生まれて初めての加圧式ボールペン「トンボ エアプレス・フルブラック」を購入してみました。
加圧式の書き味を試して見たかったところ、値段がイオンで実売で300円台!!という良心価格と、極太軸とワイヤークリップによる非常に風味ある見た目もあって飛びついてしまったわけですが、結論から言ってしまうとこのペンは想像を軽く超える、うまくすりゃトップクラスになれる大逸材だったのです!!。
パッケージ越しに見える、まるでSF映画に出てくる乗り物みたいなフォルムは、良い意味で日本のボールペンには思えない感じです。
思いっきり人を選ぶ見た目ではありますが、ピーンと来たら速攻で購入してもよろしかろうと思うほど素晴らしいペンでありました。
パッケージの裏の説明書が、これまた明らかに普通のボールペンのそれでは無いのがまた嬉しい。
このエアプレス、加圧式ではありますが、リフィル自体はごくごく普通の油性ボールペンの芯を使い、本体の方に加圧システムを設けているため、インク切れ時にかかるリフィルの代金を気にする事なくガンガン筆記して行ける特長があります。
三菱鉛筆のクルトガもそうですが、こういう技術水準の高いペンが惜しげもなくリーズナブル・ゾーンに投入されるのが、日本製ペンの真髄だという気がしますね!!
エアプレスを取り出してみましたが、パッケージを破壊しなくとも大丈夫なタイプなので安心しました。
ペンが入ってきたパッケージは全て大切に保管しているので・・・。
このガッツ溢れるデザインは、ちょっとなかなかお目にかかれない気がします!!
全身をエラストマー樹脂で覆い尽くし、グリップの突起が透明樹脂という、普通とは逆の部材配置も面白い!と思います。
このエアプレス・フルブラック、名前の通り全身ブラックではありますが、反射率の違うさまざまなブラックが集まっていて開発者も意図しなかったであろう、かなりの高級感を発揮しているのです。
全身を覆うエラストマー樹脂によって、マット・ブラック基調のペンですが、ノックやノーズコーンが光沢の黒色樹脂で作られていて綺麗なアクセントになってるし、金属製クリップに施されたマット・ブラック加工もすこぶる上質です。
しかもそれだけではありません。
写真では分かりにくくて申し訳ないのですが、透明パーツから見える内部メカがシビレルくらいカッコ良いのです。
特に、ペン尻をノックしてペン先を繰り出した時です。
加圧システムの赤いスプリングが縮まって赤色がギュッと強調されるため、透明パーツが形成する窓から、銀色に輝くメカニックと赤色のスプリングがハッキリ見えて、それはまるでSF映画のメカを連想させてくれて、男心をドンピシャで捉えてくれます。
実際に筆記してみると、リフィルは普通の油性黒ボールペンだけあって、インクの色や質感はごくごく普通。
もろに千篇一律なボールペン文字で、「えーっ、つまんねぇー」とか一瞬思ってしまうのですが、ところがそれは早とちりもいいところ。
普通のボールペン文字のままで、カスレも中抜けもせず、スイスイ・スラスラ・スイスイスーイといつまでも快適に書き続けられて止まる事知らないのが加圧パワーなんですね。
何しろ普通の油性ボールペンゆえに、書く紙を選ばず、とりたてて弱点も癖もないまま、加圧システムによって快適に書けてしまうというのは必殺技と言ってしまえるかも。
ただ、加圧しているからかな? ペン先に余分なインクがまとわりつきやすく、少し汚れやすい気がしました。
それを差し引いても、このエアプレス・フルブラックは、一日でゾッコン気に入りました。
トンボもやりおるわ!!と呵々大笑したくなる良ペンと出会えて幸せっっ。