サムライ・ジャパン連続世界一おめでとうございます!
そして、それを祝福するかのように(?)ついに、フルハイビジョン動画撮影に対応したコンパクト一眼レフカメラ「EOS KISS X3」が正式発表されました!
デザインとサイズは、ほぼEOS KISS X2と同じ。個人的に大変好きなデザインであるため、新鮮さの面で欠けると悩んでいる方もおられるでしょうが、私としては大歓迎なのです。
画素数は、とうとう1510万画素まで到達。にもかかわらず、感度はさらにアップ。
EOS KISS X2では、ISO感度は1600までに制限されていましたが、X3では、ついにISO 3200まで解禁です。さらに、拡張機能(ゲインアップ)で、ISO 12800まで対応というキレっぷりです。
もともと、写真機としては、これ以上のカメラは必要ないかも?とまで思ったEOS KISS X2の後継機ですから、さすがに写真の画質は申し分ないです。
サンプル写真をみるにつけ、伝統のEOSの味に迷いなぞ無く、しっかりと守られていますね・・・
もはや、単純に写真を撮る話であれば、一眼レフに関しては、電子的な性能の優劣をうんぬんする時代は終わり、かつてフィルムカメラがそうであったように、ひたすらカメラマンの「良い被写体に気づく力」と「構図のセンス」の時代になったのかなぁ、と、感慨深いものがあります。
[公式サンプル写真はこちら]
付加機能機能的に残念な点は一つだけ。EOS 50Dが備えている、レンズの個別ピント調整機能があれば良いなと思いましたが、残念ながらそれは見送られてしまったようです。
さて、いよいよフルハイビジョン動画撮影機能に関してですが、こちらは写真と違って明らかに発展途上の分野ですから、色々とありますね・・・。
まず、フルハイビジョン動画が撮影出来るのは良いとしても、秒間30コマ(30p)だろうと思い込んでいたら、聞いた事もない秒間20コマ(20p)です。
ワンセグもそうですが、秒間15コマだと明らかに動画の動きがパラパラしてしまいます。
それよりは良いとしても、プラス5フレームでどれだけの改善があるのだろうか・・・。
EOS 5D Mark2は30pですが、コマ数を落っことす差別化なんて、動画撮影機としては一番やってはいけない差別化なのではないでしょうか?
だいいち、EOS 5D Mark2は、フルサイズセンサーですから、何もしなくても差別化されているようなものですから、一体どうしたのか・・・ガックリしました。
が、ムービーのサンプルを見ると(ホームページ掲載用の圧縮動画みたいなので、本来の画質よりは劣化していますけれど)、動きは特に気になるようなパラパラ感も無く、なかなか良い感じ・・・に見えますが、フルハイビジョンではなくて、1280×720ドットモード用かな。だとしたら秒間30コマだから良くても不思議は無いし。サンプルだけでは何とも言い切れないものがありますが・・・。
[圧縮されていますが、雰囲気は明らかに映画みたいな画質!サンプルムービーはこちら]
それと、サウンドですが、まさかのモノラルオンリー。外付けマイクの取り付けは不可能。
まじですかー・・・
ううーん。
モノラル音声は、個人的には聴いているだけで気分が滅入ってくるので、厳しいところです・・・
ただ、ソニーもですけど、キヤノンは、毎回こういったデモンストレーション映像を作るのがうまい。
画質うんぬん無関係で見入ってしまいますね。
ソニーとキヤノンは、機材だけでなく、こういう映像製作でも良きライバルなのだなぁと、なんだか嬉しくなってしまいます。
■買うかどうか?
はっきり言って、今のところは、今のところは(2回目)という但し書き付きですけれど、買わない方向です。
写真機としてだけならば、愛用しているEOS KISS X2に大満足しているのでEOS KISS X3の必要性は薄いですし、重要なポイントは、やっぱりフルハイビジョン撮影機能ですが・・・
画質面では本当に良さそうなのですけれど、やっぱり、秒間20コマというハイビジョンとしては耳を疑うような少ないコマ数が未知過ぎる。
これが問題なしと分かれば欲しくなるかも。
また、サウンドがいくらなんでもモノラルオンリーというのは・・・。うーん・・・。うーん・・・。
どうだろ???
ただ、繰り返しになりますが、写真機としては何の文句も無いくらい素晴らしいのと、何はともあれ、映画みたいな画質のハイビジョン動画が撮影できるのに、コンパクトで値段もEOS KISS X2時代からほぼ同水準に抑えたという大仕事をやり遂げているカメラなのは確か。開発者の方には尊敬の念を持っています。