やはり、伝説名玉と呼ばれるだけあって、「タムロンSP 90mm F/2.8 Diレンズ」は凄い。
安い・軽い・写りが良いの三拍子そろっていて、屈強なキヤノン純正レンズ軍団がかなわない数少ないレンズの一本なのではないか、そういう凄味があります。
タムロン90mmは、超一流のマクロレンズではあるものの、その軽量ボディと、遅くとも精度に信頼がおけるAFにより、「持ち出しやすい望遠レンズ」としても大活躍です。
このあたり、キヤノンがまさに鬼のような威力を見せる「EF 100mm F2.8L IS USMレンズ」が登場しても、個人的には、まるでどこ吹く風で揺るがないのが恐ろしい。
軽く、安く、写りが良いというのは、鋼、いや、まさに超合金ニューZαのような強さです。
愛車のアイちゃんを窓越しに望遠撮影しましたが、望遠に強い、キヤノン独自サイズのAPS-Cと90mmにおいては、確かに立派な望遠レンズ。
しかも、描写はこれぞ、ザ・交換レンズという感じで、極上クラスです。
センサーの画素数なんかよりも、レンズの描写力というのは、EF 50mm F1.8あたりと、このタムロンSP 90mm F/2.8 Diあたりで、最初にガツーンと思い知る気がします。
思えば、(一眼レフ入門した)EOS 20Dを買った時に、EF 50mm F1.8と、SP 90mm F/2.8 Diのショック感は破格だった気がする。
絞り開放F/2.8の描写です。
絞れば、とてつもないキレ味、開放にすれば幻想的な雰囲気・・・このあたりも、キヤノンが誇るEF 50mm F1.8やF1.4などの、フィルム時代の良さを込めたレンズに似ている気がします。
タムロン90mmがもしもこの世になかったら、一眼レフに入門する時期がもっと遅くなった可能性が高い、絶大なレンズです。
正直、このレンズ一本だけで、タムロンへの好感度を今後もずっと高く維持して行けるだけの、圧倒的なパワーがあります。
一度水没させてしまったけど、タムロンの高い技術力で完全に回復しており、何年経過しても平気であり、その節は大感謝です。
小さな紅葉・・・と見せかけて、ホンダのバイクでした。
ただ、こういう撮り方も面白いのかなと。
小さな紅葉です。
レンズが軽くて全然疲れない!!
ちなみに、無限遠の状態から、一気に接写に移行しようとすると、このレンズの特性として、全長が倍くらいグオオオオーと伸びてしまいます。
接写に移行しようと感じたら、手でAFリングを動かしてMFにし、ある程度は手でピントを合わせるのが良いです。
レンズは伸びるけど、モーター音いさましく全体が繰り出される、無用な迫力は回避できます。
ただ、こういう設計だからこそ、無理なく軽量ボディに超高画質を内包出来るんだなぁと。
壁際にあるプランターの花です。
キヤノンAPS-Cと、90mmだと、軽量の望遠レンズとしてもかなり良い感じですね。
タムロン90mmをカメラバッグに入れた時の安心感は大変なものです。
街灯の脚が並んでいるのが気に入って撮ってみました。
描写にある種の柔らかさが残存しているのがこのレンズの大変な魅力。
街灯のランプ部分を、窓に映った雲を背景に撮ってみました。
ちなみに、AFとMFとの切り替えは、小さなスイッチではなくて、何とリング全体を動かすダイナミックなもの。
リングを上に引き上げるとAFで、下に引き下げるとMF。
厚手の手袋をしていようが何だろうが、まごつく要素がありません。
この派手なアクションが、割とカッコ良かったりする。
昔の劇画のセリフのように「よーうしっ、MFだあっ!」とか、「AF(オートフォーカス)だぜっ!」とか、そんな写真の写りには全く関係ないけど、気分的な事って案外大切だったりします。