長年欲しかったものの、高額でなかなか手が出ずに悶々としていた高級ボールペン、「セーラー万年筆社・プロフェッショナルギア・インペリアルブラック」ですが、クリスマスにAmazonギフトを頂いた事もあり、それを使わせて頂いてついに我が家にやって来てくれました!!
うぉぉ、セーラー万年筆社のフラッグシップ・グレード・ペン用の外箱!!
ビニール製の外皮と、ずっしりした手応えが素敵です。
なお、外箱はお店によって違うものが付いたり、変な場合は付属しなかったりするので、贈答の場合は少し注意が必要かも知れませんね。
ギイッという感覚とともに外箱を開けると、おお!!ビニール袋に密封された本体が鎮座ましましております!!
なんだよビニール袋安っぽいな・・・などと思ってはいけません。
高級筆記具というのは、お店が開封しショーケースに展示してたりする事があり、購入の際にはその展示品が渡されるというパターンが珍しくありません。
これは悪い事ではなくて、ある意味普通の事なのかも知れませんが、ビニール袋に入っているという事は、すなわちセーラー万年筆社以外の誰にも触れられていない、いわば新品中の新品、ピュア新品という最高位の状態だという事ッ!!
ビニール袋を切り、いよいよプロフェッショナルギア・インペリアルブラックがその姿を現してくれました。
マットブラック加工されたペン軸のしっとりとした佇まいと、トリムに施されたブラックIP加工の輝き。
この二つのブラックが織りなす美術は、まさに皇帝という名前を冠するに相応しいものがありますね。
全体的に、やはり、ただものではない雰囲気が立ち昇って来るようですね。
セーラー万年筆社のフラッグシップ・ボールペンというだけでなく、日本のフラッグシップ・ボールペンという威厳すら感じさせる仕上がり。
重厚感溢れるペンとは言え、ミステリアスなブラックの輝きは、年代や性別を問わずにオールラウンドで似合うのではないか?と思わせるものがありますね。
天冠部分に輝くセーラー万年筆社のエンブレムは、どんなペンにも許された意匠ではなく、フラッグシップ・グレードだけの特別なものだったりします。
ボールペン芯は、中央リングから回転させる事によって繰り出されますが、回転フィーリングは「固っ」と思わされるくらいのチューニングが施されており、ただものではない感があります。
芯径は1.0mmの太字。
替え芯の型番は、18-0103が指定されております。
高級ボールペンではありますが、替え芯は実売で97円ほどであり、ここら辺の入手性の極端な良さは、さすが日本のペンだなぁと感心させられますね。
トリムはブラックIP加工されていますが、IPとは、イオン・プレーティングの略となっています。
黒い輝きを生み出すために、金属の(Ti)チタンをプラズマによって高温でいったん蒸発させて、(Ar)アルゴン等のガスと一緒に高速で吹き付けて蒸着させるという手法。
元々は決して装飾用ではなくて、宇宙開発用(機材の保護用)として生み出された技術なんですね。
実際の書き味は、がっちりと剛健なボディと、ねっとりとしたインクの油の重みが十分に感じられ、申し分ないです。
太字の書き味の良さと言えば、ファーバーカステル、カランダッシュ等の高級舶来筆記具ですが、それらの名筆群と比較しても比肩する極上のペンです。
ここまでのハイグレードペンとなると、自分のために買うというよりは、多くが贈答品用として発注されるのではないか?と思われますが、本当に良いモノを贈りたい、そんな切実な期待にも、何の落ち度もなく完璧に答えてくれる逸品だと思います。