2010年10月30日土曜日

EOS 7Dならば、EF 70-200mm F2.8L IS II USMレンズがあると、もう超望遠レンズ買わなくて良いかも?

全域が単焦点レンズに匹敵するおそるべき高画質Lレンズ「EF 70-200mm F2.8L IS II USM」ですが、これの大きなメリットに今さらながら気がつきました。

実は、「超望遠レンズ欲しいなぁ・・・でも高くておいそれとは買えないぞ・・・」とモヤモヤしている時、ふと、あれっ別にもう買わなくても別に良いんじゃないかとひらめいたんです。

単焦点のEF 200mm F2.8L USMを超える画質を持っている200mm端を、そのものずばり単焦点の200mmと見なすと、EOS 7Dの1800万画素との組み合わせであれば、新しく高額な超望遠レンズを購入しなくとも、トリミングによるデジタルズームをしさえすれば良いのではないか?

トリミングによるデジタルズームの欠点としては、画素数が大幅に不足してしまい、写真プリントではLレンズらしい鮮鋭感が失われがちになってしまう事。しかし、EOS 7Dはベースが1800万画素もあるので、A4の写真プリントでは簡単にはへこたれないわけです。
画素数と、画角の関係は以下のようになります。

・1800万画素なら、もちろんベースのEF 200mm F2.8L

・1200万画素なら、EF 300mm F2.8L

・900万画素なら、EF 400mm F2.8L

・720万画素なら、EF 500mm F2.8L

・600万画素なら、EF 600mm F2.8L

・450万画素なら、EF 800mm F2.8L


A4プリントだと、450万画素の800mm相当がギリギリの線かなぁと。それでも、追加の投資も全く不必要で、とてつもない800mm F2.8相当になるわけですから、使わない手はないかなぁと。

もちろん、ボケ味は200mmのまんまですが、画角はきっちり超望遠レンズだし、当たり前ですが、明るさは絞り開放F/2.8が維持されます。
エクステンダーを装着して焦点距離を伸ばすと、絶対に画質はある程度劣化しますし、絞り開放の明るさも下がります。1.4倍の製品でF/4、2.0倍のでF/5.6になっちゃうわけです。
どうせどうやっても画質が劣化するなら、画素数を減らす方向もアリだろうという事です。

EOSのAFシステムは、絞り開放F/2.8のレンズというのは特別なんです。
そう、中央部1点のAF測距点が、F/2.8だと飛躍的に精度が高まるシステムなんですよね。
EOS KISS X2でもそうだし、EOS 7Dに至っては、デュアル・クロスセンサーなので、あのEOS 1Dとさえもガチンコで組み合える嬉しさがあります。

800mmでは450万画素まで画素数を落とさないとならないですが、冷静に考えてみると、昔、Power Shot G3が現役だった頃は、390万画素でもA4プリントを楽しめたし(さすがにちょっと甘い感じはしましたが)、450万画素もあれば、なんとかいけそうです。
そこまでやらなくとも、少なくとも400mmくらいまでは画素数が1000万画素レベルで残存するわけですから、実用性もバッチリではないかと思います。

まぁ、この手法の問題は、新しい超望遠レンズを揃える楽しみがなくて寂しい事くらいでしょうか。

2010年10月25日月曜日

日本製EF 50mm F1.8 IIレンズ、EOS 7Dで復活の写真撮影













いよいよ修理から復帰した日本製のEF 50mm F1.8 II レンズ。以降EF 50mm F1.8 (J)と呼称しますが、テストばかりでも物足りないので、いよいよ本格的に撮影に持ち出してみました。

このレンズ一本だけを持ち、EOS 7Dとのペアで、仙台の朝に出発。

撮影モードは例によって全てマニュアルです。

やはり、EF 50mm F1.8 (J)は、軽くて小さい!!
キヤノン最軽量レンズ。たったの130gしかないので、装着すると、EOS 7DがまるでEOS KISS X2のような感覚に早代わりです。

50mm一本で散歩しつつ、気に入った風景を見つけては撮影する。
こういういわゆる「お散歩撮影」が、このレンズによってウキウキするくらい面白い!!

50mmは、APS-Cセンサーカメラにおいては、肉眼で見た風景とほぼ同じ大きさのファインダー像が得られるわけで、まさに素のままの風景を楽しめるわけです。

しかもこのレンズは、やっぱり写りも良いなぁ・・・。

確かに、Lレンズや、EF 50mm F1.4 USMと比較すると、ちょっと光線の状態を読み違えると簡単にコントラストが低下してしまったり、気難しい面もあります。でもそれはカメラマンが気を遣ってあげれば良いわけで、お互いに頑張ろうねって気持ちになって、逆に愛着が増しますよ。


仙台湾の朝焼けや、仙台市内の紅葉。

仙台市内の紅葉は、まだ青みが抜けきっていないのが逆に「今だけの味」であり、むしろ完全な紅葉よりも美しさを感じました。

こうして、朝の静寂の空気の中で、マイペースで散歩撮影。
うーん。いいなっ。

その心に染みる時間を皆様にお伝え出来たのならば幸せです。

2010年10月24日日曜日

栄光のLENS MADE IN JAPAN!! 日本製のEF 50mm F1.8 IIレンズが復活しました!!








ついに、長年壊した状態のままで棚の奥深くに保管していたレンズ、栄光の日本製EF 50mm F1.8 IIを修理に出す決断をし、昨日、ついにキヤノンから帰ってきてくれました!!
やったぁ。

思えば、旅行先の茨城で壊してしまったこのレンズ。修理見積もりを取ったところ、新品と同額だったから断念して新品を買ったわけですが、レンズは捨てずに保管しておりました。
新品は、日本製ではなくて、まさかの海外製。しかも、写りはともかくとして、やはり品質が低い。
AFとMFの切り替えスイッチが微妙にひっかかって、頻繁にスムーズな切り替えが出来なくなる現象が止まらず、やはり日本製の復活を願う事にしたわけです。

帰ってきてくれたレンズの前面には、おおおお!! LENS MADE IN JAPANの文字が神々しく鎮座ましましているではないですか。
やっぱり、こうでなくっちゃいけません!!

EOS 7Dに装着すると、EFレンズの中でも最もシンプルな外装が映えますねぇ。
相手を威圧しないというEOSのデザイン哲学の最先端を行くレンズかも知れない。
美しい!!

さて、テストショットを撮影してみました。
どきどき。

(ちなみに、下の四枚だけがテストショットとなっており、撮影モードは例によって全てマニュアル。
上の3枚は、レンズ単体の画像がウィルコムW-ZERO3の内蔵デジカメ、EOS 7Dに装着した姿の写真は、EOS KISS X2とEF 50mm F1.4 USMレンズで撮影しました。撮影モードは全てマニュアル。)

う・・・おお。これは。
最初に買った時にA4写真プリントした時の衝撃がまざまざと蘇ってくるほどの素晴らしい写り。
新品実売が1万円という事で、チープみたいに馬鹿にされる事もあるこのレンズ、しかし、キヤノンの良心と呼ばれた名玉は馬鹿にされる筋合いなどこれっぽっちも、ありはしない!!

条件が厳しくなければLレンズにも全く遅れをとらないほどの優れた描写力を見せてくれました。
花と長芋の葉っぱは開放F/1.8かつ手持ちでラフにAF撮影してますが、

精練されたクリアな写りは、まさに単焦点レンズここにあり。
しかも、AFによるピント精度は、修理をしてくれたキヤノンの調整がうまいのかパーフェクト
ピシピシとピントが来ます。何と言っても絞り開放F/1.8でもバッチリなのだから恐れ入る。
しかも旧式モーター搭載なのに、AFは十分に高速。

確かに、逆光で極端にコントラストが落ちるなどの弱点はあるものの、それはレンズコーティングがフィルム時代の設計だからで、それも一つの個性だろうと。撮影者が気遣えば何とでもなりましょう。

絞りF/5.6のキレは目が丸くなるほどバッチリ。

さらに、歪曲収差の補正が実に優秀。実際にEF 50mm F1.4 USMよりも、こちらの方がさらに優れているんですよ。実用上は歪曲収差は無いとみなせるレベルであります。

それと、わずか130gしか無い小型軽量ボディは、装着すればEOS 7DがまるでEOS KISSになったかのような錯覚を起こさせるほど。
カメラはレンズというけれど、本当にそうだなぁと実感。

キヤノンありがとう。お礼状を書きたい気持ちですが、ブログにて喜びの気持ちを伝えさせてください。

さて、まだ何枚かテストしただけだから、早く本格的に撮影に持ち出したいなぁ。

2010年10月23日土曜日

まだ紅葉満開前の蔵王・滝見台をEOS 7Dで撮影

ありがたくもEOS 7Dを購入する事が出来て以来、またしても休日の朝は寝ていられなくて、夜明け前に蔵王にパジェロミニを走らせました
だんだん峠道をパジェロミニで走るのが癖になって来たかも。制限速度内でも走りをガッチリ満喫できる、660cc直列四気筒DOHCツインスクロールターボエンジン+5MT+FRレイアウトは素晴らしい。

さて、蔵王ですか、頼みの綱のエコーラインは夜間閉鎖中(11月8日からは終日閉鎖になるのでご注意を!!)。もう山頂の方へは朝の八時以降でなければ行けないので、おっつけ滝見台が目的地となりました。

夜明け前に一人静かにまったり撮影するか・・・と思ったら、他のカメラマンさんが沢山いらっしゃって、ちょっとビックリ。でもそりゃそうか。しょっちゅう蔵王に来ている私ですが、はっきり言って知らない事ばかりだから、撮影ポイントとか色々聞かれるのが辛い。不親切とか隠してるとか思われると困るので知っている限りは精一杯お答えします・・・。あまり参考にならなくてごめんなさいね。

滝見台は、はっきりいって、今日時点では紅葉の満開にはまだ半分くらい?かな
じゃあいつ頃満開だよ?って言われると即答しづらい。これが平地ならば、ピークは来週だなっ!と言えるけど、山だからなぁ・・・。一週間後は枯れ木になってるかも知れないんですよね。来週様子見かな。

さて、写真ですが、カメラはもちろんEOS 7D。撮影モードは例によって全てマニュアルです。
EOSムービーを撮影しながら、写真もストレス無くきっちり撮れるのが、いつもながらありがたい。

肝心のレンズ。メインはEF 70-200mm F2.8L IS II USMで撮影ですけど、展望台からの撮影は毎年さすがにマンネリ気味なのが悩みの種。
家族からは「もうそこいいから」とか言われてるんですが、好きだから毎年来てます私。
今回は、展望台に固執しないで、フリーダムに色々な場所から撮影しました。

夜明けになると、朝焼けが山々にかぶってきて、一瞬だけ燃え上がるような朱色になるのが見事な自然美ですよねぇ。なんだこの赤さは!!って、ファインダーから眼を離してなんども確認しているうちに、だんだん色が消えていくあのスピード。
山ですねぇ。

三脚は他のカメラマンさんの邪魔にならないように立てました。
この時間はカメラマンさんしかいないねぇ。
ただ、滝をスローシャッターで糸のように撮るというオーソドックスな写真も欲しいので、ある程度は三脚ですが、後半はもう手持ちでEF 70-200mm F2.8L IS II USMをぶん回しました。

レンズといえば、やはりEF 100mm F2.8L MACRO IS USMも、素晴らしいですねぇ。ああー毎回言ってるなーこの一言。でも言わずにはおれない
100mmレンズとして優秀なのはもちろん、花のアップはまさに専門家レンズの貫禄。

遠景は・・・まずは、EF 20mm F2.8 USM
超広角レンズなのに、あいかわらずピント精度と速度が完璧ですねーこれ。
遠景の山の木々にピシピシとピントが完璧に来るのって時間勝負の時なんかは本当に助かる。
逆光に弱いという明快な弱点も、そんなのだいたい撮影前に空気で分かるので最近は全く問題にならなくなってますねぇ。さすがに。

それと、SIGMA 30mm F1.4 EX DC HSM。このレンズ、EOS 7DのAFマイクロアジャストメントでAFがバッチリになったとはいえ、風景の遠景撮影だと、やはりちょっとムラがあるかも。えっ、なんか解像力無いぞって思うと、微妙にピントがズレてる。微妙にだけど。さすがに、EF 20mm F2.8 USMほどのパーフェクトさを求めては過酷か。
もちろん、Lレンズ並みに能力そのものが極めて高いので、こっちが癖をつかんでさばく手間を惜しんではいけないというところか。

2010年10月19日火曜日

蔵王の紅葉を、EF 20mm F2.8 USMレンズで撮る








蔵王の紅葉を、EOS 7Dと、EF 20mm F2.8 USMレンズでも撮ってみました。
撮影モードは例によって全てマニュアルです。

このEF 20mm F2.8 USMは、設計が古いレトロレンズの部類に入ってしまうのですが、どっこい、EF 100mm F2.8L MACRO IS USMと、EF 70-200mm F2.8L IS II USMという、当代最強の二大Lレンズを前にしても一歩も引かない、威風堂々とした存在感。
独特の味わい深い描写には、思わず目頭が熱くなってしまいますね。

激烈な強風の中でも、さすがにコンパクトなボディはひるみません。

超広角レンズとはいえ、AFの精度と速度はパーフェクト。
強風の中で、まごまごしてダメージを増加させる悲劇もありません。

EF 20mm F2.8 USMもやはり素晴らしい。

蔵王の紅葉をEF 100mm F2.8L MACRO IS USMレンズで撮る

今年は、良し悪しは別として、今まで蔵王で撮った紅葉写真の中では一番気に入ったものが沢山撮れて安心してます。

仙台ではまだ紅葉してないんですが、蔵王でもう一年分の紅葉を満喫してしまったなぁという感覚すらありますね。

今回は、EOS 7Dと、EF 100mm F2.8L MACRO IS USMレンズで撮影した写真です。
撮影モードは例によって全てマニュアルモード。

この日は生まれて初めて体験した強烈な悪天候。風速が40mとか60mくらいあるんじゃないか、といわんばかりの激烈な超強風
滝の水が途中で強風にかき消されているのがお分かりになりましょうか。
この写真、半べそで岩にしがみつきながら撮影してるんですよー。

生まれて初めて風に突き飛ばされて何度も岩場に転倒するという憂き目にあいました・・・。
カメラとレンズを守るのに体が打撲傷だらけになってしまいました。

でも、蔵王は素晴らしいっ。今年は例年にも増して気合入れて撮影に行きましたが、本当にその甲斐のある風景が広がっておりました。



EF 100mm F2.8L MACRO IS USMレンズも実に素晴らしい。

そもそもEOS 7Dで最大の実力を発揮するように設計されたベストパートナーレンズなんですよねこれ。

実は、EF 70-200mm F2.8L IS II USMメインで撮影しようと思ったら、何とその巨大ボディが災いして、ガックンガックンと超強風に吹き飛ばされまくり。必死で押えているうちに私の体力がショートしてしまいました。危険も感じたんで、途中でカメラバッグに収納してしまいました。

EF 100mm F2.8L MACRO IS USMは、こちらはもう軽量コンパクトで、風の影響も比較的少ない。あの風の中でも何とか振り回す事が出来ましたね。しかも、100mmも防塵防滴レンズなので、悪天候まさにどんと来い(限度はありますが)。



それと、このレンズは、普通に超高速・高精度AFの100mmレンズとしてばっかり使ってましたが、当たり前ですが名前の通りマクロレンズでもあります。

心ひかれる高山植物を見かけたら、どどんと接写で写真に収められるのも大きな魅力ですよね。