今回の記事では、仙台の街に出た際、EOS KISS X7に、先日長い生産の歴史に幕を下ろしたキヤノン小型単焦点レンズ「EF28mm F2.8」を装着して歩き撮りしてみた写真を掲載させて頂きたいと思います。
■機材編
EF28mm F2.8は、何と、1987年に発売され、EF28mm F2.8 IS USMが登場する2012年まで、何と25年間も最新型として販売され続けていた、まさにキヤノン・レンズの良心の一本と言えるでしょう。
このレンズ、購入前の話なんですが、あまりの格好良さに欲しくて欲しくて目を輝かせながらEFレンズカタログ読んでいた時、現役の製品なのに「これ十年以上前に手放した懐かしいレンズだ」なんて話をしてる方がいらっしゃったりして、「おおー!! やっぱりレンズって、筆記具や家具みたいに、長い歴史を共に歩んでいけるものなんだ!!」って、かなり嬉しかった思い出があります。
ただ、このレンズのような、これから一眼レフを始めようとする方にも優しい「お手頃価格で、軽くて小さくて写りも良い」ものが、カタログから消えてしまうのは残念です。
ともあれ、EF28mm F2.8は、EOS KISS X7に装着してもピッタリな、素晴らしい格好良さ。
今のモデルではやっていない、「LENS MADE IN JAPAN」のプリントも誇らしいですね。
写りは、色合いを言うとちょっとレトロな感じですが、前玉がGMo非球面レンズになっており、歪曲収差も頑張って補正されており、色々大好きなレンズであります。
■街歩き
ビルに反射した光が、仙台駅の建物に反射するさまが何か良くてシャッター切りました。
28mm F2.8は、特に優れたコーティングとかしてないのに、逆光・反射等にめちゃくちゃ強いのであります。
レンズ構成が、GMo非球面レンズの前玉を含めてもたったの5枚だけというシンプルさも奏功していると言えるでしょう。
28mmは画角も自然で好き。
今だとフルサイズうんぬんの話が出てくるけど、やっぱり、APS-C育ちの私にとって28mmレンズの画角はコレ。
何も足さない、何も引かない、ナチュラルな画角であります。
ベンチにうつる影が気に入ってシャッター切りました。
絞りはF/5.6ですが、私はとにかくF/5.6が大好きなんで、使えるシーンではとにかく5.6行きます。
ペデストリアンデッキに落ちた街灯の影。
仙台駅の新幹線ホームが見える風景。
手前のビルの白さをアクセントにしたくて、白飛び気味に撮りました。
AFはギュイギュイ言いますが、これはこれで、静音なSTMや超高速なUSMとも違う、メカニカルな良味であったりしますね。
個人的にディズニーランドに行くよりも好きなケーキ屋さんで一枚。
絞り開放F/2.8です。
食べ物の撮影なのですが、ISO 800を躊躇なく使っています。
まるでスマホとかタブレットカメラの感覚で、気軽にささっと撮れる本格一眼レフ(EOS KISS X7)ってやっぱ感激します。
街灯を逆光で撮影してみました。
EF28mm F2.8は、なんでこんなに逆光に強いの? というくらい強くて、何とレンズフードも付属してくる(キヤノンは値段高いレンズでも平然と別売りしたりするのです)のですが、光学的にはほぼ必要ないし、いかんせん外れやすくて危ないので付ける事はありません。
地下道で、メタリックな反射に惹かれてベンチ撮りました。
この地下道、JR仙台駅と、仙台市営地下鉄駅を結ぶ結構長い地下道なんですが、災害発生時の避難場所にも指定されてて、帰宅困難時等に寝泊まりする場所になれるっぽい。
ちなみに、仙台はまだまだ節電の影響があちこちあって、この地下道も何箇所かでライトが消されていたりします。
仙台市の街歩きではないですが、愛車のアイちゃんをEF28mm F2.8で撮影。
今まで愛用していたワックスが販売されなくなってしまったんで、新しいワックスに替えました。
香りが同じなんで、成分も似たようなものなのではないかと、前のワックスは剥がさずにそのまま塗って磨いてますが、大丈夫そう。
写真は以上でありますが、やっぱり、EOS KISS X7とEF28mm F2.8は、撮影の楽しさをその身いっぱいに宿した一流の一眼レフでありつつ、スマホカメラのように気軽に持ち歩ける美点もあり、こんな良いカメラを買わせて頂く事が出来た幸せに感謝の毎日であります。