続編のDVD/BD発売が5月に予定されている「新劇場版エヴァンゲリヲン:序」を観ました。
この作品は、テレビ放映時に、ゲームキャラクターなどに与える影響が大きかったですね。
主人公のシンジは、ちょっと心が折れやすい性格で、当時としては斬新な設定。
しかし、知り合って一時間も経過してない人物から、唐突に「巨大な人造人間を操縦して敵と戦え」とか押し付けられて、なんだかんだとこなすのだから大した人物でもあります。
ちなみに、シンジがプライベートな時間に使っている音楽プレイヤーは、iPodでもウォークマンでもなく、S-DATという架空のテープ(!!)規格。
今ですらテープ登場に驚いてしまうので、やがては「テープとは何ぞや」という解説が必要な時代になるのかなぁ・・・。
エヴァンゲヲンの世界は、とある謎の爆発によって人類の半分が滅びた後の、大半が荒廃した世界。
とは言え、舞台は日本なので、風景や町並みなど馴染み深いものがあります。
第三新東京には、何かを隠しているネルフという組織の本部があるのですが、なぜかここを襲撃してくる「使徒」という謎の巨大生命体との攻防戦が物語の核となります。
使徒は、ぶっちゃけると「怪獣」で、エヴァンゲリヲンは「ウルトラマン」みたいな感じです。
怪獣なれば当然とでも言わんばかりに、自衛隊がミサイルを打ちまくっても全然効果なし。
自衛隊は、使徒がいかに強いのかを観客にアピールするための、完全なかませ犬扱い。
うーむ。
これがハリウッド映画であれば、どうだろう。
最終的にはウルトラマンに怪獣を倒してもらうにしても、米軍がサッパリ役に立たないというのはありえないかも知れない。少なくとも、ミサイルの威力が怪獣退治に一役も二役も買ったのだ、というように作っておかないと、とっても怖いクレームが来そうな感じ。
見所は、だんだん強さが加速してゆく使徒を、いかに撃退するのか。
また、テレビ放送時に話題になった、遠まわしに語られて全然明かされない謎の数々に対する興味。
それと、陽のあたらない、エヴァンゲリヲンの周囲の技術者たちの凄さに脱帽。
いちいちぶっ壊れて帰還してくるエヴァンゲリヲンや、ネルフ施設を、何事も無かったかのようにキッチリ修理する確かな技術力。
さらに、約一日で、「ヤシマ作戦」を形にしてしまう能力。
日本中から電力を集めて、エヴァンゲリヲンに持たせたポジトロンライフルに集中させ、大火力を使徒にぶちこんで倒す!!なんて、言われてすぐやれるものか・・・。
でも、まだまだ、「日本が舞台ならば、技術者や作業者は優秀っぽいから、いけるんじゃないか」と、物語にかなりの説得力を持たせている印象。
色々な意味で、エヴァンゲリヲンは、こんな時代だからこそ「日本スゲー」な作品に仕上がっていて、ちょっと安心出来る作品だったりします。