2017年10月14日土曜日

山下清展に行ってきました (涙出るくらい感動!!)

仙台駅東口で開催されております、「山下清展」に行ってきました。

いやー、山下清画伯の貼り絵の本物が観られる!!という事で、前々から行きたかったんですが、ようやく今日願いがかないました。


貧しかった日本の、極めて物資が乏しい中で、それを全くものともせずに生み出された素晴らしい貼り絵の数々。

胸が張り裂けそうなくらい郷愁をかきたてる優しい色合いもあって涙が出てしょうがありませんでした。

作品そのものも素晴らしいですが、要所、要所に、山下清画伯の言葉や、詳しい作品背景の解説がパネル展示してあって、作品鑑賞の場というものを超えて、あえて砕けた言い方を許してもらえるなら「山下画伯 エピソード全集!!」みたいな趣もありました。

実は、私は写真をちょっとかじっているので、特別展のようなものや美術館等はそこそこ行くのですが、ここまで深く感銘を受けたのは初めてかも知れません。

作品解説にしても、研究者が勝手に「そうであろう」とか「だと思われている」とか述べているのではなく、ご本人の言葉が並んでいる圧倒的空間。

本人解説にも匹敵するような濃い内容で、「文字」がここまでイキイキと生きているのも異例に凄い。

山下清エピソードのごく一部を箇条書きでご紹介いたしますと・・・。

・放浪は事実(ここ重要)

・放浪は作品制作のためではなく、放浪そのものが目的に近い。

・有名なリュックは放浪先で自分で苦労して探し買った。

・服装は主に夏は浴衣、冬は着物だった。

・放浪の資金や食料は、旅先で、善意の人にもらってしのいだり、バイト(?)した。

・放浪先では意外とお金やごはんをくれる人が多そうに見えて涙(私が)。

・リュックの中には、護身用に石ころが5個入っていた。

・護身用!?物騒な!と思ったら、野犬対策と思われる。

・おにぎりもらって食べたという部分で笑顔(私が)。

・海(と思われる)に突っ込んで溺れ死にかけた事あり。

などなど。

なんか陳腐な言葉を許してもらえるなら、良い意味でドラマチックで、特に、放浪の終わりがやって来るくだりは本当涙がじわじわからブワッとにターボかけて来ました。

実はアメリカの「ライフ」誌が、山下清のグレートさに気が付いて特集、それを知った日本の新聞社が、あわてて行動を起こし(良くも悪くも日本的やね)、放浪中の山下清というスゲー人を探せーキャンペーン展開・・・そして・・・という流れはまさに圧巻。

というごくごく一部を抜粋してご紹介差し上げたわけですが、私は、とても一回では足りないので、もう一回ガッチリと行ってみるつもりです。


■追記 もう一回行きました!! プロの画家になられてからは、目を悪くされ、マジックペン(!!)によるペン画に移行していたのは衝撃でした。文章に句読点をつけない主義なのも驚き、というか色々驚きの連続でしたね。