2009年1月22日木曜日

ubuntu 8.10が順調に稼働中



プレイステーション3にインストールしたLinux(以後、PS3 Linux)のubuntu 8.10ですが、今のところ非常に安定して使えています。

例によって、このブログの作成や、カメラで撮影した写真の取り込み、縮小加工なども全てプレイステーション3上で動くPS3 Linux = ubuntu 8.10だけで済ませています。


自宅のメインパソコン(Core2 Duo + Windows XP)を立ち上げずに、ずっとPS3 Linuxだけでやってみていますが、あまり不自由を感じない程です。

もっとも、アナログテレビ録画やハンディカムの映像取り込み、写真の現像、マイクロソフト.NET Frameworkプログラミングなどなど、ちょっとPS3 Linuxでは無理な用途も多く、完全にメインパソコンを置き換えるには至りません。
それでもやっぱり、プレイステーション3がパソコンになるのは楽しいですね。

ところで、PS3 Linuxに興味を持っている友達や知り合いによく聞かれるのが、「PS3のCPUって、Linuxからはどう見えるの?」という点です。

プレイステーション3のCPUは、ご存知の通り、Cell Broadband Engine(セル・ブロードバンドエンジン)略してCell B.E.と呼ばれる最先端のCPUです。

これは、2種類、合計8個ものCPUがワンパッケージに混在しているタイプのCPUです。
(※厳密にはCPUという呼び方は適さないのですが、分かりやすくあえてCPUと呼びます)
まず、64ビットのPower PCプロセッサをベースに構造を簡略化したPPEというCPUが1個。物理的には1個ではあるのですが、内部的には2個のCPUとして動いています。
実はPS3 Linuxは、このPPEだけで動いています。
結論を言うと、PS3 Linuxから見えるCell B.Eは、「64ビットのPower PC(3.2GHz)が2個」となります。

だから、システムモニタを見てみると、CPUが2個として見えています。

ただ、プレイステーション3は、PPEだけでは本来の超高性能を発揮できないようになっているんです。
残りの7個のCPUである、128ビットのSPEというCPUをフル活用してナンボという設計になっているんです。
このSPE、それぞれがメインメモリを独立して256KBづつ持っていて、CPUの役割をしたりグラフィックス描画の支援をしたり、多彩なふるまいをさせられるようです。このため、使いこなせる人と使いこなせない人では結果に雲泥の差が付いてしまうようです。

ゲームソフトでは、初期のプレイステーション3は、ゲーム会社さんが64ビットのPPEばかり使おうとして、128ビットのSPEは難しいから敬遠したために本来の超高性能が発揮できていなかった・・・とも言われていますね。

PS3 Linuxにとって、今のところ残念ながらこのSPEは無縁です。ubuntu 8.10であってもそれは変わらず。
ただ、SPEはともかくとして、やっぱりメインメモリはもっと多く欲しい(512MBくらい)ですね。
ちゃんとLinuxが使えるマシンだからこそ、欲が出てしまいます。