2010年9月11日土曜日

発売日当日のNEX-VG10レポート。画質はすごい。ボディはガッカリ。





医者に行くための午後半休を利用して、発売日当日にソニーNEX-VG10を店頭で実際に操作する事が出来ました。まぁ、この半休を取るために仕事を思いっきり詰め込んだんで、疲労でフラフラしながらでしたけれど・・・。

■画質は本当にすごい■

まずNEX-VG10の画質は、本当にすごい。帰宅して、メモリスティックに記録しておいた映像を、パナソニックのプラズマビエラTH-P37X1で観ると、これは「画質買いしても大丈夫かも知れない」と思うくらい、画質は突き抜けてます。
私のHDR-XR500Vを上から撮影したのが、実際にNEX-VG10の30p動画から切り出した静止画です

最強のハンディカムである「HDR-AX2000」の映像も撮影してみましたが、こちらはやはり画素不足が感じられてしまう。また、画素を減らしてまで感度を稼いでいるものの、NEX-VG10より明らかにノイズがザラザラと乗ってしまう。

NEX-VG10は、高倍率ズームの18-200mmですら、解像力をかなり持っているし、とにかく画質がクリア。ダイナミックレンジも広い
また、写真モードで撮影してみると、展示機では1100万画素で写真が撮れたのですが、まぁ等倍で観ても見事の一言。「静止画」ではなくて「写真」と言いわないと怒られるほどのクオリティです。

メーカーでは最低被写体照度11 luxと発表してますが、特に気にならない!!余裕しゃくしゃく。
それと、18-200mmの手振れ補正は、広角側ではビックリするくらい効きます。
手持ちで振り回したんですが、動画用手振れ補正の無いEOS 7Dのように終始ガタガタしてるような事がなく、三脚なしでも風景撮影できそうな勢い。これはセット販売したくなるわなぁと。
30pの叙情的な映像を、手持ちでガンガン使える可能性があるのだから、映像にこだわりのある人は確かに買う価値はありましょう。

AFも、確かに遅いけれど、ジワッと静かに合ってくれる。これは大きい。
EOS 7Dでは、事実上動画撮影中のAFは実用的ではないので、NEX-VG10が非常に輝いております。

■ガッカリなボディ■

ツイッターで先行してかなり厳しくツイートしてしまったんですが、NEX-VG10は、ハンディカムに一眼レフの画質を完璧に持ち込んでいるんで、画質は素晴らしい。素晴らしいのだけれど、それでめでたしめでたしで終わらないくらい、ボディが期待ハズレな状態。

はっきり言って、設計が色々とおかしい

重箱の隅をつついてアレコレ言う前に、いきなり液晶モニタの回転が途中で止まって前方を向かないとか、高性能EVFを搭載してても、その代償として拡大フォーカスが無いため、結局は厳密なピント合わせが出来ない(無意味)とか、ダイヤルが一つしかないため、モード切替の概念が入って来るなど直感的に使えないとか、かなり低レベルで酷い事になってる。

なんかもう赤文字でぐしゃぐしゃですね。

ビデオカメラスタイルである事が重要なのだーって押し切る事も出来るけれど、なんかこう、思ったよりも笑って済ませにくい嫌な感じではあります。

正直、夢のカメラとして期待をかけすぎていた部分があって、色々と厳しく書いてしまいましたが、とにか画質はハンディカムの中ではズバ抜けて素晴らしいのは確かだし、何はともあれ、待望のビデオカメラスタイルであるのも大きい。EVFに接眼して撮影できるスタイルは魅力だしなぁ。

個人的には、来年買うつもりでいたけれど・・・。うーんどうしよう。
あくまでの今の段階ですが、欲しい気持ちはしぼんでしまった・・・。

そもそも画質画質といいますが、どう転んでも画質も音質もEOS 7Dには絶対に勝てないのだから、ビデオカメラの意地はボディで見せるべきだったと思う。これはどうにもフォローしようがない。

(追記)こんな、NEX-VG10ファースト・レビュー、まぁレビューというか単なるレポートですが、そんなのになってしまって申し訳ない。
NEX-VG10をウキウキして使ってらっしゃるオーナーの方、これから購入を検討している方には、かなり厳しい内容になってしまった事をお詫びいたします。
ただ、ボディが超絶にガッカリした出来だったというのはショックで、ソニーにはNEX-VG20の設計は、今回のような魔球勝負ではなくて、すっきりとした直球勝負をかけて欲しい。