2012年11月11日日曜日

200円で買える万年筆、パイロット「ペチット1」に楽園を感じた!!

わくわくしながら仙台のLOFTに行って良いペンを探したら、パイロット社「ペチット1」万年筆に出会えました。

我が目を疑う驚天動地・超価格(200円)のMade in JAPAN万年筆です。


超低価格だから当たり前のようにミニサイズなんですが、逆にそのミニサイズが嬉しい「ペチット1」。
昨日購入した「DELFONICS木軸シャープペン・ミニ・ナチュラル」と並べて写真を撮ってみましたが、同じくらいのミニサイズ。

軸が短くてほどよい卵型。
愛用している「プラチナ万年筆ポケット」に近いサイズで、個人的には願ったりかなったりのサイズ・フォルムなんでありますな!!


素晴らしいのが、使い捨てじゃなく、ちゃんとカートリッジ交換タイプである点。
もう使い捨てのは買いたくないもの。

このペチット1、軸をねじって分解するのですが、パーツ構成は本当に普通の万年筆と同等なんです。


ペチット1は、店頭に並んでいる状態では書けないようになっています。

軸の中に入っているインクカートリッジにフタがされているからで、筆記の前にはこのようにフタを外して、カートリッジを首軸に差し込む作業が必要です。


透明軸なので、インクの流れが目に見えて楽しいです。
インクカートリッジから首軸を通ってペン先に流れて行くインク。
そう、透明軸の万年筆と言えば、あのペリカンのデモンストレーターみたいですよね。

勝手な想いですが、直貼りされたバーコードシールを剥がしさえすれば、特にファンシーな書き文字も、目立つ模様もない枯淡な佇まいは、値段ゆえのキワモノ視を拒絶し、れっきとした透明軸万年筆ラインの一翼を担う気概を感じるのですが、どうでしょうか。


キャップをペン尻に装着し、筆記状態になった「ペチット1」。
おおーちゃんとしたスリム・ミニ万年筆で、なかなか凛々しい姿に思えます。
あらまァ、あらまァ! こういうの、あるんだァ!!


ペン先は、英国パーカーのIM GT万年筆でも採用されている素材、ステンレス・スチール。
意匠的には社名のみ彫り込まれた簡素なものですが、ペン先の造形はエッジが効いていてスポーティ。
個人的にですが、高級万年筆の恰幅の良いペン先も良いですが、それに負けないくらい、こういうスポーティ・シェイプも好みだから嬉しいですね。


全身が透明なので、ペン先に供給されるインクも見えますね。
私の選びとったペチット1は、このように黒インクがセットされていますが、他にも、赤やブルーブラック等の多彩なカラーモデルが販売されています。
何しろ、求めやすさ至極の価格メリットがあるわけで、好きなカラーは迷う事なく揃えておいて良いと思います。


スパッとスポーティなペン先から生み出される書き味は!?
万年筆としての矜持を貫く、あのスルスル滑らかな書き味を堅持!!


さすが万年筆っ

確かに、無粋な話をしてしまうと、定価200円なりの限度はあって、金属が紙を擦る抵抗感は強めで、たまにガリッと紙に食う感覚もあるけれど、基本的には万年筆らしくスルスルとインクが紙に乗っていく気持ち良さに異存はありません。

少なくとも、あの高い筆記快適性を持つ油性ボールペン最高峰インク、三菱鉛筆ジェットストリームを超えていると思います。


ペン先は「F(細字)」とはなっていますが、18金ペン先のプラチナ万年筆「ポケット」(復刻版は14金)の細字よりちょっと太く、パーカーのIM GT万年筆より若干細め? という感じです。

それと、ペンポイントにペン先を摩耗から守る金属球がしっかりと付いています。
材質は、まさか貴金属のイリジウムとか、自然合金のイリドスミンやオスミリジウムではないにしても、手抜かりはありません。

(追記)
なんと、ペンポイントにはイリジウムの玉が付いているとのことでした。
それと、(F)は細字じゃなくて中字? だから太めなのかな。



さっそく、小型メモ帳のニーモシネ、DELFONICS木軸シャープペンミニと共に、ペチット1も携帯筆記具として持ち出してみました。

世界の名品は数あれど、こういう製品はまさに日本ならではだろうと思います。