2009年9月23日水曜日

安くて便利な高倍率レンズ、シグマ28-200mm F3.5-5.6




私が初めて一眼レフカメラを買った時に、親しい人から記念にプレゼントされたズームレンズがあります。
それが、シグマの「28-200mm F3.5-5.6」レンズです。
正式名称は、「シグマ COMPACT HYPERZOOM 28-200mm F3.5-5.6 ASPHERICAL MACRO」という冗談みたいに長いものとなっています。

このレンズ、ふっと気が付くと、私が所有しているレンズの中で、たった一本だけの「フルサイズ対応」標準ズームレンズになっています。他は一切持ってません。

世の中を見ると、今や標準ズームとしては、さまざまな高性能品が出ているし、特にAPS-C専用のものは品種の多さたるやお祭り状態と言える揃いっぷり。でも、思えば、個人的には、EF-S 17-85mm F4-5.6 IS USMとこのレンズの二本あるから、新しいのは必要ないか、って今日まで来ています。

■キヤノンに怒られそうなデザイン■

デザイン的には、シグマが意識してやってるのかどうかは分かりませんが、あたかもキヤノンLレンズに見せかけるかのように入れられた赤リングって、どうなんだろう・・・と、思わなくは無いですが、全体的には、なかなかメカニカルな外装でまとめられているかなぁ。個人的には、結構カッコイイって思っていますね。

フルサイズ対応の高倍率ズームとしては、かなりコンパクトなのも見逃せないポイントか。
将来的に、仮に私がフルサイズのカメラを入手したとしたら、このレンズがいわゆるEF-S 18-55mm F3.5-5.6 ISのフルサイズ版の位置づけになってくれるかも。

■レンズ描写は「ふんわり」系■

レンズ描写的には、高倍率ズームという構造でもあり、かなりソフトな部類ですね。
良く言えば、デジタルでありながらフィルム調のやさしい描写を求める事が出来る・・・という感じでしょうか。
最短撮影距離は45cmなので、広角側はともかくとして、望遠側ではそれなりに被写体を大きく撮影する事も可能ですし、望遠側のぼけ味は、なかなか悪くないのです。

純正キヤノンEFレンズと比べてしまうと、ちょっと色合いに寂しさを感じるのと、やや立体感や艶の面で不足があるかなぁ・・・という気持ちはありますが、高倍率のしかもコンパクトズームレンズですから、どこまで求めるんだって話になっちゃいますね。

■実のところ数多いメリットとデメリット■

EOS 20Dとの組み合わせでは、個体差かも知れませんけれどって前置きした上で、時々、カメラの露出計と実際の露出が大きくズレるバグというか、相性の悪さが悩みのタネ。
このバグ(?)があるので、このレンズ一本だけでは出掛けるのが怖い気持ちがあります。

ピント精度に関しては、残念ながら、個体差かも知れませんが信用度はあんまり高いとは言えません。このあたり、EOS 5D Mark2や、EOS 7DのAFマイクロアジャストメント機能で調整が可能ならば化ける可能性はありますけれど。

ライブビューはバッテリーをみるみる消費しちゃうし、そもそも液晶見ながらの撮影は個人的にあんまり好みじゃないので、使わないで済むならそれが一番なんです・・・。

まぁこのあたりは、言っても詮無き事かな。シグマはシグマで、こいつは何しろ新品で実売1万5000円前後という良心価格(現在はコーティングの変更に伴う値上げにより、実売で4万円近いようです)なのが強い。

それに、高倍率ズームの良いところは、今さら何を当たり前な事を言っているだ?と怒られるでしょうけれど、レンズ交換しないで済む時間が長いゆえに、会社の芋煮会などのイベント撮影を頼まれた時、シャッターチャンスを逃すという致命的ミスが低減出来ること。これって大きいんですよね。
28-200mmくらいあると、画角のバリエーションも相当量つけられるし。

それと、キヤノンのEOSならば、極めて大きなきなメリットの一つ「ピクチャースタイル」という、フィルムを交換するかのように写真の質を変化させられる機能が実装されているため、このレンズの表現的な部分は、場合によってはですけれど、グンと伸ばせると思います。