今回の記事では、仙台のNHKに行き、次世代の放送規格「8Kスーパーハイビジョン」の試験放送を見て来ましたので、その話を書かせて頂きたいと思います。
8Kスーパーハイビジョンは、なんと、7680x4320画素(3300万画素)というブッ飛んだ解像度を誇っています。
実際に仙台のNHKに行き、シアターの最前列で30分間くらいじっくりとその実力を体感して来ました。
■8Kスーパーハイビジョンの恐怖
シアターでは、リオのパラリンピックの8K映像を流しておりましたが、とにかく3300万画素の映像は異常なまでに「なんでも見える」のでかなり恐怖。
引きの画(広角の画)でも、観客が何を着ているかその模様までハッキリ分かり、スマホいじってる姿までも克明に捉えています。
試験ではあくまでも「8Kスゲー」で済みますが、実際に放送となると、映したくないものまでバンバン克明に放送してしまうので、数千、数万の観客の肖像権とか、見たくないもの、放送したくないものまで、ドカドカ流れて細かくトラブルが起こりそう。
ここまで何でも写ってしまうとなると、ドラマとか作る側も、8Kで本当にやっていいのか??と問われそうです。
たとえば、小道具のディテールや、人の肌のあれ具合、毛穴の汚れ、服の細かいシミ汚れやほつれまで克明に映るので、ディテール対策専門部隊は必要でしょうね。
SFドラマなんか作った時、他の惑星なのに、小道具にMade in Chinaとか書かれていたらそのまま克明に見える形で放送されるので、もう視聴者も「見えてるけど見なかった事にしよう」というお約束がないとやってられないかも。
女優さんなんか、大丈夫なんだろうか。
肌や化粧のディテールまで誇張抜きに克明に見えるから、割と怒り爆発しそう。
それと、微妙にピントが合ってないのもハッキリ分かるし、カメラのフォーカス性能やカメラマンの腕も相当に要求されてしまう感じ。
■8Kスーパーハイビジョンの威力
しかし、ディテールの克明さは3300万画素だけあり異次元。
花鳥風月なんか撮影したら、本当にその場所にいるような感覚になりますね。
自然風景には圧倒的なメリットがありそうです。
8Kの時代は、広色域や、HDRも合わせて実現されるので、大変な事になりそうです。
東京オリンピックでは、8Kもある程度民生用に降りてくると思われるので楽しみではあります。
しかし、記録用のストレージとか、PCの処理能力とか、冗談じゃないくらいの負担がかかってくるので、個人的には量的な問題で対応のしようがないので、当分は普通のフルハイビジョンで動画を撮りたいです。