今回の記事では、ドイツの高級筆記具メーカー、ファーバーカステルが誇る木軸ボールペン「ファーバーカステル・エモーション・ウッド&クローム梨の木ダークブラウン・ボールペン」について書かせて頂きたいと思います。
エモーションは実に様々な種類があって、名前を見ただけで区別出来るようにこんな長い名前になっています。
たとえるなら、一眼レフ用レンズの「EF-S 17-85mm F4-5.6 IS USM」「EF 70-200mm F2.8L IS USM」みたいなものでしょうか。
ファーバーカステルの筆記具は、高級ランクになると、このようなとてもファッショナブルな縞模様の外箱と、目が覚めるような無地・純白の樹脂製ペンケースの内箱で構成された、心が浮き立つような化粧箱に収められて受け取る事が出来ます。
このペンケースは、一部が窓のように開く凝った造りになっている上に、内部にペンを保護するクッションが完備されているため、実用性が極めて高く、そのままペンケースとして持ち歩いています。
エモーションの太く流れるような砲弾型フォルムは、最初に見てその非日常感に大きな衝撃を受けて以来、私の心を捉えて離しません。
このデザインは、いつ、どんな時に見ても素晴らしい。
全体の構成だけでなく、ディテールも職人の技で精緻に仕上げられている隙の無さも賛嘆するポイントであります。
梨の木で作られたペン軸は、丁寧に丁寧に研磨加工されて、その表面はとてもきめ細やかです。
クローム(Cr)コーティングされた金属の加工も精緻で、このあたりは、さすがはドイツの高級筆記具メーカー入魂の作品ですね。
ちなみに、木軸のダークブラウン色ですが、汚れても目立ちにくいという良さもありますが、あまり気にせず使うのが吉かも知れません。
ペンというものは、木軸に限らずに実に多様な素材が使われるものですが、汚れや色味の経年変化を愛でるという世界なんでありますね(生物由来の素材等は、経年変化がどうしても避けられなかったりもします)。
使い込まれて変化した色合いや質感は、世界で自分だけの特別なペンとなるわけです。
ペン尻部分からのビューも、クロームが白と黒に光り輝いていて、梨の木とのコントラストが絶景でありますね。
ペン先の繰り出しは、このペン尻部分を回転させますが、回転の質感は申し分なし!!
業務用カメラのレンズのマニュアルリングのような適度な粘りと重みある回転の気持ちよさは、まさにエモーションを使いたくなる理由の一つともなるでしょう。
ペン先は威厳ある太径で、重要書類への記入にもってこいという勢いがあります。
実際に筆記してみると、エモーションの砲弾型フォルムが握りやすいというのは、すぐに感じる美点です。
リフィルは良い意味で走りが遅く、まさにこれぞ油性インクという世界を存分に楽しめます。
ファーバーカステル、カランダッシュ、パーカーは、個人的にも油性インクの良し悪しを判断する基準点となっているので、書き味等には一切の不安が無いです。
ファーバーカステル・エモーションは、契約書作成とか重要書類へのサインなどシリアスな場所で積極的に取り出したい筆記具ですね。