2015年10月28日水曜日

PowerShot G5Xで色々撮ってみました。上質感、携帯性、有機ELファインダーの良さに感涙!!

PowerShot G5Xですが、これは本当に良いカメラです。

正直、画質や快適性は、ミニ一眼レフたるEOS KISS X7の方が上なのですが、極めて高い携帯性に操作性と画質のバランス、そして磨き上げられた上質感は、大げさではなく途方もないものがあります。


愛車のアイの窓に映った紅葉です。

EOS KISS X7と比較すると、1インチセンサーと言えども、やや画質にジリジリしたノイズ感、粗さ感があるのですが、比べてしまえばそうなのだというだけで十分素晴らしい画質です。

1/2.3インチでもA4プリントをこなせますが、1インチセンサーともなると、もはやA4プリントは余裕です。


APS-C換算で15-63mm F1.8-2.8というレンズの範囲なりの制約はありますが、表現の幅はとても広く、一眼レフのサブ扱いではなくて、全てを一台に任せるメインとしてしっかり立てると思います。


有機ELファインダーは、よくあるオマケ感などではなく、キヤノンの本気をまざまざと感じさせる極上のものです。

単純にデバイスがくっついているだけではなく、キヤノンが自社の光学技術の粋を投入したファインダー・レンズも確かに見事で、鮮明な見え味は気持ち良さの塊で、接眼するたびにワクワクします。

ファインダーの最高頂点たる、実像式の一眼レフファインダーと比較すると、やっぱり激しい動きには負けてしまいますが、視野率100%でギリギリのフレーミングが可能だったり、全面が電子デバイスなので、電子水準器やヒストグラムの表示、MF時の拡大映像表示など、インフォメーション量で勝負という感じ。


雄大な景色を前にして、ファインダーに接眼し、風景に没頭して撮影出来るというのは本当に大きい。

Power Shot G5Xは、何度も書かせて頂いていてくどいかも知れないですが、カメラ本体の造りが上質なので、カメラを構える事自体が楽しいです。

EOS KISS X7との大きな違いは、シャッターを切った時の味気なさです。

精緻な一眼レフ構造が生み出す、写真を撮ったぞー!!という頼もしい反応が返ってくるEOS KISS X7と違い、電子パーツのみのG5Xは、ただ写真が記録されるだけ。

スピーカーから響くニセモノのシャッター音なんぞは、本物の、そして心地よいカメラ音がするX7とは雲泥の差です。

ただ、これは大きな話なんですが、PowerShot G5Xは、それ以外の、本体のモノとしての仕上がりに魂がこもっているので、シャッターを切った感覚は無味乾燥でも、ボタンやグリップ、本体表面から自分の手に「良いもの感」が常に伝わり続けているため、それをもってフォローされている感じです。


PowerShot G5Xは、レンズが収納式なので、それを考えると携帯性もかなり高いです。

EOS KISS X7は、驚異的なミニカメラであるものの、一眼レフであるため厚みはどうしてもあり、レンズ分も加わってしまいます。

特に何のサイズ的な配慮もなしで、色々なカバンにすっぽり入るG5Xは旅行のお供はもちろん、日々のお供にも最適です。

画質か携帯性かではなく、どっちも妥協のなきグレートなカメラですね。


持ち歩けるチャンスが非常に広がるカメラなので、歩いていて「あっいいな」と思ったシーンを、しかも自分の意図通りにしっかり撮影しておく、そんな事もしやすい。

デジカメ黎明期に「こういうカメラが欲しい」と願ったもの、フィルムカメラの縮小版のような存在。

夢のカメラの一台と言えるかも知れないです。


レンズは、望遠端でもF/2.8の大口径を誇り、とても使いやすいです。

明るすぎる場合でも、3段減光(光量を1/8に落とす)NDフィルターが内蔵されているため、露出面での心配はあまりしなくて良いというのもありがたい。

ちなみに、オートNDフィルターも内蔵されていますが、マニュアル撮影モードにおいては選べないようになっていました。

私はPowerShot G5Xは、優れた操作性に感銘を受けて常時マニュアル撮影なのですが、微妙に選べない設定があって、たまにアレッとなってしまいます。

レンズ周りのリングにズームが割り当てられない(他のモードは可能)とか、謎の制限もあるんですよね。


ちなみに、ISO感度3200も、なかなか良い感じです。

とにかくレンズが明るくて、手ぶれ補正装置ISも優秀なので、実のところあまり高感度にするシーンはあまり無いのですが、1/2.3インチセンサーが、ISO感度200以上は使いたくない感じなのを思うと、3200は個人的には驚異的です。

ただ、ちょっと問題は、月にはオートフォーカスでピントが合わない点。

MFで撮影するしかないですが、このピントの合わないシーンってのがちょいちょいあって、ここらへんはシンプルなコントラスト方式AFの弱みかなぁと。


PowerShot G5Xの画質の良さ、携帯性の良さは、これ一台だけで気軽に旅をする!!出掛ける!!というだけの話にはとどまらないです。

G5Xの小ささがあるため、EOS KISS X7との二台持ち歩きが極めてしやすい!!

広角から標準をG5X、標準から望遠をEOS KISS X7に任せて二台体制で写真を撮るチャンスが大きく広がる感じです。

まだまだ高価なG5Xですが、カメラとしての造りの良さは本物だし、その小ささと卓越した操作性から、一眼レフとの二台体制も現実的、まさにカメラの夢の翼が広がる感覚ですね。