ASUS E203MAは、想定を超えて性能が良い!!
そうであるのなら、本格的に最大負荷でEOS KISS Mの2400万画素RAWデータ現像を任せてみよう!!という気になりました。
↑というわけで、新春の八木山で撮影して来た動物たちの写真を取捨選択し、計188枚を、大きな負荷のかかるDLO(デジタルレンズオプティマイザ)ありで現像してみました。
DPP4.0は、RAWデータの枚数が増えれば増えるほどに画面そのものが重たくなるのですが、操作もプレビューもちゃんとまともに出来ました。
全体的に、マザーシップPC(Core i7-2630QM搭載、メインRAM 16GB、ストレージがHDD[7200rpmの1TB]時代の時)に近い感覚なので驚きました。
現像は、DLOありの最大負荷で、2400万画素RAWデータ現像が、1枚あたり1分43秒!でした。
しかも、メインRAMは、相対的に力不足である容量4GBに留まるとは言え、速度面では有利な「DDR4-2400のデュアルチャンネル構成」が効いているのか、システムは盤石で不安定になる事はありませんでした。
Celeron N4000は、全く大したCPUで、低発熱設計が大きなアドバンテージを発揮し、クロックのバースト時間が長く維持出来ており、2.50GHzから2.54GHzあたりの高クロックでガンガンと重たい処理に立ち向かってゆく頼もしさに満ち溢れていました。
↑2400万画素に加えて、DLOありという、とんでもなく重たいRAWデータ現像を長時間続けても、全くシステムは安定しています。
驚くべきはCeleron N4000の低発熱設定が本物の迫力で、なんと、高負荷のRAW現像を長時間やり切ったというのに、ASUS E203MAはマシンの底の向かって左側が少しホカホカする程度の軽微な発熱で済んでいるのです。
Core i7-2630QM搭載のマザーシップPC「Aspire 5750G」であれば、手で触れないくらいの発熱があり、冷却ファンも爆音です。
ASUS E203MAは、確かにマザーシップPCよりは遅いとは言うものの、最重量処理をやり切った後でも、何事もなかったような静けさです。
もともと、冷却ファンを持たない、完全静音設計という事もあるのですが、それと引き換えに処理能力が低いという事はなく、十分な処理能力を持った上で完璧な静けさを持っているという、パソコンの値段の常識を超えるとんでもないPCと判断したくなります。
↑さらに、この現像を続けている間も、Chromeブラウザでブログの記事を書いたり、ツイートしたり、調べものしたり、普通にマルチタスクで他の処理をこなす事が出来ました。
そんな時、多少はアプリの起動が平時よりも遅くなるなどの影響はあるのですが、「ああそういえばそうだった」と笑い飛ばせる時代になった事に、はっとなってしまいますね。
こんだけの省エネマシンで、こんだけ立派な処理能力があって、しかも正義の味方よりも正義の味方の3万円ちょいの本体価格。
まるで少年漫画のヒーロー像みたいなノートPCという思いを強くしました。
昨日買ったばかりなのに、一気に引き込まれてしまっています。
↑すべての処理が終わった時に、ASUS E203MAの仮想メモリを見てみました。
仮想メモリとは、搭載している物理的な4GBのメインRAMが不足した時、本体ストレージeMMC-64GBに作られる逃げ場所です。
この逃げ場所の容量は何と4883MB。
本体のメインRAM容量である4096MBを超える容量です。
メインRAM 4GBでは確実に今回の作業では不足していたという事で、これは最初からわかっていました。
ただ、eMMC-64GBは、HDDなどよりも遥かに高速であるために極端な悪影響は感じる事がありませんでした。
↑この仮想メモリは、貴重なeMMC-64GBの容量を圧迫するために、16MBにリセットします。
ASUS E203MAは、こういう使い方が出来ないとなかなか快適には使いにくく、万人におすすめ出来るノートPCではありません。
だから、無責任に「このPCを買えばいいよ」とは言えない所が辛いところですが、とてつもない高い価値を持つノートPCでもあります。
少なくとも、なんか投げやりに値段が高くなる一方のノートPCの中にあって、まだ、通信キャリアが、暴力的にスマホやタブレットをばら撒く以前の古き良き時代、安くて良いPCを出したいという意欲に光輝いていたPC業界の姿がASUS E203MAには凝縮されている気がします。
今のところ、ASUS E203MAは、早くも100点満点です。
心配な点は、やはり耐久力です。
さすがに、ゲーム機1台を買うのと同じ金額で買えるスーパーマシンなので、耐久力まで上げろと言ったら過酷です。
このあたりは、何とか長持ちして欲しいと祈るだけです。