あこがれの超望遠域での撮影。
画質を考えれば、それはもう、EF 100-400mm F4.5-5.6L IS II USMや、EF 400mm F5.6L USMなど、そうそうたる顔ぶれの一眼レフ用超望遠レンズを買うべき!!
そう思っていたのですが、軽くて小さくて優秀なPowerShotの超望遠を知るにつけて段々と「巨大で重たいもの」への疑問が煮えたぎって来ました。
まず、病院の帰り、時間があったので、ヨドバシカメラに寄って、実際にEF 100-400mm F4.5-5.6L IS II USMやEF 400mm F5.6L USMレンズを、私のEOS KISS X7に装着して試写させて頂きました。
その時にEF 400mm F5.6L USMで撮影した写真がこれですが、画質は本当に素晴らしい。
惚れ惚れする切れ味、発色も良く、キヤノンが誇る超望遠レンズがいかに最高なものであるかの認識を新たにしました。
キヤノンの白レンズは、この世にあるものの中でも、最高のものの一つ!!
だがしかし、それはそれとして、じゃあ30万円出して買ったとして、その後どうなのか??を冷静に考えてみたのです。
まず、重要な問題なのですが、30万出してEF 100-400mm F4.5-5.6L II USMレンズを買うという前提で、真剣にレンズを振り回してみたのですが、わずか1分くらいで、疲労で汗が出てきてしまいました。
多分、購入直後のテンション高い時期は問題ないでしょうが、こらぁ、年に1回か2回くらいしか持ち出さなくなるなと確信してしまった。
欲しい・・・確かに欲しいが、買っても持ち歩かないだろうし、そもそも、1.5キロのレンズを毎日持ち歩くのは無理がありすぎるかも知れない。
■そこでPowerShot
でも、今までは、そういうのを押し切って、がんばって一眼レフの超望遠レンズを買う努力をしていたと思うのです。
しかし、PowerShot SX710 HSは、一気に考え方を変えるきっかけになってしまった。
ポケットに入れて毎日自由に持ちあるけるのに、かなり良い感じの超望遠撮影ができてしまう!!というのは、良い意味でショックがでかい。
画質、画質と言うけど、確かに等倍で見れば、圧倒的なまでに一眼レフに負ける。
ただし、色や雰囲気など、写真として欲しいものはちゃんと撮れる。
イメージ通りの写真がちゃんと撮れるのであれば、等倍での画質なんか、別に悩まなくても良いのではないか?と思う。
色が悪いとか、撮れるは撮れるけど、こういうのじゃねーし、みたいな流れだったらだめだけど、PowerShotはそうはならない。
とにかく、小さな小さな超望遠なのに、欲しい写真がきちんと撮れる。
そういう特性が誕生した今ならば、ビッグ・バズーカみたいな、へたすると武装みたいなレンズ購入の悩みを捨てて前に進めるかも知れない!!
PowerShot SX710 HSならば、1/2.3インチの小さいセンサーと言うけれど、満月の中に森の木々を入れた写真を撮ってみたりとか、表現の自由度も、かなりあると感じています。
街歩きなんかだと、もはやPowerShotしか無い感じ。
ビッグ・バズーカを持って街スナップというのも、ありかも知れないですが、病院の帰りとか疲労度数が高かったせいもあるのかも知れないですが、PowerShot SX710 HSを捨てて、EF 100-400mmとかのカメラで撮れと言われたら?想像したらゾッとしてしまった・・・。
仙台駅のガラスのメンテナンス?をしているところも、あっと思ったらパチッと撮れる。
機動力が高いだけでなく、そのパチッという一枚も、画質だってこれくらい撮れたらすごく良いと思う。
PowerShotなら、とにかく移動中に「あっいいな」と思ったシーン、道路工事とかでアスファルトの厚さが実はかなりある事が分かるシーンとか、「いいな」がすぐに写真に出来る喜びはでかい。
EOS M2いいなぁ・・・とか思ったら、EOS M2の製品写真もぱっ撮れる。
別にパッと撮らなければいけないという決まりはないけど、気軽に撮れる事ってのは実際、とんでもなくでかい。
そりゃ、あらかじめ、対決というテーマを決めて、写真を撮り比べるような事をしたら、一眼レフの激圧勝なんでしょうけど、そういう「あらかじめ」ってのは意味がない。
いかに持ち歩いて、写真を撮って行けるかを考えると、ビッグ・バズーカよりも、PowerShotがいいのかなぁという気持ちが出てくる。
■一眼レフの望遠は200mmまで??
もちろん一眼レフも、撮る楽しさはPowerShotを圧倒するし、画質も圧倒するわけで、どんどん使いたい。
ただし、どうしてもビッグ・バズーカになってしまう、超望遠レンズの購入は断念し、そこは200mmまでのレンズのトリミングで対応するという事です。
キヤノンは特に200mm域は凄いレンズ(EF 70-200mm F4L USMとか)が揃っているので、トリミング対応はかなりしやすいはず。
たとえば、この月は、EF 70-200mm F4L USMのトリミングですが、1500mm近くにはなってると思います。
トリミングは画素数が激減するため、プリントとかには辛くなって来るかも知れないですが、200mmレンズであっても、400mm、500mm相当くらいなら画質を維持したままで十分にいけるんではないかと思います。
■そして、PowerShot G3X
どうしても、PowerShot SX710 HSよりも良い画質で、超望遠撮影したいのだ!!という時は、一眼レフに苦労して高額で巨大なレンズを買うよりも、総合的に考えて、PowerShot G3Xを買った方が良いかも知れない。
こっちはこっちで値段は高いかも知れないが、使用頻度という事で考えると、かなり良い感じになるのではないかなぁと。
フレーミングアシストとか、キヤノン5軸手振れ補正とか、PowerShotじゃないと手に入らない、しかも超望遠撮影に非常に有効な機能も満載だし。
・・・という具合に、超望遠撮影を、一眼レフの巨大レンズにする考えをやめ、PowerShotにしてしまう、そして一眼レフ側も200mmくらいまでのレンズに抑え、トリミング対応に切り替えたらどうだろう!? ってのを、ちょっと考えて行きたいと思います。