私が、世界で一番美しいレンズだと思う「EF300mm F4L IS USM」を、ついに愛機EOS KISS X7に装着して試写させて頂く事が出来ました。
正直、300mmは、単焦点ではなくて300mmをカバーしたズームレンズで使うべきではないか?という迷いもあったのですが、その姿を見て、そして実際に装着したところ、一瞬でその考えは吹き飛びました。
それくらいこのレンズは決定的に凄い。
まず、忘れてはならない事は、このレンズの代わりは絶対にズームレンズでは出来ないという事実なのであります。
このレンズに近い画質を実現できるレンズはありましょうが、ブドーンと太い、ズドーンと重たい、泡を吹くくらい高いと、すっきり来ないのです。
このレンズは、遠回りも、変化球も、ぶちぶちした講釈も必要ない、まっすぐ心に飛び込んで来る清く正しい300mmレンズという感じ。
つまり、やっぱりこれしかないレンズというわけなのです。
個人的には!!
EF300mm F4L IS USMの美しさは、とてもこの世のものとは思えない。
一目ぼれして、ずっとそのまま思い続けていたレンズなんですが、一目ぼれした時の現物そのものが、まさにこれなんですよ。
なんという長期間に渡って展示品があるんですか。
このまま買い取らせてもらってもいいですかって聞きたくなる勢いです。
ちなみに、参考までに、昔ちらっと聞いたら、なんか展示品は、展示品として使い続けたいので、売るとかは無いみたいですが。
ちなみに、明日から人生でも何番目かの大きな仕事が始まるんで、緊張のあまり、本当なら今頃家でがたがた震えてるかも・・・なんですが、EF300mm F4L IS USM使ったら意気が上がって何とかなっちゃってるくらいです。
EF300mm F4L IS USMは、手の中にちょうどよく収まってくれて、単焦点なので当然全長の変化もありません。
重さも1020gと、高性能望遠レンズにしては軽量で、しかもレンズフードが組み込み式で邪魔にならないという美点まであります。
組み込み式レンズフードは、効果の面で弱みがあり、もし新型にリニューアルされたら外されてしまう要素だと思われます。
しかし、デザイン上の圧倒的な魅惑ポイントになっている事もあるし、携行時しやすいメリットもあるため、私は組み込み式が良いのです。
実写ですが、とにかく撮りやすい。
そして、ファインダーが明るい!!
AFは、大ボケ状態からの復帰や、リミッターの距離指定を間違えなけばなかなか速い。
コンコン音がするのですが、旧世代のISのメカニズムが原因かなと思われます。
さて、写りですが、単焦点らしいすっきりした写りではあるものの、正直なところ常に超絶というわけではないです。
このレンズ、どうも、第一世代の古いISが美点でありつつ、画質の足を引っ張る時もある感じなのです。
優秀なEF70-200mm F2.8L IS USMクラスのISと違って、ブレをきっちり抑えておけないので、被写体の輪郭をかすかににじませてしまいやすい感じ。
シャッター速度1/250秒が安全圏かな?という印象を持ちました。
ただし、もちろん、写りそのものは素晴らしいです。
絞り開放F/4でもピシっとしてるし、ぼけは美しいし、歪曲収差も実用上は皆無と言って良いと思います。
300mmの単焦点を使っているという心理的な充足感も大きく、これは当たり前ですが、ズームレンズでは味わえない世界であります。
手ぶれ補正装置ISを過信せず、しっかりと構えて撮影する癖をつければ、軽くて使いやすくて、300単にしては値段も優しくて、何より、どんなレンズよりも美しい(個人的に)このレンズは、まさに決定的な望遠レンズとして人生を潤してくれる事でしょう!!