2018年10月26日 朝4:00前に仙台ではちょっと大きな地震が起きました。
それで起こされてしまったのですが、いつもやられっ放しじゃなく、この地震を目覚まし時計として利用してやれ!!とそのまま起床とし、EOS KISS Mと三脚とZenFone max plus M1を持って、夜明け前でまだ夜景の市街地に繰り出し、市街地の紅葉撮影をすることにしました!
↑夜景撮影と言えば、シャッターを無振動で切るためのリモートスイッチが必要なのですが、やはりまだ買っていません。
専用のスイッチは買わず、先日テストして「使えそうだ」と判断した、ZenFone(スマートデバイス)による「リモートライブビュー」を本格投入しました!
ZenFone側でキヤノンのアプリ「カメラコネクト(Camera Connect)」を起動し、EOS KISS M側面のWiFiボタンを押すだけ。
接続までの待ち時間はそれなりにあるものの、一度接続さえしてしまえば安定していました。
ピント合わせもリモートライブビューで可能なのですが、さすがにリモートの映像はタイムラグがあるため、本体でやるのが良いですね。
リモートライブビューは、シャッター速度、絞り、ISO感度もスムーズ操作で変更出来るため、とんでもない極楽っぷりです。
視認性も、本体のバリアングル液晶と、ZenFoneのリモートライブビューのダブル使用で、過去に全く例をみない超ド級の快適撮影となりました!!
↑EF-M 55-200mm F4.5-6.3 IS STMレンズで撮影。
ISO感度400、シャッター速度=4秒、絞り=F/8。
EOS KISS Mは、キヤノン自慢の最新プロセス製造により、高感度にも強いため、三脚の夜景撮影では普段決して設定しないISO感度400にしてみました。
リモートライブビューは快適で、EOS KISS Mはもちろん、ZenFoneのスムーズな動作にも感心させられます。
↑EF-M 15-45mm F3.5-6.3 IS STMレンズで撮影。
ISO感度400、シャッター速度=6秒、絞り=F/8。
三脚ごとEOS KISS Mを移動させる時、ほぼ三脚分の重さしか感じない点は、レンズ交換式カメラとしては圧倒的です。
毛糸の帽子・手袋・ジャンパーと、防寒具に身を包んでも寒い夜明け前の市街地ですが、撮影していて「カメラが軽いというのは、超越的なスーパースペックだ!!」と今さらながら思い知りました。
↑EF-M 15-45mm F3.5-6.3 IS STMレンズで撮影。
ISO感度400、シャッター速度=10秒、絞り=F/7.1で撮影。
ZenFoneの画面に表示される、丸いシャッターボタンアイコンをタッチしてシャッター切るのですが、心持ち一瞬の間をおいて「コシッ!」とEOS KISS Mから独特のシャッター音が響くのがまた心地よいですね。
一眼レフの極上のフィーリングとは違いますが、KISS Mの軽快なメカシャッター音は聴いていると癖になりそう。
↑EF-M 15-45mm F3.5-6.3 IS STMレンズで撮影。
ISO感度400、シャッター速度=10秒、絞り=F/7.1で撮影。
しかし、EF-M 15-45mmレンズも素晴らしいですね。
キットのオマケレンズなどと甘く見ていた時期もあったんですが反省してます。
これだけ軽くて小さくて、15-45mmの画角があり、画質しっかり、デュアルセンシングISやリアルタイムDLOなどの先進性能にも対応・・・オマケどころか願ってもかなわないような良レンズであると言い切ってしまいます。
↑EF-M 15-45mm F3.5-6.3 IS STMレンズで撮影。
ISO感度400、シャッター速度=13秒、絞り=F/7.1で撮影。
現場は思ったよりも遥かに暗いのですが、EOS KISS Mは、AFもぴしぴし当たります。
デュアルピクセルCMOS AFは、ダメな時はダメなコントラスト方式AFと違い、挙動がとても複雑で、「この部分にはピント合わないかな?」と思うとピシっと合ったり、昔の一眼レフの光学AFっぽい所まで駆け上がって来てはいる感じです。
何よりも、光学ファインダーだとそもそも暗い部分は風景が見えないため、もう、こと三脚撮影や夜景撮影に限れば、随分前からミラーレス撮影しかないです。
↑EF-M 15-45mm F3.5-6.3 IS STMレンズで撮影。
ISO感度400、シャッター速度=15秒、絞り=F/7.1で撮影。
建物の灯も入れて撮影してみました。
ミラーレスだと、実際の明るさがファインダー(EVFやスマートデバイスのスクリーン)に反映されるので、光学ファインダーではもう追いついて来られないドド便利さがあります。
あとカメラが軽いので、三脚の移動やカメラの向きを変えても、三脚のブレが収まる時間が速い!
もう三脚撮影するなら、EOS KISS Mと、PowerShot G5X、G9X Mark2・・・一眼レフなら、EOS KISS X7しかやりたくない!と思わせられます。
↑EF-M 15-45mm F3.5-6.3 IS STMレンズで撮影。
ISO感度400、シャッター速度=15秒、絞り=F/7.1で撮影。
街路樹は暗く、街灯の光が極端に明るいため、白飛びしてしまう部分もあるのですが、あえてそのまま飛ばしてみました。
この極端さも、夜景の市街地紅葉撮影の醍醐味かも?と。
↑街灯で自己発光しているかのような街路樹が、寒く引き締まった空気の中でひときわ美しく見えました。
時折、早朝らしく爆走して来るクルマがあるのですが、そのでかい排気音が逆に夜明け前の静かさをより引き立ててくれる事に気が付き、変な話、風流なものだなぁ・・・などとのんきに笑顔になっていました。
↑EF-M 15-45mm F3.5-6.3 IS STMレンズで撮影。
いよいよISO感度を100にしてみました。
シャッター速度=30秒、絞り=F/8で撮影。
シャッター速度30秒は、寒い中だとかなり厳しいのですが、リモートライブビューだと、手にスマートデバイスがあるわけで、なんか握るものがあるから気がまぎれますね。
↑いよいよリモートライブビューによる、バルブ撮影をやってみました。
シャッター速度は35.7秒です!
小数点以下もカウントされるんか!
バルブは、リモートライブビューの面目躍如でめちゃやりやすい!!
スクリーンのシャッターボタンアイコンをタッチすると、撮影開始になります。
で、タイマーが表示されて、カウントアップされるのです。
EOS KISS M本体の液晶にも、でっかくタイマーが表示されるので、ダブルで分かりやすい。
好きな時間が来たらもう一度シャッターボタンアイコンをタッチすると即時撮影終了。
これ、有線のリモートスイッチがむしろいらなくなるくらいの快適さです。
↑歩道にさした影が面白くて、手持ちで撮影。
ISO感度は1万2800、シャッター速度=1/15秒、絞り=F/4です。
EOS KISS Mだと、ISO感度1万2800を、そこそこ普通にぶっこめるのが凄い。
また、EOS Rでも採用されている「デュアルセンシングIS」を先行搭載した機体でもあり、手振れ補正はかなり強力。
EOS KISS Mは、いわば良い意味で「プロトタイプのEOS R」とも言える存在なのに、EF-Mレンズとの組み合わせで、システム全体が、それこそPowerShot Gか?というくらい軽く、
「このカメラは(個人的に)過去最高傑作だ!」と燃えるような心境になるのも不思議はないところ。
↑これが今回最長シャッター速度、バルブで、約41秒 (小数点以下は省略)です。
よ、41秒いっちまったかー。
夜明け前の町ですが、明るくなるどころか、一回どすっとさらに暗くなるような感覚です。
だいたい、1時間くらい撮影していました。
これにて、写真は終わりですが、最後に初の本格リモートライブビュー撮影の感想を書かせて頂きたいと思います。
■リモートライブビュー撮影はすぐれもの!!
↑リモートライブビューですが、もう結論を書いてますが、「すぐれもの!」です。
テストを繰り返すなど、「使い物になるかな?」と心配していたのですが、それどころか、使わなかったら損なんじゃないか!? というスクリューパンチ食らってます。
こうなると、逆に、EOS KISS Mが有線リモートスイッチを廃止してくれていた事は、プラスと考えも良いのかも知れない。
もし有線あったら、絶対にリモートライブビュー使おうとか思わなかったのです。
あと気になる安定性ですが、これは百点満点でした。
てっきり、少し放置すると勝手に切れて再接続とかになるか?とか思ったら、これはカメラ側もしっかりしてるし、スマートデバイスもZenFone max plus M1の制御が真面目というのもあり、1時間の撮影の間に限った話にはなりますが、万全でした。
世の中、スマホ、スマホ(スマートデバイス)と目の色を変えて騒ぎますが、性能が高い低いが問題じゃなく、ユーザーに配慮した気づかいシッカリ設計されてる親切端末であり、こんだけ親切なものなら、そりゃあもう騒いで当然だわな・・・逆にスマホじゃなくてどうするの??とか、今までに無い思いを、横殴りに食らわされました。
それと気になるバッテリー消費ですが、EOS KISS Mは、バッテリーアイコンに減りはなくて満額点灯のままでした。
ZenFoneは、リモートライブビューのせいか、9%ほど減ってました。
移動中は、EOS KISS Mは特に何もせず、ZenFoneは、アプリのメニューに戻ってリモートライブビューを切りました。
とは言え、メニューからリモートライブビューを選ぶと即スタートして待ち時間とかは無いので快適でした。
長時間の移動とかはやってないのですが、そういう時はそもそも切るだろうからいいかなと。
↑あと、可動モニタには、バリアングル式とチルト式があって、どっちが良いか論争みたいなのがちょいちょいあるのですが、やはり私はバリアングル。
チルト式にも良い面があるし、否定ではないのですが、バリアングルは、縦構図にした時でもモニタが追従するのがあまりにも大きい。
リモートライブビューあれば、モニタがフリーに持ち歩けるもんなんだから、別にどっちでも良いのでは?という考えもありますが、リモートだとどうしてもタイムラグがあるので、ピント合わせなどは本体のモニタをタッチしたいわけですから、ちゃんと出来るバリアングルはもうマストです。
地震に起こされて始まった撮影でしたが、極めて色々と考えさせられました。