ヴィータがなくなった(ソニーがやめた)のでゲームをやめ、ゲームの時間を勉強と読書にあてています。
読書は、ZenFone+青空文庫 (青空文庫ローダー + 縦書きビューワ)が本当に素晴らしい。
その環境もって、江戸川乱歩作品を読みふけっています。
ちなみに背景の紙(画像)は自分で作る事が出来るため、ふすま紙や障子紙をZenFoneのカメラで撮影しアプリで煤けたように加工して背景にして楽しんでいます。
■明智小五郎シリーズ
江戸川乱歩作品に中には、さまざまなミステリー小説が揃っているわけですが、特に明智小五郎が登場する物語を便宜上「明智小五郎シリーズ」と呼ばせて頂く事をお許しください。
この明智小五郎シリーズですが、「黒蜥蜴」と「悪魔の紋章」が今のところ個人的なトップ2です。
どちらも大人向けのビターテイストな物語なのですが、明智小五郎と対決する事になる敵対者の魅力が抜群です。
特に「悪魔の紋章」は、読んでいてまさに手に汗握るほど鬼気迫る傑作。
明智小五郎に匹敵するほどの名探偵「宗像隆一郎(むなかたりゅういちろう)博士」が登場するのですが、その宗像博士を右に左に翻弄する最強格の悪魔的存在が圧巻。
読んでいて震えあがるほどの強敵で、作者は露骨に読者に対してある大きな謎を途中で気づくよう誘導している節があるのですが、「あっ!!」と声を上げそうになるほどでした。
読後はしばらく茫然とさせられたほど。
■怪人二十面相の凄さ
明智小五郎シリーズの中で特異な地位を持つ敵「怪人二十面相」がいます。
色々読み重ねて行くと、子供の頃に密かに応援していた「怪人二十面相」って、想像を遥かに超えるグレートなキャラクターだったんじゃないかと時代を超えてあらためて驚かされます。
もしかすると、明智小五郎は、怪人二十面相をめっちゃ気に入って一生の友として尊敬・・・まではいかないまでも、無意識に喜んでいたんじゃないかなぁ。
明智小五郎に対抗できるほどの、桁外れの相手は、だいたいが負けを悟ると潔く自滅の道を選んで消えてしまうのです。
どんな事にもノーダメージの明智小五郎も、好敵手の死には相当なダメージを食らっている描写があるため、負けても負けても何度でも復活してくる二十面相の存在は、明智小五郎にとっては、こっそりと最大の心の救いだったのかも知れないですね。