今日は母の日。
母には、ゴールデンウィーク中から前倒してプレゼントを贈ってましたが、やはり当日は当日で何もしないわけにゃあいかない!!
母を最高にピカピカなアイちゃんに乗せてあげたくて、朝3:58に起床して5時間かけて徹底的に洗車しました。
今日までどうしてもエンジンルームのリッド(蓋)が固くて開きませんでしたが、今日こそは!!とついにリッドを開けてエンジンの掃除まで漕ぎ着ける事が出来たので、この話を中心にして今回の記事を書かせて頂きたいと思います。
(※今回の写真は全てEOS KISS X2とEF-S 17-85mm F4-5.6 IS USMレンズで撮影しました)
■ようやっと、ついにエンジン・オープンの話
アイちゃん納車の日に愕然としたのが、エンジンルームのリッドを固定している4本のネジがギュウギュウに締め付けられていて、あまりの固さに外すことが出来ず、エンジンを見られなかった事です。
昨日、三菱ディーラーさんに行って「ネジを少し緩めて欲しい」とお願いしていたのですが、帰宅して開けようとしたらやっぱり固くてだめでした。
しかし、今日という日が来てしまった以上、もうやるしかない!!
荷室のカーペットと断熱材を上に上げると、エンジンルームのリッドが出てきます。
問題はリッドの四隅を止めているネジ!!
このネジです。
ホント、もう何をどうやっても固くて動かない。
一本だけならまだしも、四本とも、ガッチガチガチのギュウギュウに締まっていて、にっちもさっちもどうにもこうにも。
しかし、ネジにはハンドルが付いているので、タオルをかぶせて、このハンドルをペンチ2本で掴んでグリッと回せばいけるのでは? と思ってやってみたら、ようやっと回りました!!
タオル+ペンチ2本で、今までビクともしなかった4本のネジを次々と外す事が出来ました。
ついにリッドをオープンする時が来ました。
■これが3B20ターボエンジン!!
おおっ、3B20ターボエンジンをようやく見ることが出来た!!
これが、アイちゃんを、660ccエンジンとは到底思えない力で後ろからグイグイ押してくれる、あの毎日感動させてくれているパワーの源泉かと思うと、感慨深いものがありますね。
ちなみに、軽規格の高性能ターボエンジン搭載車なのにエンジンルームのスペースに無理がありません。
その理由は・・・
(※上記の写真はフロント部分です)
普通なら同じスペースに存在しているはずのラジエーターやブレーキフルードタンク、大型バッテリ等が、フロント側に分離しているからなんです。
また、3B20は45度傾斜した設計で、後部座席の下まで使えているという構造上の利点も見逃せません。
3B20ターボエンジンは、以下の特長があります。
(0)直列3気筒DOHC12バルブエンジン
(1)エンジンがアルミ・ダイキャスト製で強靭かつ軽量!
(2)無段階可変バルブタイミング・リフト機構(MIVEC)搭載!
(3)インタークーラー・ターボ搭載
(インタークーラーは後部座席の下)
つまりMIVECターボエンジン!
(4)電子制御スロットル搭載!
(5)45度傾斜していて、低重心化を実現!
(6)タイミングベルトがゴムではなくて金属製のサイレントチェーン!
(6)についてですが、23万キロ乗っていたパジェロミニのエンジンでは、交換後でも末期には常に「(ゴムの)タイミングベルトが切れて、バルブが勢いで変形したら終わりですからね」とディーラーさんに釘を刺され続けていたので、3B20が金属製ってのは、これはもう果てしなくでかい!!
3B20エンジンは、パイピングが生物的というか、何か神経か血管みたいに見えますね。
4本のネジと金属製のリッドでもってガッチリと閉じ込められている事も手伝って、頑強な自動車のエンジンというよりは、もっとデリケートな"内部メカというような言い方が似合うイメージですね。
ちなみに、さすがはミッドシップカーと言うべきか、このエンジンルームから、一部だけとはいえド・ディオン・アクスル方式のリアサスペンションのパーツを鷲掴みにしてタオルで拭く事が可能です!!
冷却水用のタンクは、偶然かどうか、アイちゃんの繭デザインコンセプトに合わせたような丸型。
ピュアスポーツカーのような装飾や演出がエンジンルームに無いアイちゃんですが、この丸いタンクがとっても目立ちますね。
アイちゃんのエンジンルームは、何しろ上がガッチリ密閉されているので冷却的にはどうしても不利。
エンジンルーム左下に、冷却用の電動ファンが搭載されています。
これは、エンジンが加熱しているとシステムが判断した時に、エンジンを切った後でも回り続けてエンジンを冷やしてくれる仕組みになっています。
アイちゃんは、状況によっては、エンジンを切った後なのにエンジンルームからブォーンと作動音がしてたりしますが、この冷却ファンの音なんですね。
冷却と言えば、アイちゃんのボディ下部は、レーシングカーみたいなフロアガードで覆われていて、走行中はこのフロアガードがエンジンに風を導く役目も果たし、床下からエンジンを冷却してくれる構造なので安心です。
というか、そこまでして開発者さんが作りたかったクルマなんだなぁと思うと、心の底から頭が下がります。
アルミ製エンジンに燦然と輝くMIVECの文字!!
本当なら、アイちゃんのシャーシは三菱の全軽自動車の基礎となり、ピュア・スポーツカーからクロスカントリー車まで、ありとあらゆる車種に展開されるはずだったし、だからこそ、何もかもを新規開発するという思い切った事が出来たわけです。
結果的に、どうやっても、クルマに対する高い意識と知識が必要なミッドシップエンジン・リアドライブ車の一斉展開は無理があって、頓挫してしまいました。
長い時間をかけて、3B20エンジンだけは、めでたくFF方式のエコカー対応としてリブートされる事になりましたが、ここに、こうして今も三菱の開発者さんが実現した夢は輝き続けており、人を感動させ続けてくれているんです。
3B20ターボエンジンは、まったくすげぇやつだ!!