チープカシオの愛称で親しまれている、カシオのお値段安めの時計シリーズです。
最近、オシアナスとかMT-Gといった、高級ラインばかりに気をとられてましたが、これは何と実売で1630円という破格の安さ。
結論を先に申し上げると、この時計は、値段は安いけど中身は立派!!
チープどころか、変に時計に詳しい知識(素材とか研磨とか)さえつけなければ、何の心配もなく立派な時計として使い続けられそう!!
■パッケージは納得のチープ感
↑値段の安さをどこで稼ぐかというとやっぱりパッケージだろうという、納得のチープ感。文句じゃなくて、逆にこれがベストだと思います。
このクラスはもう1円でも時計本体にお金使わないといけないので、凝ったパッケージだと複雑な心境になっちゃうんで、この製品に関してはこれが大正解かなぁと思います!
もっと簡易なパッケージを!とも思われるでしょうが、輸送とか保管とかの問題があるから、これ以下だと逆に値段高くなりそう。
■うそでしょ?と声に出た!立派な上に輝きが清らか!!
↑うそでしょコレ?!と実際に声に出して言ってしまったほどに立派!!素材はプラスチックではなくて真鍮(しんちゅう=銅と亜鉛の合金で金色に輝く)で、しかもベルトは革調の加工ではなくて、ずばり本革ベルト!! この値段で行けるもんなのと驚くばかり。
風防も透明なプラスチックではなくて、なんと無機(ミネラル)ガラス!!
一般的な時計に使われる、傷のつきにくい良いガラス素材です(高級品はサファイアガラス)。
全体的に、曇りがなくて、輝きが美しい!!
これはテカリを抑制してプロが撮ったWebのカタログ写真だと逆に全く分からない点なんですが、全体的にくすみのない、すごく清いピカピカの輝きがあるので「うおっ!!高そう!!」って思えます。
■ベルトはれっきとした本革ベルト!!
↑ベルトはさきほども申し上げた通り、革っぽい加工とかじゃなくてズバリ本革ベルトです!!でーっかく刻印されてますが、本革のグレードとしてはローエンドの「ジェニュイン・レザー(Genuine Leather)」ではありますが、れっきとした本革です。
高級筆記具の革張りとかだと、素材の量が少なくて済むのでハイエンドの「フルグレイン・レザー」を使用してたりします(所有してます)が、差はやはり耐久力とかに出てくるみたいですね。
革は使い続けて使用感が出て来てからが本番なので、新品状態も良いのですが、使用感が出てきた時こそが本領発揮。
耐久性がやや心配なジェニュイン・レザーなので、少し多めに気をつけてあげるとよろしかろうと思われます。
↑ベルトの模様はちょっと派手な気がしますが、これくらいの装飾は遊び心の範囲で十分アリかと思います。
第一、ベルトが簡単に交換できるみたいなので、将来的には好きなベルトに替えても良いのかな。
■粗いヘアラインをどう捉えるか?
↑MTP-1175E-9AJFは、ケース(ボディ)が真鍮製ですが、ベゼルは鏡面仕上げでケースが目が非常に粗いヘアライン仕上げです。本当に粗いので、職人技とかそういう言葉からは遠く離れて行ってしまうのですが、この粗さが良いという場合もあるだろうし、これはこれでアリかなと。
ちなみに竜頭は小さくて邪魔にならないです。
■煌めく文字盤は信じられない高級感だが?!
↑文字盤は煌めくような高級感あります。真鍮の金色が磨かれて、チープカシオという愛称の「チープ」は完全に頭から消え去ります。
インデックスもちゃんとしてます。
心配したペタッとした立体感に乏しいものではなく、立体感と精密感がちゃんと生きた、十分に整った彫刻。
しかも、長針と短針が立体的に加工してあって、フォーマルな時計としてどこ行っても通用するのでは?!と思わず力説しそうになるくらいのクオリティです。
カレンダーはオートカレンダーではないので、30日しか無い月とか2月は手動で直す必要があるのもご愛敬(夜8時から翌午前2時までは合わせないで!とのこと)。
ちなみに、文字盤はきらびやかなのもあって、視認性はやや不利。
真鍮の金色文字盤が常に放射状の輝きを放つため、特に細くて金色の長針が、その放射状の輝きの中に紛れてしまいがちで、角度によっては長針を一瞬見失う事がありましたので、そこは注意です。
ただ、まぁ、そん時は綺麗な文字盤を楽しむ時間が長くなって良かったわ!!とプラス思考で行きましょう!!
また、周囲が暗くなるとライト関連が非装備なので、文字盤が見えなくなるとかもあるけど...これらは不満ではなくて、単純にそうだという事実を述べているだけです。
1630円で買える時計としては信じられない高品位感で、間違いなく満点です。
満点も何も、まさかここまで立派だとは少しも想像できなかったので頭をはたかれたような衝撃。
Webのカタログ写真よりも、実物の方が透明感と煌めきが強くて遥かに美しいんで、実物を見るのがおすすめ。
ただパッケージは濁っているので、結局は見るよりも先に買ってしまった方が話が早い。