2010年8月20日金曜日

EOS 7Dの楽しさは、そのボディにあり。ユーザー登録ダイヤルで2倍楽しもう!!

今回の記事では、EOS 7Dをより楽しく使うためにご紹介したい機能について書かせて頂きたいと思います。

EOS 7Dは、その高度な性能ばかりが注目されがちですが、どっこい、性能だけズラズラ並べられてもしょうがない。実際にそいつを適に使いこなせるように作られているかどうかですよね。
もちろん、EOS 7Dはその点に抜かりありません。性能よりも、むしろその使いこなしの工夫を満載したボディこそが真の魅力と言えるかも知れません。

キーポイントは、カメラ左肩に装備されているモードダイヤル。そのモードダイヤルの中の、[C1][C2][C3]というモードです。
これは、メニューから[C1][C2][C3]のどれかを選んで登録するだけで、現在使用中のカメラの設定をそのまま丸ごと登録しておける、EOS 7Dの全てを左右するほどの機能であります。

それに加えて、カメラ左下にある「絞り確ボタン」です。
これは、本来ならば、レンズの実際の絞りを撮影前に目で確認するためのボタンですが、カスタマイズで色々なものを登録しておけます。ポイントは、押している間だけ登録した機能が発動するという特長です。ここに、EOS 7Dが持つ多彩なAFモードのうち、好きなAFモードを登録しておけば、押している間だけ違うAFモードに切り替えられるという優れもののボタンに変身するわけです。

たとえば、私の場合ですが、以下のように、[C1]を「静物撮影」、[C2]を「動体撮影」、[C3]を「EOSムービー」と考えてのセッティング登録をしています。
こうすることで、ダイヤルをひねるだけで、瞬間的にカメラの設定をガラッと変える事が出来て、その快適さは垂直に跳ね上がるように感じられます。

たとえば、精密なAFだが動くものは苦手な[C1]で花を撮影中に、急に蝶がひらひら飛んできた!!
すかさず[C2]に切り替え、EOS 7D自慢の動体追尾AFで蝶を素早く追いかける。よし、写真だけじゃなくてEOSムービー、ハイビジョン動画でもこのシーンを撮りたいな・・・では[C3]に切り替えて・・・という感じでキビキビと行動できるわけです。

全ての設定が記録できますが、代表的な設定だけをピックアップして記載いたします。

■[C1]=静物撮影セッティング■
(1)AFモード=一点スポットAF(MFに匹敵する高い精度で一点にのみAFを行う) (2)フォーカス動作=ワンショット(ピント決定は一回のみ。ただし精密。) (3)絞り確認ボタンを押している間のAFモード=領域拡大AF(一点を周囲の点が助ける) (4)撮影モード=マニュアル撮影(シャッター速度1/100、絞りF/5.6、ISO感度100) (5)ピクチャースタイル=スタンダード

■[C2]=動体撮影セッティング■
(1)AFモード=19点自動選択AF(19点全点クロスセンサーで被写体を自動追尾) (2)フォーカス動作=AIサーボ(常に被写体を追尾しつづける。) (3)絞り確認ボタンを押している間のAFモード=ゾーンAF(エリアを絞って精度を上げた自動追尾) (4)撮影モード=マニュアル撮影(シャッター速度1/200、絞りF/2.8、ISO感度320) (5)ピクチャースタイル=スタンダード

■[C3]=EOSムービーセッティング■
(1)AFモード=領域拡大AF (2)フォーカス動作=ワンショット (3)絞り確認ボタンを押している間のAFモード=19点自動選択AF (4)撮影モード=マニアル(シャッター速度1/60、絞りF/8、ISO感度オート) (5)ピクチャースタイル=ユーザー定義(スタンダードベースにコントラスト、色の濃さ0、シャープネス+)

モードダイヤルをひねるだけで、上記のようにカメラの機能がガラッと変わるわけです。
そのスピードと言ったらこたえられません。
もしもこのユーザー登録モードが存在せず、上の設定を状況に応じていちいち変更するという事になったら・・・。こりゃあ、シャッターチャンスを逃がしまくる事請け合いですよね・・・。

ちなみに、[C1][C2][C3]に登録した設定とは別に、もちろん、今のカメラの設定は自由にいじる事が可能です。
気に入った設定が出来たら、いつでもまた[C1][C2][C3]の好きな部分に登録を上書きして、取り替える事も自由自在です。
花火用設定、マリンスポーツ用設定など、その場に応じて登録を変えてゆく事もありましょう。

EOS 7Dは、そのまま使うと意外と淡白なカメラなのですが、こうして、自分に合わせて作りかえる事が出来るというのが分かってくると、熱気というか、愛着というか、とにかく俄然楽しくなって来ますね。

最後になりますが、EOS 7Dで撮影したアゲハ蝶とひまわりの写真を掲載させていただきますね。
全てマニュアル撮影。
レンズは、SIGMA 30mm F1.4 EX DC HSMです。
設定がさくさく変更できて、自分に合うように記録できて、使うほどにだんだん好きになってゆくタイプのカメラ、それがEOS 7Dだと思います。

ちなみに、今回のEOS 7Dの外観写真は、EOS KISS X2で撮影しました。

ガイド用の画像は、HDR-XR500Vの16:9静止画モードで撮影。暗い室内でノーライト/ノーフラッシュでも明るく撮れる裏面照射センサーデジカメとしてかなり高い実力ですよねー・・・。