それは、手持ちの「伝説名玉と呼ばれた、タムロンの90mm F/2.8レンズ」について、ノンレフレックス型カメラ(ミラーレス)ではどのように振る舞うのか?!という事です。
EOS R10のパートナー機とする予定の「EOS KISS M」に装着して確認しました。
タムロン90mm F/2.8はノンレフレックス型で数倍も輝く!!
先に結論ですが、シグマの古いフィルム用レンズもそうなのですが、伝説名玉たるタムロン90mm F/2.8も、ノンレフレックス型カメラの方が一眼レフよりも完璧に性能を活かす事が分かりました。
シャッターを切った時の感動は、どうやっても一眼レフの方が遥かに感動のボルテージが高いのは否めないのですが、こと使いやすさや結果となると、もはやノンレフレックス型に一眼レフは到底敵わないのだなというのを再認識させられた次第です。
↑PowerShot G9X Mark2(このカメラも最高!!)で撮影した、EOS KISS M+タムロン90mm F/2.8レンズです。
このレンズはとにかくマニュアルフォーカス(MF)が極上、いや究極に使いやすいという美点に恵まれていますが、ノンレフレックス型ではそれが豊かに伸びに伸びてくるのが確認できました。
MFに切り替える時には、チマチマした操作は必要なく、何と本体の大きな大きなフォーカスリング「全体を」カチッと動かすだけ!!
そして、繊細に微調整出来るフォーカスリングを回してピントを合わせますが、ここからがノンレフレックス型(ミラーレス)の真骨頂!! 設定によりますが、EOS KISS Mの電子ファインダーにピントが合った場所に模様が表示される「ピーキング」が発動するので、ピントが合っているかどうか一瞬で確実に把握出来る!!
これはどうやっても一眼レフでは出来ない芸当なので、ノンレフレックス型が勝利の雄叫びを上げる瞬間であります。
伝説名玉タムロン90mm F/2.8の麗しい画質
さて、具体的に写真を撮る段階ですが、なんと太陽が出ているというのに、突然の集中豪雨に見舞われました。
そんな中で傘を片手に撮影しています!!
片手撮影ではなく、傘を肩と頭で支えながら両手撮影(そうなっちゃう)です。
↑まずは芙蓉の花ですが、これはAFです。
一眼レフの宿命(?)として、サードパーティ(キヤノンじゃないレンズ)は、個体によりますが、どうしても一眼レフAFシステムとの相性問題があり、ピントのズレ(ピンズレ)が発生し、調整の地獄に陥ったりするわけですが...ノンレフレックス型(ミラーレス)ならばその心配なし!!
伝説名玉と呼ばれたタムロン90mmの持つ潜在能力がスポイルされずに全部発現できます。
サードパーティのレンズを使いたければ、ノンレフレックス型を使おうという時代にはなったと思います。
↑太陽が出ているのに降りしきる豪雨の中、蜘蛛の巣をマニュアルフォーカスで撮影しました。
電子ファインダーに、ピントがあった部分が黄色い線で表示される(ピーキング設定)ので、それを信じてシャッター切ると、まさにジャスピン。
しかもタムロン90mmのフォーカスリングは操作性が極上で、じわじわとリングを回すのが気持ち良い。
ちなみに最後のピントの追い込みは体を微細に前後させて決めるのがポイントですぞ。
↑豪雨のため、一瞬で道路が水路になりましたの画。
タムロン90mm F/2.8に対するのが、キヤノン100mm F/2.8ですが、これらはオリンピックの金メダルと銀メダルくらいのハイレベルなバトルなので、甲乙つけがたいというところでしょうか。
↑降りしきる雨のシーンをマニュアルフォーカスで撮影しました。
AFとマニュアルフォーカスへの切り替えが、本体のビッグサイズなフォーカスリングの前後で可能というのが最高に快適です。
数あるレンズの中でも、マニュアルフォーカスへの切り替えが楽しいという、他にはない価値をもったレンズです。
ちなみにEOS KISS Mは、ちゃんとこのアクションに対応してくれている!! EOS R10もちゃんと対応してくれていると嬉しいのだが...というかKISS Mがやってくれているのに、わざわざ進化系であるRシステムがそうなってない事なんてある?!
↑タムロン90mmの画質は今も昔も変わらず絶品です。
思えば、EOS 20Dで私が一眼レフに入門する際に、後押しをしたくれたレンズの一本がこのタムロン90mmでした。
キヤノンEF50mm F1.8(日本製の時代!!)、シグマ15mm F2.8 EX、タムロン90mm F/2.8は、一眼に初めて来る人を暖かく迎えてくれる超人御三家でしたね。
今は全てが高価になってしまって、ハードル上げてどうすんじゃいという時代ですが、当時の興奮と感動と「買える値段」だった事は一生忘れません。
↑最後にPowerShot G9X Mark2を撮影してみました。
ちなみにこのカメラは、正直絶対に手に入れた方が良いカメラの一台だと思います。
私は「ラストスタンディング・カメラ」最後に立っているカメラはこれだと思っています。
まるでスマホのように、撮影するかどうかに関係なく常に持ち歩けるミニカメラでありながら、フルマニュアル撮影が快適で一眼と肩を並べる作品撮りカメラという偉業を達成してます。
スマホでは20万円出してもこのカメラの表現力には及ばないし、及ぶはずもないので、当時よりもスマホが高性能カメラを搭載し、値段を狂ったように上げている今となって、さらに何倍も価値が爆発したという流れです。