2009年6月7日日曜日

怖いばかりではない名作「流行り神」ポータブル!








「流行り神」ポータブルをクリアしました。
以前の記事にも書かせていただきましたが、味のある手描きグラフィックスと、怖さを引き立てるサウンドはそれ単独で観賞するにも耐える高い水準にあり、単に恐怖を煽るだけでなく、かといって、恐怖の路線を緩めることなく、怪異の裏側にある哀しみにも踏み込んだシナリオは実に見事でした。

主人公は警視庁の刑事。
本来ならば捜査にオカルトの存在を認めては成り立たない職業なのですが、それを認めなければ事件を解決できないという板ばさみを乗り越えてゆく、この設定も素晴らしいものがありました。

刑事ものが好きなユーザー、ホラーものが好きなユーザー、どちらをも満足させられるのではないでしょうか。
こういう良質なアドベンチャー(ノベル)が出てくれると本当に嬉しいですね。

PSPは、携帯機というスタイルを活かして、文庫本感覚で持ち出せるのも大きなメリット。
音声によるドラマや、ホラー物レンタルDVDを彷彿とさせる実写ムービーなど、UMDの大容量を活かしたオマケもなかなかです。

本当は、最近購入した「流行り神2」をプレイする前に、すっかり忘れてしまった前作をちょっとだけ復習するためにプレイ開始したのですが、結局はあまりの面白さに全部クリアしてしまいました。

このゲームは、事件の結末に、「推理ロジック」という人物の相関図を埋める作業があります。
パターンは多くなく、手軽に実際に事件を推理した気分にさせてくれて、ゲームデザイナーさんのモデル化のうまさには感心させられます。