三菱鉛筆ピュアモルトシリーズがお気に入りな私ですが、そろそろ好きなペンは揃え終えたかなぁ・・・と思っていたら、店頭で見て心を鷲掴みにされてしまった一筆がありました。
それが「ピュアモルト・ジェットストリームインサイド・多機能ペン2&1・メタリックブラウン」です。
樹齢100年+ウイスキーを醸造するのに50年働いてくれた「オーク材」を使ったペン、それが三菱鉛筆のピュアモルトシリーズです。
その象徴となるオーク材ですが、あけすけに言ってしまうと、自然素材ゆえ、木目の好みや傷の付き方、いわば当たり外が結構あったりします。
今回は、店頭にて、傷も少なくて表面の仕上げも「これは!」ってなるくらい見事な個体を見つけて、矢も盾もたまらずレジにダッシュしてしまいました。
全体を統一する濃い目のブラウン・カラーが麗しく目を楽しませてくれますね。
まるで異なる2つの素材、生物であるオーク材が発色するダークブラウンと、樹脂軸に施された濃い目のメタリックブラウン塗装の統一感、実に見事です。
操作に関しては、赤インクは赤レバー、黒インクは黒レバー、そして0.5mmシャープペンシルは、クリップをスライドするとリード・スリーブごと芯先が繰り出されます。
可動構造であるため、さすがに製図用シャープペンシルを使った後だと不安になりますが、あまり石のような頑強性が気分に合わないような時もあるし、このあたりはその日のバイオリズムによって使い分けるのが吉でしょうね。
このジェットストリーム・インサイドは、ペン尻の天冠部分が尖っていて、エアプレーンのようなフォルムが特徴の一つとなっています。
このアングルからの眺めは、何時見てもカッコイイ!!
機能切り替えのスライドレバー方式は、高級感の演出という面ではやや不利なのですが、実用性が極めて高く好きな色が一目でパッと迅速に出せるのが強み。
レバーを指で抑えれば無音操作までも可能ですが、逆に言うと、それを忘れたら「パッチーン」ってバネの音が安っぽい事かなぁ。
既に所有している「ダークブラウン」モデルと並べて写真を撮ってみました。
こうして並べてみると、生物由来のオーク材は、まるで人間の指紋のように個性があって、大げさでなく世界で一つのペンなんだなぁという実感が湧きますね。
0.7mmのジェットストリーム・インクを備えた手持ちのペンです。
ジェットストリームの存在感はとてつもなく大きいです。
もしも、ジェットストリームが無かったら?
万年筆の極上な書き味を知った今でも、これほどまでに心に余裕を持ってボールペンを求めていられる自信は・・・ちょっと無かったかも知れませんね。
油性ボールペンの世界には、何があろうともジェットストリームが待っていてくれるのだ!という心強さは、個人的に計り知れないものがあります。
いよいよ筆記してみると、0.5mmシャープペンは可動部分が微細なクッションとなるためか柔らかな書き味。
万人がシャープペンシルに期待する書き味がうまく表現出来ているのではないかと思います。
ボールペンは、さすがにあのゼブラ社のシャーボXほどには、可動メカニズムの不利を払拭し切れているわけではありませんが、露骨にパーツ接触のうるささがあるわけでもなく、ごく常識的にちゃんとしたボールペン。
書き味は、もちろんジェットストリーム0.7mmの極上の滑らかさ。
確かに万年筆の、氷の上をスケーターが舞うようなスラスラ感には及ばないものの、油性インクの耐久力を勘定に加えれば、やはり圧倒的と言う他ないでしょうね。
発色も鮮やかで、書くのが楽しいのは間違いありません。