2017年1月8日日曜日

仙台の富沢遺跡を、EOS 7D Mark2のISO感度1万超の高感度で撮ってみる

今回の記事では、仙台市の富沢遺跡、通称「地底の森ミュージアム」を、EOS 7D Mark2 + EF 28mm F2.8とEF-S 24mm F2.8 STMレンズでもって撮影してみました。

ここは巨大な遺跡の上に建物を被せた構造のため、照明は暗く、EOS 7D Mark2の高い能力を持つ高感度撮影の出番となりました。


■もはや余裕で美しい!!
ISO感度6400■


個人的には、これが上限ギリギリいっぱいでも構わないと思っていた、本来なら「超」高感度撮影に属するはずのISO感度6400撮影。

ところが、EOS 7D Mark2においては、もはや6400は特別な感度では無くて余裕で常用出来る上に「バッチリ美しい」と言える表現力を獲得しています。

仙台光のページェントをISO感度6400以上で手持ち撮影して、その実力の高さは十分に味わっていたものの、やっぱり時代が変わったなと思いますね。

当時の最新プロセスを投入した、キヤノン自社開発2020万画素APS-Cセンサー。
それを世界最高峰の映像エンジンDiGiC-6を念入りにデュアル搭載した圧巻の仕上がり。


■感度1万越えでも余裕しゃくしゃく。
ISO感度1万


ISO感度1万にしてみましたが、全く揺るぎがありません。

普通は使う事がほぼ無い感度の領分に入って来ているのですが、使うとなったら余裕で常用出来ます。

室内のスポーツ撮影でシャッター速度上げたい時なんかは、ISO感度1万がここまで綺麗となると世界が違うでしょうね。


■新しい世界が見えるかも知れない!!
余裕あるISO感度1万2800


EOS KISS X7では、緊急用途になってしまうかな?と思うISO感度1万2800ですが、EOS 7D Mark2は、カラーバランスもしっかりしているし、ディテールもきちんと出ているし、立体感などの表現もばっちり。

宣伝では、2020万画素のAPS-CセンサーでもISO感度1万2800(1万6000)が常用出来る!!とはなってましたが、実際に全然余裕で使えるのを目の当たりにするとゾワッと来ますね。

昔のISO感度800くらいのフィルムの粒状感はあるのですが、これくらいの感度になれば、粒状感が無い方が不気味だと思う。

色がとても美しいままなので、キヤノン開発陣に脱帽。

EOS 7D Mark2以前は、とてもISO感度1万2800を常用しようとは頭を横切りさえしなかったんで、意識改革から始めないといけないかなというところ。


■ホントに常用出来る!!
ISO感度1万6000


スクリーン上映が始まると、富沢遺跡の照明が落ちて大変に暗くなります。

今だ出すんだ、EOS 7D Mark2の常用最高感度!! マキシマムISO感度1万6000!!

確かに、粒状感が増し、ディテールも落ちますが、あいかわらずカラーバランスはピシっとしているのが大きい。

ここまで来てまでも、色を美しく維持出来ているというのは拍手喝さいです。

結局、最高感度でも確かに常用出来る感はあります。

まぁ、常用ってどこまでを指すのかという話もありますが、それ言ってしまったらという世界ではあります。


■まさかのこれ全然いける!!
ISO感度2万5600!!


これは、常用感度外のISO感度2万5600です!!

カメラマンに注意を促すために、表示も数字ではなくなり記号のH1となる感度。

確かにノイズは一気に増えるのですが、重要なのはそこではなくて、色やダイナミックレンジはきちんとしていて、えっこれ別に常用感度に入れても良かったんじゃないの?!と思えるほど。

さらに、ISO感度2万5600なんて必要な場面は、ほぼ真っ暗なわけです。

これ、肉眼でも「暗っっっ」てシーンばかりなんですが、AFが・・・オートフォーカスがですね、ピピッと何の苦もなく当たっているんですよ。

なんでやねん!!スゴスギ

コンクリートの壁面に太古の森の映像が映し出されるシーン、暗くてハッキリしない遺跡、どういう魔法使ったらAFが当たるんだ!?と驚愕するばかり。

こういうのを当たり前だと捉えて感動しなくなったら自分が許せなくなるレベル。

多分、他のカメラなら、このISO感度2万5600までは常用感度に入れていたのだと思うのですが、EOS 7D Mark2は、開発を、頂上のレベルだけを要求するプロカメラマンの助言を受けながらやってた感じなので、そこで耳を傾けたい意見があったのかも知れないですね。


■ようやく緊急用途となるも、使えれば使える!!
ISO感度、驚異の5万1200。


ようやく、緊急用途かな?と思えるのが、ISO感度、実に5万1200。

さすがに、カラーノイズが消し切れずに乗って来てデジタルカメラの高感度画質って感じになりますが、ここに至っても、まだカラーバランスをギリギリ頑張って維持しているのがキヤノンの技術力か。

ただし、5万1200は、いくらなんでもふざけすぎな気がします。
ゲインアップにも限度というものがある気がするというか、電気的にセンサーに負担をかけて寿命を縮めている気がするため、今回は実力を見るために使ったものの、今後はよっぽどの緊急事態以外は使いたくないし、使わないと思います。

初代EOS 7Dと並んで一生モノのカメラとして末永く使いたいのに、ふざけた超高感度を使う事で大切なAPS-Cセンサーの寿命を縮めたくないし・・・

ともあれ、2年前にここまでの製品が完成されていた事に、あらためて敬服してしまうのでした。


ラストは高感度撮影ではないのですが、モノクロで、ちょうど来ていた狩人さんたちを撮影してみました。
不定期に地底の森ミュージアムにやって来ているようなんですが、詳細は謎です。