冗談抜きで私に今に至ってもなお払しょく出来ない恐怖を植え付けた初代の映画「エイリアン」(子供の頃、TBSのテレビでこの映画を放映した時に観ちゃった)。
今でも、エイリアンに追われて、物陰に震えながら隠れている悪夢を本当にまじめに、みます。
今回は、その初代と同じリドリー・スコット監督が手掛けた「エイリアン/コヴェナント」が公開される!!
やめてぇぇぇーーーーーー・・・・観たい。
なんでやねん・・・これが人間の心理の面白いところですよね。
というわけで観て来ました。
私は映画の中で、エイリアンにだけはうるさいです。
やっぱり、大人になった今でも、本気でエイリアンに追われる夢を見てうなされる事があるわけで、言わばエイリアンの地味な被害者の一人と言っても、全関係者に少しは許して欲しいくらいの影響を受けているので・・・ここはうるさく言いたい。
まず、そんな怖いのに、なんで観るのかやっぱりハッキリしろよって思いますよね?
正直に言うと、映画館で観られる年齢ではなかった初代を除外すると、全作品を(エイリアンvsプレデターまで含めて)劇場で観ているのですが、2からは全然怖くないのに気が付いてしまったわけです。
普通に面白いモンスターパニック映画なので、もうあの恐怖は死んだんだ、もう安心なんだ、というのを確認したくて全シリーズ制覇してるわけなんです。
その意味では、本格的にエイリアンをやっつけてくれ、より大きな安心感をくれるはずだったプレデターが、映画AvPにおいてまさかのエイリアンが激烈に強い事を思い知らせてくれたので頭を抱えてしまいましたが・・・
まぁAvPは本編じゃないし、気を取り直して、今回もどうせ怖くはないだろう、もうエイリアンは長年ネタ的に使われ過ぎたし・・・などと甘く見ていたわけです。
今回は怖かった。
ストーリーを書くとネタバレになってしまうので、辛いところですが、とあるシーンでは、恐怖のあまり心拍数が上がり呼吸が乱れるくらい怖かった。
初代がそうであるように、エイリアンが単体で怖いわけではなく、主人公を追い込む周りの要素が怖い。
今回は、主人公は、全く気が付かず、それゆえに警戒も対策も打ちようがない、どす黒くて卑怯な計略にはめられます。
全編が不吉感の塊で、あのシーンがどうだ、このシーンがどうだという、ディテールがどうこうじゃなく、全編を通していたぶられるような恐怖を作る事に成功してます。
どうか、単にエイリアンがどうだとか、一部だけのシーンだけにとらわれず、全編をキリキリと包む不吉感を楽しんで欲しいです。
正直、ギャグマンガにさえもネタにされまくったエイリアンを題材にして、再び怖さを突き付けられる才能がこの世にあったのかとガックリ。
リドリー・スコット何者なんだ・・・。
今夜、エイリアンが夢に出たらどうしよう。
こうなったら、AvP3でプレデターが華麗にエイリアンをやっつけてくれる、果てしなく可能性がゼロに近い作品に期待するしか・・・!!