主観視点のホラー映画「REC」をDVDで観ました。
いわゆる、登場人物がカメラを回していて、観客はそのカメラが映した映像を通して作品を追う形態です。
そういった作品は、ほとんど家庭用ビデオカメラでの撮影となり、画質が悪い上に手ぶれが激しいものですが、「REC」は違います。
撮影役となるのが、素人ではなくて、テレビのドキュメンタリー番組撮影という設定。
というわけで、プロカメラマンと業務用カメラが準備されているため、ちゃんとした「映画の画質」で主観視点となっているわけです。
この映画、消防隊員の活躍を撮影するつもりで、主人公二人(レポーターとカメラマン)が、救助要請のあったビルに彼らと一緒に入ってしまったのが運のツキ。このビルの中では、絶望的な事件が起きており、我々観客は、業務用カメラの高画質でその事件を体感させられる事になるわけです。
薄暗いビルの中でも、しっかりと色が乗り、映像がしっかりした説得力のある画質というのは、業務用カメラを使えるこの設定を活かした「REC」ならでは。
他の映画のように、素人が撮影する設定では、こういう高性能カメラは使う理由が出てこないですからね(日本が舞台なら、そもそも家庭用カメラが当たり前のように超高性能なのでどうにでもなりそうですが)。
この映画、クライマックスが怖すぎ。本気でビビらされました。二回、「うわっ」と声を上げてしまった。
キーポイントは、ソニーで言うところの「ナイトショット」。
暗視カメラと言い換えてもいいです。
完全な暗闇でも、グリーンのモノクロ映像になってしまうものの、視界を確保できるというあれです。
私の愛用するカメラ「HDR-XR500V」にも、ナイトショットが付いているので、家を真っ暗闇にして、ちょっとした「REC」ごっこ(言い方は悪いですが)をやってみました。
完全な暗闇でも、ナイトショットによって周囲が見える見える。
ごく普通に行動できてしまいます・・・が、予想外の展開が待っていました。
たったの2、3分くらいで、やたらと恐怖感が上がってきます。
肉眼では完全に暗闇で何も見えないっていうのに、ナイトショットによって、カメラを通せばくっきり浮かび上がる景色・・・というのは、逆に言うと、何か見てはいけないものが映るのではないかという恐怖感があり、息苦しいのです。
もちろん、何も起きるはずはありませんが、ナイトショットで自分の家の中を歩くだけで、なぜかホラーアトラクションになってしまったわけで、これは発見でした。