2022年4月24日日曜日

(カメラ)Xperia 1 IIのカメラは「普通の」評価は通用しにくい!!

この週末、Xperiaを扱ったレビューをYoutubeでひととおりおさらいしました。

特に最近知った「どろいど 迷ケータイの人」は、ネタ動画に見せかけて凄まじい切れ味で、膝をつくような思いで参考になりました。


Xperiaは万人向けを捨てて輝いているが...

私の場合は、誰かから情報を仕入れて今のXperiaにハマったというよりは、3Gガラケーからスマホに切り替えるその時に急に知ったXperia 10 IIがあまりにも自分にジャストフィットし、そこをキッカケに実用ベースで大好きになりハマって行った経緯があります。

既にその時点で気にはなっていたのですが、Xperiaは、本当に素晴らしいスマートフォーンなのではありますが「万人向け」は捨てて、オンリーワンの世界を創出したため、「普通の」評価が通用しにくいという副作用が燃え盛っています。

それでもXperia 10 IIはまだまだ万人寄りの部分は残しているのですが、Xperia 1 IIは完全にファンキーというか振り切ってます。

特に、ネットで「普通の」カメラレビューは決して参考にならない、という点に大注意です。

私はXperia 1 IIが気に合うため、大絶賛していますが、他のブログ記事で書かせて頂いている通り「完全に」「カメラ専用機として大絶賛」という事で、いわゆる普通に綺麗に撮れるスマートフォーンのオートカメラとしては一切使っていません。


Xperia 1は、完全にレンズ交換式一眼経験者向け

ドデカいポイントですが、Xperia 1 IIは、後継機のXperia 1 IIIも含めて、はっきり言って「レンズ交換式一眼経験者以外は、予備知識の習得が必要となる」機種で、ハードルが高いとまでは言いませんが、若干の高さがあります。

たとえば、「レンズ交換」というキーワードにピンと来ない人は、このXperia 1シリーズは危ないです。

今のスマホ・カメラの評価基準は、複数搭載されたレンズの物理構成を無視し、あたかも1本のズームレンズであるかのように振る舞うのが良い、とされているようです。

しかし、Xperia 1シリーズは、複数搭載されたレンズの物理構成をありのまま受け入れ、複数の単焦点レンズをレンズ交換するように使う設計となっています。

他のレンズを使いたかったら、まずはレンズ交換してからだ!!という、レンズ交換式一眼経験者にとっては、この上なく自然で分かりやすく、実際、私はXperia 1 IIに搭載されている専用カメラアプリの「フォトグラフィー・プロ」を初日から何の違和感なくサクサク使えてます!!

あとこれ、Xperia 1 IIは「レンズ交換式一眼カメラ」の挙動を再現しているため、カメラアプリも「フォトグラフィー・プロ」を使う前提となっています。

Google純正のカメラアプリも付いているのが曲者で、これは「間違って搭載されただけだから使わない」という事にした方がスッキリします。


完全にカメラ専用機なので「RAW撮影」が基本だが?!

それと写真撮って記録する形式ですが、Jpegではなくて、RAWとしています。

私は完全にXperia 1 IIをカメラ専用機として「も」認識しているので、だったら、キヤノンEOSやキヤノンPower Shot Gシリーズがそうであるように、必ずRAWで撮影します。

ただ、ネット上で調べて見ると、Xperia 1 IIのRAW対応はどうも後付みたいで、必ずしもRAW前提ではない。

カメラスペックを見ると、あのキヤノンEOS 7Dシリーズを超える連写枚数を実現してますが、RAWでは使えない... スマホはそれで良いのかも知れないですが、カメラ専用機では、連写も何もRAWの状態で言わないと価値がほぼ無いため、RAWではないJpeg形式で勇ましいスペックを語られても、ウーンという感じ。

ここはカメラ専用機と比較して、一気にリセットがかかってしまった性能ですが、何はともあれワンショットでもRAWで撮れて、しかも1枚1枚はサクサク続けて撮れるので何とかなります。

...っていう感じで、RAW撮影前提で語ってしまう人向けのカメラが、Xperia 1 IIというのは、ある程度は頭に入れておかないと、とにかくユーザー間の温度差が猛烈な事になります。

南極大陸とアフリカ大陸で別々に暮らしている人が、お互いその日の気温の話題をしてるくらい温度差がエグいです。

こういう温度差が無いのがiPhoneとかであり、人様に薦められるのはiPhoneとかよなぁというのはあります。


動画撮影もプロ機材的な使い方になってしまうので注意

Xperia 1シリーズは、動画撮影もハードルにちょっとした高さがあります。

やはりレンズ交換式カメラの動画撮影というのを頭に入れておかないと、1本のズームレンズのように撮れるんだと想像して使うと、かなりグダグダになってしまいます。

初期の動画機能搭載の一眼レフカメラがそうだったように、レンズを決めて、1カットずつ丁寧に区切ってテンポ良く撮影し、極力カメラを振ったりせず(パンやチルトしない)、計算して撮る必要があります。

何ならピントも固定するまであります。

私はこの撮り方がハマり、まだ過渡期だった初代EOS 7Dの動画撮影で、旅行の動画を何本も撮り、ほぼ不満を感じませんでした(挙動を知っていたから)。

と、こんな事を言い出すユーザーに向けた設計なのがXperia 1シリーズ。

Xperia 1は、その美しさと高品位ブランド感がバリバリなだけでなく、こういうハードルの高さもあるので、万人向けではないのが難しいところ。

その代わり、簡単に「非日常感」が味わえて、刺さる人にはこれ以上ない至高のスマートフォーンになります。

ただ怖いのが、この非日常に慣れると、このシリーズしか使えなくなるため、ソニーが刀折れて矢が尽き倒れた時、二度と代わりになるスマートフォーンが見つからなくなる恐怖というのが待っています。

こだわりの強い人に刺さるよう設計された珠玉の名品は、逆に言うと、代わりがないので何かあったら凄絶な運命に叩き込まれるという事です。

キヤノンEOS KISS X7の真の後継機をまだどこかで待っている私のように...