良作ゲームソフトがまるで宝の山のようにどんどん積みあがるプレイステーション・ヴィータですが、さらなる良作を求めて「シャリーのアトリエPlus/黄昏の海の錬金術師」を購入させて頂いたのですが、これもまた大当たりでした!
ぐおお、相変わらずヴィータすげぇ。
このゲーム、とにかく世界観、ストーリー、キャラクターがずば抜けて素晴らしい!!
まだプレイは序盤くらいに過ぎないのですが、ここで終わっても悔いは無いというくらいです。
この世界は、「黄昏」という、自然が枯れて崩壊する謎の現象によって滅びに向かっています。
滅びゆく世界で頑張る人々を描くゲーム・・・なんかもう、ぐいぐい引き込まれますね。
さすが、ヴィータ!!
独特の優しい手書き調のグラフィックが、めちゃくちゃ美しい!!
主人公は、シャリステラ(シャリー)。
「黄昏」の影響で水が枯れ、滅びる寸前に追い込まれている村を救うため、まだ自然豊かなステラードという地に救いを求めるため旅をする少女。
村の一族の娘で、いわゆるお姫様のような立場であります。
悲壮な思いで旅をするシャリーを強く優しく見守るのが、好青年のコルテスと、歴戦の勇者的なおやっさんテオクーガ親子。
このゲーム、キャラクターがホントに全体的に拍手喝さいするくらい良い!
フォトカノKissもそうですが、見た目だけが良いのではなく、人物として良く造形されているのです。
実はこのゲーム、主人公のシャリーが二人いて、もう一人がシャルロッテ。
母親と二人、明日が見えない貧乏暮らしで、なんと、RPGの主人公としては滅多に無いんじゃないかな?ゴミ拾いの仕事をして生計を支える頑張り少女。
なんとか母親を楽させてあげようと、どんな不本意な仕事でも明るく元気に毎日を過ごしているのです。
もう、ゲーム開始して1時間もたってないのに、もう涙が出てしょうがない。
親子愛とかに極端に弱い私なので、もうプロローグの段階で「ええ子や・・・ええ子や(涙、鼻水)」ですよ…汚くてすみません。
シャリステラもシャルロットもどっちの話も「一刻も早く先が見たい!」と強く思わされる作品で、ここまで始まりの段階で、強くがっちりと心を掴まれた作品は過去にもそんなに記憶に無いと思います。
が、切り替え式ではなくて、本編スタート時にどちらか一人の主人公を選ばないといけないシステム。
これは悩む!!
でも、プロローグの順番が早かった「シャリステラ」を選んでスタートしました。
シャリステラを選択すると、彼女たち一行が乗っていた船(ファイナルファンタジーで言う、飛空艇!!)ですが、とある事故が発生して、これがですねー・・・やばいです。
助けを求めるはずのステラードにですねー、なんとですねー、まさかの大参事、誤って船を突っ込ませてしまうんですねー。
ステラードの街、港、大混乱!!
あぁ終わった・・・まだ始まりなのにもう終わった・・・。
ゲーム開始直後に、最終回のような衝撃を味あわせてくれるゲーム・・・なんだこの胃が痛くなる超大作(?)。
ヘビーな展開の幕開けのこのゲーム、もちろん、ステラードの街は、いきなり損害出してくれちゃったシャリステラ(シャリー)達を助けてくれるわけありません。
実は、豊かでリッチな街と思われていたステラードにも「黄昏」の影響が出ていて、何もなくても他人を助ける余裕なんか無かったんですが、そこにとどめの追い打ちだもん、プレイヤーとしても「いやーそうですよねー」となっちゃいますね。
ここまで、相手が助けてくれない事について異論が無いゲーム過去にあったでしょうか!?
ただ、元々、何もせずに助けだけ求めてもだめだったんです。
今回、シャリステラ一行が出してしまった被害は別にしても、ステラードも「黄昏」の侵攻で焦っているし、街のために頑張って働いて役に立ち、黄昏についての調査をし、ステラードの人たちに認めてもらってから話をしよう!!という、明るくて希望のある展開になって行きます。
街の人も、そりゃシャリー達にはムカついてるんだけど、きちんと筋を通して来るし、良い人たちなんだなぁってじんわり来ますね。
このゲーム、ストーリーも雰囲気もホント素晴らしい。
主人公は二人いるわけですが、シャリステラを選択した時、もう一人のシャルロッテが横を通り過ぎる等の演出があって嬉しい。
つくづく、丁寧に作ってあるなぁ。
あと、話は前後しますが、とにかくまぁ毎回毎回思っている事ですけれど、ヴィータの性能すごすぎです!!
えっ、このグラフィックがぐりぐり動くの!!という衝撃。
そりゃPS4のようにはいかないですが、手のひらでこのグラフィックが動くのは、個人的にはPS4にも負けない感動です。
影もリアルタイム計算(さすがに影の解像度は落としている)されるし、ドラゴンクエストビルダーズもそうだけど、ヴィータは、携帯ゲーム機とは言うものの、メーカーの技術力の研鑽の場にもしっかりなっていると思う。
アトリエと言えば、錬金術でアイテムを作るというのが大きな特長。
私はあまりアイテム合成って興味薄かったんで、アトリエシリーズってやってなかったんですが、ドラゴンクエストビルダーズで良さにハマり、ここまで来ましたね。
シャリステラは天才キャラではなく、錬金術にしても最初はへなちょこで、プレイヤーと共に成長して行くというのも素敵。
何しろ、村の運命を背負っているし、当面、早く街の人たちの役に立たないといけない。
あと、ちょいシュールですが、ライフタスクと言って、シャリステラの頭の中をのぞいて(?)次にやりたい事とかを表示出来るので、ゲーム進行に迷う事もない親切設計。
ものすごい状況の中で頑張るわけで、このゲームただもんじゃねぇ!!
戦闘は、オーソドックスなコマンドバトルですが、最近はアクションバトルばっかりやってたんで、逆にちょうど良く感じますね。
ちなみに、敵が強くて緊張感あります。
バトルは、敵が強いのでかなり盛り上がりますね。
シャリステラは、イメージ通り、戦闘能力が低くてすぐにピンチになるのでドキドキ。
ストーリーでも戦闘でも、頼れるお兄さんコルテス、プロのハンターのユリエさんが頼みの綱。
音楽も良いのでやけに盛り上がるのもいいねぇ。
あと、くどいけど、ヴィータの処理能力すげぇ。
ドラゴンクエストビルダーズもだけど、この品質で手のひらで動いているなんて、もう夢のようですな。
それにつけても、ホント、目を見開いてしまうくらいこのゲームはキャラクターも良い。
たとえば、主人公のシャリステラは、汚い世界では生きていけないタイプの純朴な少女だけど、コルテスと、頼りがいありまくりのおやっさんがいれば大丈夫!と思わせる。
それに、シャリステラもどんどん成長して行く描写もあって、守られるだけの存在からは脱却するだろう感もすごい。
それだけでなく、プレイすると分かるのですが、ありとあらゆるキャラが輝いている。
まだ分からないですが、ヴィータでもう夢のようにハマった、ファイナルファンタジーXの再来かも知れない!!
あと、オマケ機能として、セーブ出来る場所でならどこでもキャラクターのコスチュームやアクセサリを変更出来る機能があります。
うおっ、凝っている。
ゲーム進行に関係ないけど、こういう遊び心あると好感度がドカンと上がりますねー。
さらに、このゲームは音楽も大変素晴らしいんですが、なんと、他の作品のBGMにシーン毎に細かく変更出来る!!
もちろん音楽単体で聴くことも可能なので、この音楽だけでもかなりの価値があろうというもの!!
ただ、シャリーのアトリエPlusそのものが、心に染みる良い音楽揃いなので、まだ変えたいとは思わない。
でも聴いたけれど、他の作品の音楽も負けじと素晴らしく、ホント、ありがてぇ!!
一応、一章だけは終わらせました。
延々とバトルやってたから、評価だけは自然と高くなったけど、評価とか出るのか・・・そこはやだな(苦笑い)。
個人的に、素晴らしいと認めたゲームは、もったいなくてクリアしたくなくなってしまうので、シャリーのアトリエPlusもクリアは考えずにまったりと楽しみそう。
あと、本当に毎回くどいですが、ヴィータの性能すげぇですね。
もちろん、開発者の技能も卓越している。
ゲームやってると、もちろんゲームに限らないのだけど、カメラしかり、クルマしかり、他の人の対する感謝や尊敬の気持ちがどんどん生まれて来ます。
シャリーのアトリエPlusも、もちろんすげぇ。
フォトカノKissもそうですが、単に優れた3Dモデル作りましたっただけじゃなく、それを動かすのもうまい。
プレイヤーをいかに楽しませるか、そういう熱意みたいなものが伝わって来て、なんかもう家庭用ゲーム機の世界ってホント良いもんですね。