伝説の剣士ランスロットの剣をモチーフにした、ぺんてるの高級ライン筆記具ランスロットシリーズ。
今回の記事では、その中堅を固める3シリーズのシャープペンシル「ぺんてる・ランスロット3シリーズ・シャープペンシル・シルバー」について書かせて頂きたいと思います。
実は先日「ランスロット3シリーズ・シャープペンシル・ネイビー」を購入させて頂いたのですが、使いやすさと質感の高さに深い感銘を受け、どうしてもシルバーも手元に置きたくなって発注させて頂いた次第です。
このシルバーですが、化粧箱の紙製シールドの上にさらにビニールのガードがかけられていて、その丁寧さに感激。
筆記具って、お店によって届き方が割りと違ってくるもので、なかなか興味深いものがあります。
ランスロットの化粧箱は、いつもながら、ネイビー地に銀色の箔押し調ロゴが、若々しくも格調高い見事な配色とレイアウト。
このままサイドボードに飾りたくなります。
化粧箱を開けると、おお・・・さすがシルバー!!
煌めくシルバーのペン体とメタリックブルーの飾りリボンの組み合わせの美しいこと!!
このまま、しばらく見とれていたい・・・そんな気持ちになってしまいました。
金属の輝きに最も近いシルバーカラーは、ランスロットの「剣」を標榜するこのシリーズにとって、最も相応しいカラーなのではないか?とさえ思えてしまいます。
丸みを帯びクローム・コーティングされた中間リングと、そこを起点としてスラッと伸びたペン軸が、芯先に進むにつれて流れるように細く絞りこまれてゆく繊細なボディライン。
この造形美は、まさに3シリーズ・シャープペンシルのアイデンティティとなっています。
舶来筆記具の高級ラインでは、ペン先のリードスリーブ(パイプ)は格納式である、というのがステータスの一つになっている感がありますが、ランスロットは全シリーズで固定式。
もちろん3シリーズも固定なのですが、その対価として、最強の筆記性能を持つ"製図用シャープペンシル"達にもひけをとらない強剛性を確保しています。
その代わり、ポケットの中で布地にリードスリーブが刺さりまくるとか、落下させたら破損しやすいとか、それなりのデメリットがあるので取り扱い注意ではありますね。
天冠部分からのビューも、まさにメーカー自らが高らかに"高級ライン"と謳って世に打ち出した筆記具の気迫。
天冠部分、クリップ、中間リング等に施された、熟練の金属研磨にクロームコーティング・・・見事です。
ペン軸のシルバーは、表面が綺羅綺羅していて美観に優れているのはもちろんとして、ランスロット3シリーズならではの「セルフリカバリー・コーティング仕上げになっています。
これは、細かい擦り傷を自己修復してしまう世界的にも希少なコーティング技術で、3シリーズは全筆がこれを備えます。
このセルフリカバリー・コーティングは、ランスロット現行最上位の5シリーズですらも、「シルバーリーフ」というシリーズしか与えられていない特別なものなので、3シリーズを選びとる際の強い動機たりえる特長かと思います。
実際に筆記してみると、前述させて頂いた「セルフリカバリー・コーティング」ですが、これがペン表面に微細な独特の粘り気を与えてくれて、ペンの握りやすさに大きく寄与している感じです。
重心は中間リングの下半分あたりにあり、いわゆる高重心ペンに分類されますが、ちょうど手を添えるあたりにジャストフィットする設計のため、カランダッシュ849コレクション・ペンシルのバランスが好きな方であれば、十分気に入って頂けるのではないでしょうか。
私は全ての重心バランスのシャープペンシルが好きなので、3シリーズ・シャープペンシルも大いに嬉しい筆なのであります。
芯先は、ぺんてるがかたくなにこだわる固定式だけあって、その剛性感はまるで石のように堅くて確かな書き味。
立派で書き味確かなシャープペンシルとして、贈答品に十分耐える品格を持ち、日常の最前線戦力としての活躍も十分こなせるシャープペンシル。
ランスロットは伝説を超え、現実の勇者と言えるでありましょう。