧村正のグラフィックが尋常ではないのが、ただ絵が美しい、うまい、そういう静的な話だけでは済まないです。

2D絵でありながら、光と影、空気が持つ湿度のようなものまで、見事に融合しています。

細かい部分まで生き生きとアニメーションし、もはや職人芸の領域と言えるでしょう。


和風というのもなかなか貴重な存在で、百姫と紅葉を画角に入れたシーンなどは、ゲーム画面でありながらそのまま「絵」として売り出す事が可能なのではないかと思えるほどのグレード。


さびしい夕日にそよぐススキなど、心が打たれるあまり涙が流れそう。



天候変化もあり、雨が降り出すのですが、その雨の雰囲気も実によく描き出されていて圧巻です。

フォトリアルを目指した3Dゲームならまだしも、2Dグラフィックでここまでやれるものなのか・・・開発のヴァニラウェアに対する畏敬の念が膨れ上がって行きます。

とにかく、ヴィータの画面をみつめながら、「一体これは本当のことなのか!?」とつぶやいてしまう。

5インチ有機ELモニタのすこぶるつきの電子的な高画質との組み合わせもあり、大変なものを手にした!!という気持ちになります。


陽の光が淡く反射した霧の描写も見事。

というか、まさか、2Dにおいて、ここまでの表現をやり切れるものなのか、もしもゲームが3Dに行かず、2Dにとどまっておったなら、このゲームが、全ゲーム最高峰グラフィックとして君臨していたのではないか?などとも想像したくなります。


まさか2Dゲームで「うっ、太陽が眩しいなぁ・・・」などと思わされる日が来ようとは。

このグラフィック・アニメーションを作り出した人たちは2Dゲーム界の宝と言えるのではありますまいか。


もちろん、グラフィックの美しさは魂を抜かれそうになるくらいのハイレベルですが、ゲーム内容そのものも大変優れたものです。

アクションRPGと言いますが、百姫のアクションが実に楽しい!!

まず、大きいのが、ヴィータの美点である、モバイルとしてはもはや究極とも言えるアナログスティックの存在。

百姫を自在に操って敵をなぎ倒して行く爽快感はこたえられません。


百姫のアクションは多彩で、しかも簡単に繰り出せます。

「無双」モードで遊べば、ストレス発散のような爽快アクションが楽しめます。

結構重要なのは、アナログスティックを下方向に入れてから、左右に倒す事により発生する「回避アクション」

百姫が地面を回転しながら高速で移動し、敵の攻撃をかわしてくれます。

防御も有効ですが、剣の耐久力が落ちてきて折れてしまう事があるため、見極めが必要(折れても、鞘におさめて時間が経過すれば回復)です。


このゲーム、あまりにもアクションが楽しくて、どはまりしてます。

このゲームの特長の一つは、「剣」にあって、お店に売っているものではなく、ボスを倒したり、作り出す事によって、どんどん増えて行きます。

剣にはもれなく一つ「必殺技」が付与されているため、新しい剣を得た時のドキドキ感はたまりません。


要所要所に出てくる多彩なボスキャラも、「ここまで描けるのか」と唖然とするくらい見事。

ちなみに、ごく最初のうちは、ボスキャラでも突っ込んで連打のごり押しで倒せる事がありますが、最初のうちだけで、ごり押しは効かなくなるのも楽しい。

ごり押しが出来ないというのは、ボスが守りに入ってこっちの攻撃がほぼ無力化されたり、どんなにレベル上げても一発くらうだけで大幅に体力が減る強烈攻撃があったりして、無策で突っ込むとみるみる負けてしまうように調整されているからです。

戦ってるうちに、汗をかいてしまうくらい白熱のバトルが常に楽しめる感じです。

心配せずとも、リトライは素早く、デモシーンも飛ばしてくれるんで、何回チャレンジしても快適なように仕上がっています。


あと、見事なのが百姫のデザイン。

正直、背景も含めて、ヴァニラウェアのデザイナーさんは天才だと思います。

2Dグラフィックが見事な作品なら数多く、海外だとレイマン・シリーズもありますが、個人的には、海外のキャラクターはリアル人物系しか気に合わないんですよね。

やはり、キャラクターデザインの分野では、日本は世界一というか日本しかないと言うか、とにかくオンリーワンです。

お姫様の魂と、剣豪・陣九朗の魂が葛藤する、百姫というキャラクターの造形も見事。

めちゃくちゃお気に入りとなってしまいました。


心奪われる美しい日本の情景の中、百姫となって縦横無尽にアクションを楽しめる、なんかもう、ヴィータ持ってて良かったって、何回思っても尽きないくらい思えてしまいますよ。


それと、朧村正は、あふれる「食べ物への愛」があります。

食べ物を食べて体力回復とかありますが、その描写が実にうまそう。
一つ一つを丁寧に描写し、なんと、丸ボタンを押すとちゃんと食べて減っていく様もアニメーションで描かれます。

百姫の感想も聞く事が出来るし、ちょっと良いグルメ作品すらも、この作品には負けてしまうのではないか?というくらい、食べ物にこだわっています。


ちょっと前、食育という言葉が流行りましたが、朧村正をプレイすると、むしように和食、和菓子が食べたくなっちゃって、食育大成功という感じです。

お寿司食べたくなっちゃうのは予算的にきついですが。


食べ物だけでなく、温泉もありますが、満腹になって温泉・・・!!

ゲームしてるだけで、自分が癒される感じになってお得です。

ゲームの効能は本当にすごい!! (※個人差が大きいです)


魔城を駆け抜ける百姫。

アンチャーテッドもそうですが、ゲームの原点に帰るようなワクワクに溢れた作品がヴィータさんにはいっぱい。


朧村正、百姫という素晴らしいキャラクターも知ったし、ゲーム楽しいし、グラフィックは魂を奪われるような品質。

ヴァニラウェアすげぇ・・・。

その美の創造をしっかり受け止められて、自由に快適に持ち歩けるヴィータもすげぇ・・・。


今後、DLCの追加シナリオも買いますし、ヴァニラウェアますます好きになってしまった(ちなみにプリンセス・クラウンはPSPのUMD版とDL版の2つ買ってます)。