昨年の師走に、ZOOM707とZOOM717によって「極細軸シャープペン」に深い感銘を受け、その勢いで思い切って注文していたけれど品切れ取り寄せ中だった「トンボ デザインコレクションZOOM707 delux」がいよいよ届きました。
素晴らしいペンを作り、そして送り出して下さる皆様、寒い中を届けて下さっている運送会社のドライバーさん、全ての方に心から御礼申し上げます。
寒さと忙しさで体調を崩さぬようお祈り申し上げております。
ZOOM 707 deluxのパッケージは、高級ペンの定番「化粧箱をガードする紙製のシールド材」の代わりに、ビニール袋に包まれておりました。
限定カラー版の、ワインレッドのパッケージも素敵でしたが、ブラック&ホワイトのdeluxのパッケージもなかなか引き締まった感じが良いですね!
引き出しのようにパッケージをオープンすると、deluxのゆえんたる「原子番号24番Cr(クローム)コーティング」されたZOOM707 deluxがいよいよ姿を現してくれました。
「deluxのクローム・コーティングの輝きはものすごい」と聞きかじっておりましたが、なるほど、実際に見ると確かにデラックスと名付けるのも納得の完成度です。
クローム・コーティングって普通でしょ?と言われるかも知れませんが、コトの核心は、Crで覆う前の金属の丁寧な研磨にあるのではないかと思います。
Crでピカピカでも、表面が荒々しかったりするってのはよくある話なのですが、ここまで丁寧に滑らかな金属表面に研磨仕上げしてから、太鼓判を押すようにCrコーティングしてるわけで、なるほどこりゃ確かにデラックスだなぁと脱帽であります。
複雑な曲面を描くペン先も、軸と同じくらい丁寧な金属研磨を施されていて、こういう製造技術の現場の皆さんに対する尊敬の念が高まります。
極細軸でも、蛇腹状のノック部分の精度はとても高くて好ましいです。
メリハリを持たせるためか、クリップは黒の塗装が施されており、その先に付けられた赤玉も特徴的ですね。
言ったらZOOM707のカラーバリエーションであるdeluxの書き味は、普通にZOOM707そのもの。
いや、それをどうこう言いたいわけではなく、あのZOOM707が心から気に入ったからこそ注文したわけで、変わらぬ707の書き味というのは大歓迎であります。
極細軸という形状から出てくる好き嫌いはあるでしょうが、芯先はガッチリしているし、金属製ボディ由来の高い剛性感ある、見た目のほっそり感を覆す強力ペン、というユニークな体験が楽しめます。
ZOOM7x7シリーズを並べて写真を撮ってみました。
軸のコーティングは三者三様なのです。
写真上から・・・
ZOOM717ブルー(マット・クローム仕上げ)
ZOOM707限定ブロンズゴールド(塗装仕上げ)
そしてZOOM707 delux(クローム仕上げ)
の三筆です。
極細ペンと言えば、ドイツはラミーのスピリットも!!
というわけで、ラミーのスピリット・ボールペンも並べて写真を撮ってみました。
ラミー・スピリットの表面コーティングは、なんと貴金属、原子番号46番Pd(パラジウム)なのです。
スピリットのペンシル版は既に生産終了になっており、極細ペンシルはZOOM、ボールペンはスピリットで使い分けて行こうと考えております。
極細と言いますが、ステッドラー925-25-03、ステッドラーREGと比べると・・・ごくぼそっ!!て感じがハッキリ見て取れます。
長時間の筆記ならそりゃステッドラーに軍配が上がるでしょうが、デザイン性が強くて実用性もある極細ペンを使う楽しさも大切。
筆記具は、心の赴くまま自由に選び自由に書きまくるのがいいなぁと。