まさに想定外の速度にてその威力を見せつけてくれているポケット高画質カメラ「PowerShot G9X Mark2」ですが、そういえばハイビジョン撮影はどうなのか!!
という事で、仙台の科学館にてハイビジョン撮影も行ってきました。
画質はさすがに1インチセンサー。
明暗差の大きな場所でも全く不安がなく、「本職」のハイビジョン1/2.88インチの家庭用ハンディカムだってかなり頑張っているものの画質差は埋めがたい。
いやいや、ビデオカメラは単純に画質だけではない、とも言えます。
ビデオカメラとしての撮影のやりやすさ、ホールドの自然さ、空間光学手振れ補正の威力、ズーム倍率の幅広さ・・・まだまだ1/2.88インチ家庭用ハンディカムのアドバンテージは甘く見てはいけないくらい大きいものはあるのですが・・・。
PowerShot G9X Mark2は、そういうビデオカメラのアドバンテージを一気にひっくり返す、絶対的な小ささがあるのです。
G9X Mark2は、ただちょっと小さいだけとかいう甘いレベルではなく、真剣に胸ポケットに入る小ささ。
かといって、小さい事のみに特化して操作性を廃棄したフルオートカメラではない。
画質は、1インチセンサー + 最新鋭の映像エンジンDiGiC-7で攻めまくる。
ハンディカムには、空間光学手振れ補正という素晴らしい光学技術があるものの、実用上は、G9X Mark2に搭載されている「5軸電子手振れ補正」があると、大きくは気にならないレベルまで行っています。
科学館の「実際に起きた地震の体験コーナー」ですが、PowerShot G9X Mark2の小ささが威力を遺憾なく発揮してて、機材が全く邪魔にならない。
ズガガッと座席が振動しても、体ひとつで行動しているかのような負担のなさ。
臨場感のあるシーンを自然に撮る事が可能でした。
小さいカメラはスマホの時代と言うけど、最近は他の機材を潰す事ばかり言い始めて殺伐とし過ぎ。
第一に、スマホは、単に薄いだけでもう決して小さくはなくなって来たし、その薄さだって、カメラ機材として考えればホールドしにくいだけ。
結局は、ちゃんとした本物のカメラの形を得た上で小さい、G9X Mark2の価値が上がるばかり。
1インチセンサーの余裕は大きく、光源が厳しい状況での人工の竜巻の様子とかも思った通り撮れますね。
あと、どうしても高倍率ズームレンズを搭載しなければいけないビデオカメラと違い、とにかく小さいため、混雑時は人様の邪魔になりにくくありがたい。
映像は、一瞬を切り取る写真と違って、そのシーンを撮影する間はずっとカメラを構えていないといけないためサイズ差は想像を超えて世界が違う。
音声については、内蔵マイクはまぁ付いているだけとも言えますが、ステレオなのが救い。
真空管アンプのラジオ撮影など、音声が重要なシーンもなかなか撮りごたえありました。
本当にこだわるなら、音声は、ビデオ機材とは別に専用のレコーダーを準備してリニアPCM音声で別録音、編集で映像と合成ってなるし・・・ビデオの敷居はいつの世の中も高いものがありますね。
ちなみに、今回は1080/30pで撮影してみました。
EOSムービーほどではないにしろ、なかなか映画カメラ的な雰囲気で撮れてくれます。
ただ、映像から静止画を切り抜くという事に関して言えば、4K映像も欲しい気がしますね。
写真で撮り忘れた、あるいは最初から撮ってない時、あーこのシーンをA4でプリントしたい!!ってなると4Kの価値はかなりありそう。
PowerShot G9X Mark2は、「機材が全く苦にならない」という大きな価値を生み出しているので、ハイビジョン機材としてもかなりの逸材という気がします。
レンズがAPS-C換算で18-53mmなので、望遠側は厳しいというのはありますが、これからは少しづつハイビジョン撮影の方も増やして行ければ良いなぁ。